塗り壁の概要
●塗り壁とは?
・下地の上に、土などの素材を、荒塗り、中塗り、上塗りと何層にも塗って仕上げた壁のこと。
●土壁
・上記の「上塗り」を土で仕上げたものが「土壁」。
・上塗りに用いられる土の種類が、そのまま壁の個性になる。
・「京壁」とも呼ばれ、数寄屋建築や茶室に好んで用いられる。
●しっくい壁
・上記の「上塗り」をしっくいで仕上げたものが「しっくい壁」。
・しっくいは、消石灰に砂と糊、ひび割れを防ぐための麻スサ(繊維くず)などを加えて水で練り上げた、日本独自の塗り壁仕上げ。
・すぐれた調湿・殺菌機能を活かして、土蔵などに用いられてきた。
・表面は硬質かつ”鏡のように”なめらかで、色は白が基本。
・色土や顔料を加えたタイプもあるが、色ムラを生じるケースも見受けられる。
〇下地
・古くは竹木舞下地(たけこまいしたじ)が用いられていた。
・現在は石膏ボードなどが主流。
・下地の上に、土などの素材を、荒塗り、中塗り、上塗りと何層にも塗って仕上げた壁のこと。
●土壁
・上記の「上塗り」を土で仕上げたものが「土壁」。
・上塗りに用いられる土の種類が、そのまま壁の個性になる。
・「京壁」とも呼ばれ、数寄屋建築や茶室に好んで用いられる。
●しっくい壁
・上記の「上塗り」をしっくいで仕上げたものが「しっくい壁」。
・しっくいは、消石灰に砂と糊、ひび割れを防ぐための麻スサ(繊維くず)などを加えて水で練り上げた、日本独自の塗り壁仕上げ。
・すぐれた調湿・殺菌機能を活かして、土蔵などに用いられてきた。
・表面は硬質かつ”鏡のように”なめらかで、色は白が基本。
・色土や顔料を加えたタイプもあるが、色ムラを生じるケースも見受けられる。
〇下地
・古くは竹木舞下地(たけこまいしたじ)が用いられていた。
・現在は石膏ボードなどが主流。
土壁塗りの概要
(1)土壁塗りの概要
・土壁塗は日本在来の工法で、長きにわたる左官技能工の経験と知恵の積み重ねで培われてきた。
・材料はほとんどが天然産で、もともと各地で入手しやすい材料が使われてきたことから、地方によってさまざまな仕上げがある。
・現在の土壁工法は、主に京都に伝わる技法を中心としており”じゅらく土仕上げ”、”大津壁仕上げ”などがその代表と言える。
●特色
・壁土の種類や調合・工程の選択の自由度も高く、天然素材の色を活かした建築が得られる。
・防火・防水・防音性などのほか、素材自体が持つ呼吸性から調湿機能にも優れている。
・無公害で長持ちするうえ、味わい深く経年変化していく。
・近年になって、健康やリサイクルに適した環境共生型の素材として再評価され始めた。
●性能
・空気中の水蒸気を取り込むのにちょうど良い大きさの孔が多数開いているため、調湿・調温機能に優れている。
・耐火性や断熱性も高い。
(2)京壁、じゅらく壁
1)京壁
・日本固有の材料、工法による伝統的な塗壁のひとつで、京都を中心に発達した上塗り技法による壁。
・上塗りには、聚楽土などの色土に石灰や麻の繊維などを加えたものを用いる。
・一般的には、きめ細かい、ざらざらした素材感の仕上げを京壁仕上げと言い、京壁の中でも特にじゅらく土をつかったものを”じゅらく壁”と呼ばれている。
2)じゅらく壁
・京都付近に産する土を仕上げに用いた土壁。
・安土桃山時代に完成した聚楽第(じゅらくだい)の跡地付近から出た土でつくられたことから、この名がついたという。
・現在では、きめの細かい上質の砂状仕上げの土壁をいう。
・最近ではじゅらく壁と同じような風合いに仕上げた壁も、じゅらく壁と呼ぶ。
●聚楽土(じゅらくつち)
・聚楽土の名は、太閤秀吉が京都に聚楽第を造成した際、その地から採れた土を使用したのが始まりと言われている。
・最高級天然土として、希少価値のある材料。
・土壁塗は日本在来の工法で、長きにわたる左官技能工の経験と知恵の積み重ねで培われてきた。
・材料はほとんどが天然産で、もともと各地で入手しやすい材料が使われてきたことから、地方によってさまざまな仕上げがある。
・現在の土壁工法は、主に京都に伝わる技法を中心としており”じゅらく土仕上げ”、”大津壁仕上げ”などがその代表と言える。
●特色
・壁土の種類や調合・工程の選択の自由度も高く、天然素材の色を活かした建築が得られる。
・防火・防水・防音性などのほか、素材自体が持つ呼吸性から調湿機能にも優れている。
・無公害で長持ちするうえ、味わい深く経年変化していく。
