第4章:屋外排水設備-第2節:屋外排水設備の設計
※目次をクリックすると目次の下部にコンテンツが表示されます。
屋外排水設備の設計手順
〇屋外排水設備とは
・屋内排水設備からの排水を受け、公共下水道又は、私道排水設備のますに固着するまでの排水設備とする。ただし、浄化槽は除く。
(1)一般的な注意事項
・敷地地盤高が周辺地盤より低い場合には、周囲からの雨水の流入や下水の逆流に特に留意すること。
・敷地内の排除方式は、公共下水道の排除方式に合わせる。分流区域においては、特に誤接合に注意を図ること。
(2)設計の手順
1)事前調査
〇公共ます
・公共ますの有無
・公共ますの種別(汚水ます、雨水ます、雨水浸透ます)
・公共ますの設置位置(敷地境界等からの距離)
・公共ますの形状(内径、深さ、取付管の管径)
〇排水予定量(m3/日、m3/時、m3/秒)
・排水人口(人)
・排水面積(㎡)
・排水時間(時間)
2)測量と見取図の作成
3)敷地内の排除方式の設定
・その地域の公共下水道の排除方式に整合させなければならない。
・排水は原則として自然流下方式による。
・ただし、排水先の道路面よりも低い位置に、衛生設備の設置床面や私設ますなどの開口部がある場合は、自然流下による排水が困難(晴天時は排水に支障が無い場合でも、豪雨時には排水が逆流するなどの恐れがある)
→ポンプによる排水を原則とし、ポンプ施設は排水が逆流しない構造とする。
4)配管経路の設定
5)排水管きょの決定(雨水量、汚水量の算定、管種)
6)ます、小型ます及び掃除口の決定
7)設計図の作成
8)数量計算
9)工事費の算定
・屋内排水設備からの排水を受け、公共下水道又は、私道排水設備のますに固着するまでの排水設備とする。ただし、浄化槽は除く。
(1)一般的な注意事項
・敷地地盤高が周辺地盤より低い場合には、周囲からの雨水の流入や下水の逆流に特に留意すること。
・敷地内の排除方式は、公共下水道の排除方式に合わせる。分流区域においては、特に誤接合に注意を図ること。
(2)設計の手順
1)事前調査
〇公共ます
・公共ますの有無
・公共ますの種別(汚水ます、雨水ます、雨水浸透ます)
・公共ますの設置位置(敷地境界等からの距離)
・公共ますの形状(内径、深さ、取付管の管径)
〇排水予定量(m3/日、m3/時、m3/秒)
・排水人口(人)
・排水面積(㎡)
・排水時間(時間)
2)測量と見取図の作成
3)敷地内の排除方式の設定
・その地域の公共下水道の排除方式に整合させなければならない。
・排水は原則として自然流下方式による。
・ただし、排水先の道路面よりも低い位置に、衛生設備の設置床面や私設ますなどの開口部がある場合は、自然流下による排水が困難(晴天時は排水に支障が無い場合でも、豪雨時には排水が逆流するなどの恐れがある)
→ポンプによる排水を原則とし、ポンプ施設は排水が逆流しない構造とする。
4)配管経路の設定
5)排水管きょの決定(雨水量、汚水量の算定、管種)
6)ます、小型ます及び掃除口の決定
7)設計図の作成
8)数量計算
9)工事費の算定
配管経路の設定
(1)全般事項
・計画にあたっては、法令の技術上の基準に適合し、もっとも経済的に設定するよう次の点に注意する。
・事前調査資料、見取図及び排除方式により最も経済的で、かつ維持管理が容易となるような配管経路を設定する。
・公共ますと起点ますの深さにより、概略のこう配をチェックする。
・現地の地盤高の高低、排水管の延長の長短、公共ますの深さを考慮し、公共ますより最長延長上にある起点ますを基本として上流から下流に計算する。
・排水管の線路延長を用いて、ます深やこう配等を計算する。
・屋外排水設備は維持管理上、できるだけ建物、池、樹木等の下を避ける。
〇公共ますとの接続
・公共ますに接続する場合は、公共ますの深さ及び宅地内との高低差に注意する。
・公共ますと宅地内の最終ますまでの距離は管内径または内のり幅の60倍以内とする。
(2)分流式の注意事項
・汚水管と雨水管は上下に並行することを避け、交差する場合は規定の勾配を確保し汚物を搬送させる必要があることから、汚水管が下部、雨水管が上部となるように設計する。
