区分マンション投資、理事会活動の記録

マンション標準管理委託契約書 管理事務

〇マンション標準管理委託契約書:3,6,9,10,25条
〇過去問
・管理業務主任者 H13問6,7、H14問8、H15問6,12、H16問13、H17問、H18問8、H19問8、H20問7,13、H21問7、H22問、H23問8、H24問7、H25問12、H26問7、H27問7、H28問7-8、H29問
・マンション管理士 H13問31、H14問、H15問32,33、H16問、H17問、H18問、H19問、H20問33、H21問33、H22問、H23問、H24問、H25問、H26問、H27問、H28問、H29問32
 
 
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管理事務の概要
項目名内容
事務管理業務
 基幹事務
  会計の収入・支出の調定
   予算案の素案の作成事業年度開始の〇月前に
   決算案の素案の作成事業年度終了の〇月以内に
   収支状況の報告月次の”会計収支”状況(”管理事務”の処理状況ではない)。
翌月末までに。
  出納
   管理費等の出納組合員別の管理費等の負担額/月の
一覧を提出(毎月提出するわけではない)。
   滞納者に対する督促滞納状況報告/月。〇月の間、電話or訪問or督促状。
   通帳等の保管等
   経費の支払い
   会計の帳票等の管理総会終了後、遅滞なく引き渡す
  維持・修繕の企画・実施の調整
   長計見直しのための助言把握した劣化等の状況に基づき、長計に要改善の場合は、書面で助言
   外注で維持・修繕を実施時の業務見積書受理、発注補助、実施の確認。
(助言は含まない)
 基幹事務以外の事務管理
  理事会支援業務賃借人も含む。
   組合員等の名簿の整備
   理事会の開催、運営支援協力必要時:理事会時の助言・資料作成、議事録案。
協力方法は協議する。
   契約事務の処理保険、駐車場使用契約、
第三者との契約に係る事務
  総会支援業務協力必要時:総会時の助言・議事録案。
協力方法は協議する。
  その他
   各種点検、検査等に基づく助言報告・助言は書面。
   検査等の報告、届出の補助消防計画の届け出も含む。
口座変更事務。諸官庁からの通知。
   図書等の保管等管理会社が組合の事務所で保管。
管理員業務
 業務実施の態様業務実態態様、勤務日・時間、執務場所
 業務の区分・内容受付、点検、立会、報告連絡
清掃業務
 日常清掃
 定期清掃
建物・設備管理業務
 建物点検、検査
  外観目視点検
  特定建築物の定期調査建築基準法12条1項
  建築設備等の定期検査建築基準法12条3項
換気、排煙、非常用照明、給排水、防火
 エレベーター設備
  点検・整備
  昇降機定期検査建築基準法12条3項
 給水設備
  専用水道
  簡易専用水道貯水槽の清掃、検査、外観目視点検
 浄化槽、排水設備
  浄化槽法 水質検査
  浄化槽法 保守点検
  浄化槽法 清掃
  排水桝清掃
  排水管清掃
  外観目視点検
 電気設備
  自家用電気工作物
  上記以外の電気設備
 消防用設備等
  消防用設備等の点検消防法第17条の3の3
機器点検、総合点検
  外観目視点検
 機械式駐車場
  外観目視点検
  定期保守点検
管理事務の内容(3条)の補足、注意事項
●管理事務に含まれないもの
・警備業務や防火管理者が行う業務
 
●必要に応じて追加する業務
①共用部分の設備等の監視・出動業務
②インターネット、CATV等の運営業務
③除雪・排雪業務
④植栽管理業務(施肥、剪定、消毒、害虫駆除等)
⑤管理組合が行うコミュニティー活動の企画立案及び実施支援業務(美化や清掃、防災・防犯活動等)
 
●専有部分内の設備の修繕等についての対応
・専有部分である設備のうち共用部分と構造上一体となった部分(配管、配線等)は共用部分と一体で管理を行う必要があるため、管理組合から依頼があるときに本契約に含めることも可能。
・上記業務以外にも専有部分内を対象とする業務が想定されるが、費用負担をめぐってトラブルにならないよう、基本的に便益を受ける者が費用を負担することに留意した契約方法とする必要がある。
事務管理業務の基幹事務(別表第1)
(1)管理組合の会計の収入及び支出の調定
 
①収支予算案の素案の作成
・事業年度開始の○月前までに、次年度の収支予算案の素案を作成し、提出する。
②収支決算案の素案の作成
・事業年度終了後○月以内に、前年度の収支決算案(収支報告書及び貸借対照表。)の素案を作成し、提出
③収支状況の報告
・毎月末日までに、前月における会計の収支状況に関する書面の交付を行うほか、請求があったときは、会計の収支状況に関する報告を行う。
 