・近年になって、健康やリサイクルに適した環境共生型の素材として再評価され始めた。
●性能
・空気中の水蒸気を取り込むのにちょうど良い大きさの孔が多数開いているため、調湿・調温機能に優れている。
・耐火性や断熱性も高い。
(2)京壁、じゅらく壁
1)京壁
・日本固有の材料、工法による伝統的な塗壁のひとつで、京都を中心に発達した上塗り技法による壁。
・上塗りには、聚楽土などの色土に石灰や麻の繊維などを加えたものを用いる。
・一般的には、きめ細かい、ざらざらした素材感の仕上げを京壁仕上げと言い、京壁の中でも特にじゅらく土をつかったものを”じゅらく壁”と呼ばれている。
2)じゅらく壁
・京都付近に産する土を仕上げに用いた土壁。
・安土桃山時代に完成した聚楽第(じゅらくだい)の跡地付近から出た土でつくられたことから、この名がついたという。
・現在では、きめの細かい上質の砂状仕上げの土壁をいう。
・最近ではじゅらく壁と同じような風合いに仕上げた壁も、じゅらく壁と呼ぶ。
●聚楽土(じゅらくつち)
・聚楽土の名は、太閤秀吉が京都に聚楽第を造成した際、その地から採れた土を使用したのが始まりと言われている。
・最高級天然土として、希少価値のある材料。
しっくい壁の概要
・しっくいとは、石灰に麻糸などの繊維、フノリやツノマタなどの膠(こう)着剤を加えて水で練ったもの。
・防火性や、湿気を吸収し調節する効果が高いため、土蔵などによく使われた。
・現在のしっくいは化学糊を使うものもある。
・しっくいに水、砂などを混ぜて練り上げ、内外の壁や瓦屋根に用いたものを「漆喰壁」という。
●材料と調合
・一般的には、消石灰と天然海藻から精製した糊、麻などのスサを練り合わせて材料を作る。
・糊材には、ぎんなんや、つのまた(角又)などの海藻糊(ふのり)のほか、種々の化学糊が用いられ、これらを消石灰や貝灰と調合して使用するが、現在は既調合の袋詰め材料を用いることが多い。
・スサには麻系統の材料が多く使用され、漆喰の収縮性を低減するために川砂を混和することもある。
●特色
・塗布後、空気中の二酸化炭素を吸着・反応して炭酸カルシウムを生成しながら硬化し、強い壁面を形成することから、外壁の塗り材としても古くから親しまれてきた壁材。
・日本では、寺院建築の内外装や民家の蔵などに広く使用されている。
・「撫で」「押さえ」「磨き」などのコテ操作により、独自の質感を備えた幅広いテクスチュアを創り上げることができる。
・材料の調合によって可塑性が自由に調整できるため、住宅・一般建築の内外壁、塀などにとどまらず、屋根のほか彫塑材としても使われる。
●性能
・湿気の呼吸性や断熱性に優れている。
・防火性能についても相当高い評価が与えられている。
●メンテナンス
・しっくいに混入する糊は保水性を高め、作業性を向上させる利点を持つが、その半面、乾燥後の収縮率が高いため、時としてクラックが入ることがある。
・上記の防止のためにはスサを塗り材に混入するとともに、塗り厚をできるだけ薄くし、塗り回数も多くする。
●既調合しっくいとは
・消石灰を主原料とし、のり、繊維、無機質骨材、有機質添加剤などを製造工場において調合・加工したプレミックス製品。
・既調合しっくいの性状は、粉末状又はクリーム(練り物)状である。
・防火性や、湿気を吸収し調節する効果が高いため、土蔵などによく使われた。
・現在のしっくいは化学糊を使うものもある。
・しっくいに水、砂などを混ぜて練り上げ、内外の壁や瓦屋根に用いたものを「漆喰壁」という。
●材料と調合
・一般的には、消石灰と天然海藻から精製した糊、麻などのスサを練り合わせて材料を作る。
・糊材には、ぎんなんや、つのまた(角又)などの海藻糊(ふのり)のほか、種々の化学糊が用いられ、これらを消石灰や貝灰と調合して使用するが、現在は既調合の袋詰め材料を用いることが多い。
・スサには麻系統の材料が多く使用され、漆喰の収縮性を低減するために川砂を混和することもある。
●特色
・塗布後、空気中の二酸化炭素を吸着・反応して炭酸カルシウムを生成しながら硬化し、強い壁面を形成することから、外壁の塗り材としても古くから親しまれてきた壁材。
・日本では、寺院建築の内外装や民家の蔵などに広く使用されている。
・「撫で」「押さえ」「磨き」などのコテ操作により、独自の質感を備えた幅広いテクスチュアを創り上げることができる。
・材料の調合によって可塑性が自由に調整できるため、住宅・一般建築の内外壁、塀などにとどまらず、屋根のほか彫塑材としても使われる。