・汚水管と雨水管が並列する場合、管が詰まった場合に掃除のしやすいよう管が短いことが望ましいことから、原則として汚水管を建物側とする。
・宅地内の雨水を、私道又は公道のU形側溝、LU形側溝に流出させる場合で、宅地内の土地のこう配、土被り等が規定どおり確保できないときは、原則としてU形側溝で排除する。
・なお、排水管とする場合は、できるだけ外圧のかからない位置に布設するか管防護をする。
・U形側溝のふた付の場合は、起点、会合点、屈曲点及び内のり幅の60倍を越えない範囲内に掃除口を設ける。
・計画にあたっては、法令の技術上の基準に適合し、もっとも経済的に設定するよう次の点に注意する。
・事前調査資料、見取図及び排除方式により最も経済的で、かつ維持管理が容易となるような配管経路を設定する。
・公共ますと起点ますの深さにより、概略のこう配をチェックする。
・現地の地盤高の高低、排水管の延長の長短、公共ますの深さを考慮し、公共ますより最長延長上にある起点ますを基本として上流から下流に計算する。
・排水管の線路延長を用いて、ます深やこう配等を計算する。
・屋外排水設備は維持管理上、できるだけ建物、池、樹木等の下を避ける。
〇公共ますとの接続
・公共ますに接続する場合は、公共ますの深さ及び宅地内との高低差に注意する。
・公共ますと宅地内の最終ますまでの距離は管内径または内のり幅の60倍以内とする。
(2)分流式の注意事項
・汚水管と雨水管は上下に並行することを避け、交差する場合は規定の勾配を確保し汚物を搬送させる必要があることから、汚水管が下部、雨水管が上部となるように設計する。
・汚水管と雨水管が並列する場合、管が詰まった場合に掃除のしやすいよう管が短いことが望ましいことから、原則として汚水管を建物側とする。
・宅地内の雨水を、私道又は公道のU形側溝、LU形側溝に流出させる場合で、宅地内の土地のこう配、土被り等が規定どおり確保できないときは、原則としてU形側溝で排除する。
・なお、排水管とする場合は、できるだけ外圧のかからない位置に布設するか管防護をする。
・U形側溝のふた付の場合は、起点、会合点、屈曲点及び内のり幅の60倍を越えない範囲内に掃除口を設ける。
屋外排水設備の排水管きょの決定
(1)排水管きょの構造
・汚水を排除する排水きょは、暗きょとする。
・冷却用水、その他の汚水で雨水と同程度以上に清浄な下水を排除する排水きょは、開きょ(U形側溝等)としてもよい。ただし、汚水であるため、分流地区においては雨水系統に排除してはならない。
※排水設備の設置及び構造の技術上の基準(下水道法施行令8条7号)
・汚水(冷却の用に供した水その他の汚水で雨水と同程度以上に清浄であるものを除く)を排除すべき排水渠は、暗渠とすること。ただし、製造業又はガス供給業の用に供する建築物内においては、この限りでない。
(2)排水管きょの管径とこう配(法第10条、令第8条、条例第3条)
1)汚水管きょ
・汚水だけを排除する排水管の内径及びこう配は特別な場合を除き、排水人口により決定する。
・排水きょの断面積は、排水人口の区分に応じ決定する。
※排水設備の設置及び構造の技術上の基準(下水道法施行令8条5,6号)
・管渠の勾配は、やむを得ない場合を除き、1/100以上とすること。
・排水管の内径及び排水渠の断面積は、公共下水道管理者である地方公共団体の条例で定めるところにより、その排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。
〇東京都の例
排水人口 排水管の内径
150人未満 100(勾配:2/100以上)
150~300 125(勾配:1.7/100以上)
300~500 150(勾配:1.5/100以上)
500人以上 180(勾配:1.3/100以上)
2)合流管きょor雨水管きょ
・雨水or雨水を含む下水を排除する排水管の内径及びこう配は、特別な場合を除き、排水面積により決定する。
・排水きょの断面積は、排水面積の区分に応じ決定する。
〇東京都の例
排水面積 排水管の内径
200m2未満 100(勾配:2/100以上)
200~400 125(勾配:1.7/100以上)
400~600 150(勾配:1.5/100以上)
600~1,000 180(勾配:1.3/100以上)