(2)出納
 
1)管理費等の収納、通帳等の保管、経費の支払い
 
※財産の分別管理については、以下の記事参照
マンション管理適正化法 マンション管理業の業務
 
●通帳等の保管
・通帳のみであれば管理会社が保管可能。
・管理会社は、掛け捨て保険に限り損害保険証券を保管する。なお、組合の請求があったときは、遅滞なく、当該保険証券を組合に提出する。
・管理費等のうち余裕資金については、必要に応じ、組合の指示に基づいて、定期預金、金銭信託等に振り替える。
 
●口座の名義、印鑑等の保管
〇保管口座、収納・保管口座
・管理会社名義は不可。
・印鑑、預貯金の引出用のカードその他これらに類するものを管理することは不可。
〇収納口座
・管理会社名義も可。
・管理組合名義の収納口座の印鑑等を管理会社が管理することも可。
 
●収納口座と保管口座に分ける場合の口座名義、印鑑保管、経費支払い
収納口座
名義
印鑑の
保管
保証契約
の要否
経費の
支払い
組合管理会社必要組合承認の下に
管理会社管理会社必要組合承認の下に
組合組合不要組合の承認を得て
 
●保証契約を締結する場合
管理会社は、以下事項を記載した保証契約を締結する。
・保証契約の額及び範囲
・保証契約の期間、更新に関する事項
・解除に関する事項、免責に関する事項
・保証額の支払に関する事項
※保証契約書等の添付により確認できる場合は、解除に関する事項、免責に関する事項、保証額の支払に関する事項の記載を省略することができる。
 
●管理費等の収納
イ)収納口座と保管口座に分ける場合
・「組合員別管理費等負担額一覧表」を組合に提出。
・組合員別管理費等負担額一覧表に基づき、預金口座振替日の○営業日前までに、預金口座振替請求金額通知書を、○○銀行に提出
※収納事務を集金代行会社に再委託する場合は、”組合員別管理費等負担額一覧表”に基づき、預金口座収納日の○営業日前までに、預金口座振替請求金額通知書を、次の集金代行会社に提出する。※再委託先の名称、所在地を記載する。
・組合員の口座から収納口座に振り替えし、事務を行った後その残額を、当該管理費等を充当する月の翌月末日までに、保管口座に移し換える。
※収納事務を集金代行会社に再委託する場合は、”組合員の口座から集金代行会社の口座に振り替え、収納日の○営業日後に集金代行会社の口座から収納口座に収納し、事務を行った後その残額を、当該管理費等を充当する月の翌月末日までに、保管口座に移し換える”。
 
ロ)”収納・保管”口座を設ける場合
・「組合員別管理費等負担額一覧表」を組合に提出。
・組合員別管理費等負担額一覧表に基づき、預金口座振替日の○営業日前までに、預金口座振替請求金額通知書を、○○銀行に提出
・組合員の管理費等の収納は、組合員の口座から収納・保管口座に振り替える。
 
2)管理費等滞納者に対する督促
 
・毎月、組合員の管理費等の滞納状況を報告する。
・滞納時は、最初の支払期限から起算して○月の間、電話・自宅訪問・督促状の方法により、督促を行う。
・上記より督促してもなお滞納管理費等を支払わないときは、管理会社はその業務を終了する。
※注意
・滞納者に対する督促については、管理業者は組合員異動届等により管理組合から提供を受けた情報の範囲内で督促する。
・督促の方法(電話・自宅訪問・督促状)については、滞納者の居住地、督促に係る費用等を踏まえ、合理的な方法で行うものとする。また、その結果については滞納状況とあわせて書面で報告するものとする。
 
3)会計に係る帳簿等の管理
 
・会計に係る帳簿等を整備、保管する。
・前号の帳簿等を、通常総会終了後、遅滞なく、組合に引き渡す。
 
(3)本マンション(専有部分を除く)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整
 
①長期修繕計画の見直しの助言
・管理会社は、長期修繕計画の見直しのため、管理事務を実施する上で把握した本マンションの劣化等の状況に基づき、当該計画の修繕工事の内容、実施予定時期、工事の概算費用等に、改善の必要があると判断した場合には、書面をもって甲に助言する。
 
②長期修繕計画案の作成業務、建物劣化診断を伴う長期修繕計画案の見直し業務
・長期修繕計画案の作成業務、建物・設備の劣化状況等を把握するための調査・診断を実施し、その結果に基づき行う当該計画の見直し業務を実施する場合は、本契約とは別個の契約とする。
・長期修繕計画案の作成及び見直しは、長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン、長期修繕計画作成ガイドラインコメントを参考にして作成することが望ましい。
 
③外注による維持・修繕実施時の業務
・管理会社は、組合が本マンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等)を外注により管理会社以外の業者に行わせる場合の見積書の受理、発注補助、実施の確認を行う。
・「実施の確認」とは、管理員が外注業務の完了の立会いにより確認できる内容のものをいう。
 