●性能
・湿気の呼吸性や断熱性に優れている。
・防火性能についても相当高い評価が与えられている。
●メンテナンス
・しっくいに混入する糊は保水性を高め、作業性を向上させる利点を持つが、その半面、乾燥後の収縮率が高いため、時としてクラックが入ることがある。
・上記の防止のためにはスサを塗り材に混入するとともに、塗り厚をできるだけ薄くし、塗り回数も多くする。
●既調合しっくいとは
・消石灰を主原料とし、のり、繊維、無機質骨材、有機質添加剤などを製造工場において調合・加工したプレミックス製品。
・既調合しっくいの性状は、粉末状又はクリーム(練り物)状である。
けいそう壁の概要
●けいそう土とは
・けいそう土とは、植物の藻(太古の植物プランクトン)が積もって化石化した土。
・無数の細孔が形成されているため、吸水性や吸湿性に優れ、調湿効果が高く、耐熱温度も高い。
・住宅の内装材(壁や天井)に使われることが多い。
・結露やかびの予防に効果を発揮し、消臭効果もある。
・調湿性、断熱効果、吸音性、遮音性、耐火性に優れた高機能素材として、特に、人にやさしい健康素材として注目を集めている。
●けいそう壁の概要
・けいそう土に炭素繊維を補強材として混入した仕上げ材を用いる、近年開発された新しい工法。
・けいそう土は、セメント系と土壁系の両方の特質を備えており、骨材や施工方法を工夫することでさまざまなテクスチュアが表現できる。
・一般的な仕上げとしては、擬石調仕上げ、砂岩状仕上げのほか、土壁風の仕上げも可能。
・仕上がり具合は、手間と時間をかければそれだけより良いものが得られる。
●特色
・けいそう土の持つ保温・断熱・防露・調湿・防音などの機能を活かしながら、自然の土ならではの豊かな味わいや風合いを表現できる。
・骨材や各種混和剤の調合により、伝統的家屋から現代建築まで様式や用途を問わず、意匠性の高い仕上げを実現させることができる。
●性能
・けいそう土はその表面に微細孔が無数にあるため、断熱・保温機能をはじめ、防露・調湿・遮音、脱臭機能など数々の特長を備えている。
●材料と調合
・内装仕上げ材は接着剤を希釈した液で混練りする。藁スサを加えることもある。
・けい藻土は乾燥するとボロボロに崩れる為、壁材にするためにはつなぎが必要。つなぎの材料には粘土や合成樹脂などが使用されている。つなぎの材料や配合量によって壁材としての機能が異なる。
●メンテナンス
・外装の場合、湿気の多い環境では表面にカビが発生する可能性がある。これを防ぐためには表面に撥水処理を施す。
・けいそう土とは、植物の藻(太古の植物プランクトン)が積もって化石化した土。
・無数の細孔が形成されているため、吸水性や吸湿性に優れ、調湿効果が高く、耐熱温度も高い。
・住宅の内装材(壁や天井)に使われることが多い。
・結露やかびの予防に効果を発揮し、消臭効果もある。
・調湿性、断熱効果、吸音性、遮音性、耐火性に優れた高機能素材として、特に、人にやさしい健康素材として注目を集めている。
●けいそう壁の概要
・けいそう土に炭素繊維を補強材として混入した仕上げ材を用いる、近年開発された新しい工法。
・けいそう土は、セメント系と土壁系の両方の特質を備えており、骨材や施工方法を工夫することでさまざまなテクスチュアが表現できる。
・一般的な仕上げとしては、擬石調仕上げ、砂岩状仕上げのほか、土壁風の仕上げも可能。
・仕上がり具合は、手間と時間をかければそれだけより良いものが得られる。
●特色
・けいそう土の持つ保温・断熱・防露・調湿・防音などの機能を活かしながら、自然の土ならではの豊かな味わいや風合いを表現できる。
・骨材や各種混和剤の調合により、伝統的家屋から現代建築まで様式や用途を問わず、意匠性の高い仕上げを実現させることができる。
●性能
・けいそう土はその表面に微細孔が無数にあるため、断熱・保温機能をはじめ、防露・調湿・遮音、脱臭機能など数々の特長を備えている。
●材料と調合
・内装仕上げ材は接着剤を希釈した液で混練りする。藁スサを加えることもある。
・けい藻土は乾燥するとボロボロに崩れる為、壁材にするためにはつなぎが必要。つなぎの材料には粘土や合成樹脂などが使用されている。つなぎの材料や配合量によって壁材としての機能が異なる。
●メンテナンス
・外装の場合、湿気の多い環境では表面にカビが発生する可能性がある。これを防ぐためには表面に撥水処理を施す。