1,000~1,500 200(勾配:1.2/100以上)
1,500m2以上 230(勾配:1/100以上)
3)粗度係数と搬送能力
●管種が異なる場合の粗度係数、搬送能力の特徴
①管種別の粗度係数(n)
・硬質塩化ビニル管:0.010
・陶管、鉄筋コンクリート管:0.013
②搬送能力等
・硬質塩化ビニル管は、鉄筋コンクリート管、陶管に比べ、同一こう配の満管流量は3割以上大きい。
・こう配的に同一管径で比較した場合、硬質塩化ビニル管は、鉄筋コンクリート管、陶管の約1/2のこう配で同程度の満管流量がある。
(3)管内流速
・管内流速は、管内の掃流力を考慮して0.6~1.5m/秒の範囲とすることが望ましい。
・管内平均流速は、1.0m/秒を標準とする。
(4)管種
・流量、水質、布設場所の状況、荷重、管の形状、工事費及び将来の維持管理費等を考慮するとともに、各管種の特性と照らしあわせて選定する。
1)硬質塩化ビニル管
①特性
〇長所
・水密性、耐酸性、耐アルカリ性にすぐれ、電気絶縁性が大きく、熱伝導性が非常に低く、また配管加工が容易で施工性にすぐれている。
〇短所
・耐熱性、耐衝撃性に乏しく、線膨張係数が大きい。
②種類
・硬質塩化ビニル管には、排水管用としてVP管、VU管と排水用リサイクル硬質塩化ビニル管(REP-VU)がある。
・雨どいの立て管用等に使用する管厚の薄い排水管は使用しない。
・VP管は熱の影響を受けやすい場合(例:土被りが浅くアスファルト舗装となる場合)、露出配管にせざるを得ない場合等に使用する。
・VP管とVU管の接続には管内段差が生じないような継手を使用する。
2)鉄筋コンクリート管
①特性
〇長所
・外圧に対する強度にすぐれている。
〇短所
・酸性に弱い。
②種類
・鉄筋コンクリート管は、普通B形管(ソケット継手)の1種、2種管があり排水管用としては1種管を使用している。
・ソケット付スパンパイプは、SP管と略称され、下水道の取付け管用として用いられる。
(5)土被り
・宅地内の土被り(地表面から管上部までの深さ)は、20㎝以上を標準とする。
・管の埋設深さをやむを得ず浅くする場合で、荷重等が大きい場合は外圧に十分耐えられるよう耐圧管又はさや管等の防護を施す。
・LU側溝に接続する排水管で、十分な土被りが取れない場合、できるだけ外圧のかからない場所に布設する。
・汚水を排除する排水きょは、暗きょとする。
・冷却用水、その他の汚水で雨水と同程度以上に清浄な下水を排除する排水きょは、開きょ(U形側溝等)としてもよい。ただし、汚水であるため、分流地区においては雨水系統に排除してはならない。
※排水設備の設置及び構造の技術上の基準(下水道法施行令8条7号)
・汚水(冷却の用に供した水その他の汚水で雨水と同程度以上に清浄であるものを除く)を排除すべき排水渠は、暗渠とすること。ただし、製造業又はガス供給業の用に供する建築物内においては、この限りでない。
(2)排水管きょの管径とこう配(法第10条、令第8条、条例第3条)
1)汚水管きょ
・汚水だけを排除する排水管の内径及びこう配は特別な場合を除き、排水人口により決定する。
・排水きょの断面積は、排水人口の区分に応じ決定する。
※排水設備の設置及び構造の技術上の基準(下水道法施行令8条5,6号)
・管渠の勾配は、やむを得ない場合を除き、1/100以上とすること。
・排水管の内径及び排水渠の断面積は、公共下水道管理者である地方公共団体の条例で定めるところにより、その排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。
〇東京都の例
排水人口 排水管の内径
150人未満 100(勾配:2/100以上)
150~300 125(勾配:1.7/100以上)
300~500 150(勾配:1.5/100以上)
500人以上 180(勾配:1.3/100以上)
2)合流管きょor雨水管きょ
・雨水or雨水を含む下水を排除する排水管の内径及びこう配は、特別な場合を除き、排水面積により決定する。
・排水きょの断面積は、排水面積の区分に応じ決定する。
〇東京都の例
排水面積 排水管の内径
200m2未満 100(勾配:2/100以上)
200~400 125(勾配:1.7/100以上)