〇別契約が望ましい業務
・長期修繕計画案の作成業務(長期修繕計画案の作成のための建物等劣化診断業務を含む)以外にも、必要な年度に特別に行われ、業務内容の独立性が高いという業務の性格から、以下の業務をマンション管理業者に委託するときは、本契約とは別個の契約にすることが望ましい。
①修繕工事の前提としての建物等劣化診断業務(耐震診断を含む)
②大規模修繕工事実施設計及び工事監理業務
③建物・設備の性能向上に資する改良工事の企画又は実施の調整(耐震改修工事、防犯化工事、バリアフリー化工事、IT化工事等)
④マンション建替え支援業務
基幹事務以外の事務管理業務(別表第1)
(1)理事会支援業務
 
①組合員等の名簿の整備
・組合員等異動届に基づき、組合員及び賃借人等の氏名、連絡先(緊急連絡先を含む)を記載した名簿を整備する。
 
②理事会の開催、運営支援
・理事会の開催日程等の調整
・役員に対する理事会招集通知及び連絡
・組合が管理会社の協力を必要とするときの理事会議事に係る助言、資料の作成
・組合が管理会社の協力を必要とするときの理事会議事録案の作成
※上記の”管理会社の協力を必要とするとき”は、その協力方法について協議するものとする。
 
③契約事務の処理
・共用部分に係る損害保険契約、マンション内の駐車場等の使用契約、第三者との契約等に係る事務を行う。
 
(2)総会支援業務
 
・総会の開催日程等の調整
・次年度の事業計画案の素案の作成
・総会会場の手配、招集通知及び議案書の配付
・組合員の出欠の集計等
・組合が管理会社の必要とするときの総会議事に係る助言
・組合が管理会社の必要とするときの総会議事録案の作成
※上記の”管理会社の協力を必要とするとき”は、その協力方法について協議するものとする。
 
(3)その他
 
①各種点検、検査等に基づく助言等
・管理対象部分に係る各種の点検、検査等の結果を報告するとともに、改善等の必要がある事項については、具体的な方策を助言する。
・上記報告・助言は、書面をもって行う。
 
②各種検査等の報告、届出の補助
・消防計画の届出、消防用設備等点検報告、特定建築物定期調査又は特定建築物の建築設備等定期検査の報告等に係る補助を行う。
・組合の指示に基づく口座の変更に必要な事務を行う。
・諸官庁からの各種通知を、組合員に通知する。
 
③図書等の保管等
・設計図書、管理規約の原本、総会議事録、総会議案書等を、組合の事務所で保管する。
・解約等により本契約が終了した場合には、管理会社が保管する図書等、組合員等の名簿及び出納事務のため管理会社が預かっている口座の通帳、印鑑等を遅滞なく引き渡す。
管理事務に要する費用の負担及び支払方法(6条)
1)定額委託業務費
 
・負担方法が定額でかつ精算を要しない費用。
・毎月○日までにその○月分を、乙が指定する口座に振り込む方法により支払う。
・期間が一月に満たない場合は当該月の暦日数によって日割計算を行う。(1円未
満は四捨五入とする。)
 
2)定額委託業務費以外の費用
 
・実施内容によって価額に変更が生じる場合があるため各業務終了後に精算を行う費用。
・排水管の清掃業務、消防用設備等の保守点検業務などが想定される。
 
3)契約期間をまたいで実施する管理事務の取扱い(特殊建築物定期調査など)
 
イ)本契約と別個の契約とする方法
ロ)定額委託業務費以外の業務費とする方法
ハ)定額委託業務費に含める方法
・定額委託業務費に含める場合は、実施時期や費用を明示し、管理事務を実施しない場合の精算方法をあらかじめ明らかにする。
 
4)年に数回実施する管理事務(消防用設備点検等)
 
イ)定額委託業務費以外の業務費とする方法
ロ)定額委託業務費に含める方法
・定額委託業務費に含める場合は、実施時期や費用を明示し、管理事務を実施しない場合の精算方法をあらかじめ明らかにする。
 
5)水道光熱費、消耗品費等の負担
 
・管理会社が管理事務を実施するのに伴い必要となる水道光熱費、通信費、消耗品費等の諸費用は、管理組合が負担。
管理事務の報告等(9条)
1)年間報告
 
〇報告内容
・”管理事務の処理状況”、”会計の収支”
〇報告方法
・書面を交付し、管理業務主任者が報告
・「収支決算案の素案」を提出することで代えることができる。
〇期限
・事業年度終了後○月以内
 
2)月次報告
 
〇報告内容
・前月における”会計の収支状況”
〇報告方法
・書面の交付
〇期限
・毎月末日まで
管理費等滞納者に対する督促(10条)
・別表で示す督促を行っても、なお当該組合員が支払わないときは、その責めを免れるものとし、その後の収納の請求は組合が行うものとする。
・協力を必要とするときの協力方法について協議するものとする。
 
●合意管轄裁判所(25条)
・支払督促を申し立てる裁判所については、本条の規定にかかわらず、民事訴訟法の定めるところにより、債務者の住所地等を管轄する簡易裁判所においてするものとする。
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