400~600 150(勾配:1.5/100以上)
600~1,000 180(勾配:1.3/100以上)
1,000~1,500 200(勾配:1.2/100以上)
1,500m2以上 230(勾配:1/100以上)
3)粗度係数と搬送能力
●管種が異なる場合の粗度係数、搬送能力の特徴
①管種別の粗度係数(n)
・硬質塩化ビニル管:0.010
・陶管、鉄筋コンクリート管:0.013
②搬送能力等
・硬質塩化ビニル管は、鉄筋コンクリート管、陶管に比べ、同一こう配の満管流量は3割以上大きい。
・こう配的に同一管径で比較した場合、硬質塩化ビニル管は、鉄筋コンクリート管、陶管の約1/2のこう配で同程度の満管流量がある。
(3)管内流速
・管内流速は、管内の掃流力を考慮して0.6~1.5m/秒の範囲とすることが望ましい。
・管内平均流速は、1.0m/秒を標準とする。
(4)管種
・流量、水質、布設場所の状況、荷重、管の形状、工事費及び将来の維持管理費等を考慮するとともに、各管種の特性と照らしあわせて選定する。
1)硬質塩化ビニル管
①特性
〇長所
・水密性、耐酸性、耐アルカリ性にすぐれ、電気絶縁性が大きく、熱伝導性が非常に低く、また配管加工が容易で施工性にすぐれている。
〇短所
・耐熱性、耐衝撃性に乏しく、線膨張係数が大きい。
②種類
・硬質塩化ビニル管には、排水管用としてVP管、VU管と排水用リサイクル硬質塩化ビニル管(REP-VU)がある。
・雨どいの立て管用等に使用する管厚の薄い排水管は使用しない。
・VP管は熱の影響を受けやすい場合(例:土被りが浅くアスファルト舗装となる場合)、露出配管にせざるを得ない場合等に使用する。
・VP管とVU管の接続には管内段差が生じないような継手を使用する。
2)鉄筋コンクリート管
①特性
〇長所
・外圧に対する強度にすぐれている。
〇短所
・酸性に弱い。
②種類
・鉄筋コンクリート管は、普通B形管(ソケット継手)の1種、2種管があり排水管用としては1種管を使用している。
・ソケット付スパンパイプは、SP管と略称され、下水道の取付け管用として用いられる。
(5)土被り
・宅地内の土被り(地表面から管上部までの深さ)は、20㎝以上を標準とする。
・管の埋設深さをやむを得ず浅くする場合で、荷重等が大きい場合は外圧に十分耐えられるよう耐圧管又はさや管等の防護を施す。
・LU側溝に接続する排水管で、十分な土被りが取れない場合、できるだけ外圧のかからない場所に布設する。
屋外排水設備のます、小型ます及び掃除口の決定
(1)ます、小型ます
1)設置箇所
・排水管の起点及び終点
・排水管の会合点及び屈曲点
・排水管の管種、管径、方向及びこう配の変化する箇所。
・排水管の延長が、管径の120倍を超えない範囲において維持管理上適切な箇所。(ただし、公共ますと宅地内最終ますとの距離は60倍以内とする。)
・新設管と既設管との接続箇所で流水や維持管理に支障をきたすおそれのある場合
・その他、清掃・点検上必要な箇所
2)ます、小型ますの材質
①コンクリート製ます
・ますの製造に使用するコンクリートの圧縮強度は、公共ますに準ずるが、車両通行のない場合は、工場出荷時において120kgf/cm2以上とする。
②プラスチック製ます
・硬質塩化ビニル製、ポリプロピレン製、再生プラスチック製等があり、軽量で施工性がよく耐薬品性にすぐれているが、高温で軟化しやすいため、高温排水箇所の使用には注意する。
・車両荷重等を考慮して選定する。
3)ます、小型ますの形状
〇形状
・内径又は内のり幅15㎝以上の円形又は角形とする。
・小型ますの採用にあたっては、施工条件、維持管理等を十分考慮する。
〇会合部の流入角度
・会合点の流入角度は原則として45度以内とするが、施工上やむを得ない場合は、会合点の流入角度90度以内とする。
〇内径or内のり幅
・ますの深さ及び排水管きょの会合本数に応じて維持管理上支障のない大きさとする。
内径or内のり幅 深さ 会合本数
15~30㎝ 120㎝まで 4本まで
35㎝ 120㎝まで 4本まで
40㎝ 120㎝まで 5本まで
45㎝ 120㎝まで 5本まで
4)ます、小型ますのふた
・鋳鉄製、コンクリート製及びプラスチック製等の堅固なものを使用する。
・汚水ますのふたは、雨水の浸入と臭気防止のため密閉ふたとする。
・雨水ますのふたは、格子ふたとすることができる
・小型ますのふたは、荷重及び外圧に十分な耐久性を有し、開閉が容易なものとする。駐車場等で車両通行など大きな荷重が働く場所では防護鉄ふた等で防護する。
5)泥だめ及びインバート
・汚水ます(小型ますを除く)には、接続する排水管きょの内径に合わせて半円状のインバートを設ける。(令8条)インバートは、維持管理上からのり面部分を10㎝から15㎝程度とするのが望ましい。
・雨水ますの底部には、深さ15㎝以上の泥だめを設ける。(令8条)
・起点ますを除き、屈曲部や合流部等の各ます内には原則として下流側に、2㎝程度のステップを設ける。汚水ます内には原則としてインバートを設けた上、下流の排水管のこう配差に、さらに2㎝程度のステップを設ける。ただし、中間ますについては、ステップを設けずに、条例で定められた管こう配としてよい。
・小型雨水ますの泥だめ部には土砂を容易に取り除けるよう、泥だめバケット(取手付き)を設ける。
6)基礎
・ますの基礎は、コンクリート製ますの場合はクラッシャラン砕石、プラスチック製ますの場合は砂を仕上がり厚5㎝とする。
7)ドロップます及び底部有孔ます
・排水管の上流と下流との落差が大きい場合は、ますの構造を十分に検討し、ドロップます及び底部有孔ますを使用する。
・なお、地形等の関係で施工上やむを得ない場合、ドロップ部を一部露出させた露出ドロップますとすることができる。
・また、地形等の理由で、ドロップます及び底部有孔ますを使用できない場合には掃除口ドロップを使用する。
8)トラップます
●設置場所
・トラップますは臭気防止のためのものであり、次に該当するますは、トラップますとする。また、Uトラップを用いる場合は、点検が容易で、掃除しやすい位置に掃除口を設ける。
①器具トラップのない衛生器具からの排水先に設置するます。
②合流区域において、雨水排水本管と汚水排水本管または汚水排水枝管が会合する場合の最下流雨水ます。
③合流区域における雨水排水系統の最終ますで、かつ、公共ますに接続するます。
●構造と取付け場所
・トラップますのトラップ側には大便器の排水を取付けてはならない。
・従来2L形トラップますを設置していた場所には阻集器を設置することとする。
●トラップますの種類と構造
①T形トラップます
〇設置場所
・浴場、流し場、その他床排水の流出箇所
・起点又は会合部
〇占用規模等 特徴、その他
・トラップますと汚水ますの兼用型
・トラップはます内に設置
・ますの中にトラップと掃除口を設置してあるため、他のトラップますより大きめであるが、維持管理が容易である
②J形トラップます
〇設置場所
・浴場、流し場、その他床排水の流出箇所
・起点又は会合部
〇占用規模等 特徴、その他
・掃除口とますの間隔はできるだけ短くする
・トラップの管口は、インバートのり面に合わせてカットする
③1L形トラップます
〇設置場所
・上流管が雨水排水のみで下流管に汚水が流入する場合の最下流雨水ます
・雨水排水系統の最終ますで、かつ、公共ますに接続する箇所
(いずれも合流区域内)
〇占用規模等 特徴、その他
・泥だめは15㎝以上とする。
・地表面の雨水を排除する場合は、格子ふた等の有孔ふたとする
・90°エルボ部分がますの中心まで飛び出すと、掃除の支障となり、エルボ部分が破損しやすいので、エルボ部分はできるだけますの下流近くに設置する
●トラップますの設置上の注意事項
・トラップの内径は75㎜以上、封水深は5㎝以上10㎝以下とする。
・トラップの材質は、硬質塩化ビニル製等の堅固なものとし、肉厚は管類の規格に適合するものとする。
・二重トラップとしてはならない。
・トラップます(1L、V形)の下流側の排水管の線路延長は、管の内径又は排水きょ内のりの60倍以内とする。
9)その他注意事項
・排水管を小型ますに接続する場合、立ち上がり管部に取付けてはならない。
(2)掃除口
1)設置箇所
次のような場合は、ます又は小型ますの代わりに維持管理上支障のない範囲内で、掃除口を設置することができる。
・排水本管のひとつの路線内に排水枝管が数多く会合し、それぞれの会合点にます又は小型ますを設置することが困難な場合、本管掃除口を設置できる。(ただし、排水本管の内径又は内のり幅の60倍以内)
・本管掃除口が設置できない場合は、排水枝管側に枝管掃除口を設置する。
・排水本管の埋設箇所が、狭隘であったり障害物(他の埋設物)がある等、地形上、技術上、ます又は小型ますを設置することが困難な場合は、本管掃除口を設置することができる。この場合の路線延長は、排水本管の内径又は内のり幅の60倍以内を限度とする。
2)構造
・枝管掃除口は、排水管の流下方向と反対方向又は直角方向に開口するよう立ち上げる。
管内の臭気が漏れないようふたは密閉し、掃除用具が無理なく使用できる形状寸法とする。
・掃除口の大きさは、排水本管又は枝管の管径が100㎜以下の場合は排水管と同一の口径、また、100㎜を超える場合は100㎜より小さくしてはならない。
・枝管掃除口は排水本管よりできるだけ離した位置とし、排水本管と排水枝管の取付けは45度Yと45度エルボを組み合わせて接合することを原則とする。
また、排水本管が深い場合は、排水枝管の枝管掃除口箇所で立て管として接続する。なお、2階以上も同様とする。
・排水器具にトラップがない場合で、臭気を防止する必要がある場合には、排水本管よりできるだけ離れた位置の、排水枝管上に枝管掃除口付きの管トラップを設置する。(排水本管には本管掃除口付きの管トラップを使用してはならない)
・雨どいからの臭気を防止する必要がある場合は、枝管掃除口付きの管トラップを維持管理上適切な箇所に設置する。
・排水枝管の管底よりトラップウェアまでの距離は60㎝以下とする。また排水本管と排水枝管は45度以内の角度で合流させる。
1)設置箇所
・排水管の起点及び終点
・排水管の会合点及び屈曲点
・排水管の管種、管径、方向及びこう配の変化する箇所。
・排水管の延長が、管径の120倍を超えない範囲において維持管理上適切な箇所。(ただし、公共ますと宅地内最終ますとの距離は60倍以内とする。)
・新設管と既設管との接続箇所で流水や維持管理に支障をきたすおそれのある場合
・その他、清掃・点検上必要な箇所
2)ます、小型ますの材質
①コンクリート製ます
・ますの製造に使用するコンクリートの圧縮強度は、公共ますに準ずるが、車両通行のない場合は、工場出荷時において120kgf/cm2以上とする。
②プラスチック製ます
・硬質塩化ビニル製、ポリプロピレン製、再生プラスチック製等があり、軽量で施工性がよく耐薬品性にすぐれているが、高温で軟化しやすいため、高温排水箇所の使用には注意する。
・車両荷重等を考慮して選定する。
3)ます、小型ますの形状
〇形状
・内径又は内のり幅15㎝以上の円形又は角形とする。
・小型ますの採用にあたっては、施工条件、維持管理等を十分考慮する。
〇会合部の流入角度
・会合点の流入角度は原則として45度以内とするが、施工上やむを得ない場合は、会合点の流入角度90度以内とする。
〇内径or内のり幅
・ますの深さ及び排水管きょの会合本数に応じて維持管理上支障のない大きさとする。
内径or内のり幅 深さ 会合本数
15~30㎝ 120㎝まで 4本まで
35㎝ 120㎝まで 4本まで
40㎝ 120㎝まで 5本まで
45㎝ 120㎝まで 5本まで
4)ます、小型ますのふた
・鋳鉄製、コンクリート製及びプラスチック製等の堅固なものを使用する。
・汚水ますのふたは、雨水の浸入と臭気防止のため密閉ふたとする。
・雨水ますのふたは、格子ふたとすることができる
・小型ますのふたは、荷重及び外圧に十分な耐久性を有し、開閉が容易なものとする。駐車場等で車両通行など大きな荷重が働く場所では防護鉄ふた等で防護する。
5)泥だめ及びインバート
・汚水ます(小型ますを除く)には、接続する排水管きょの内径に合わせて半円状のインバートを設ける。(令8条)インバートは、維持管理上からのり面部分を10㎝から15㎝程度とするのが望ましい。
・雨水ますの底部には、深さ15㎝以上の泥だめを設ける。(令8条)
・起点ますを除き、屈曲部や合流部等の各ます内には原則として下流側に、2㎝程度のステップを設ける。汚水ます内には原則としてインバートを設けた上、下流の排水管のこう配差に、さらに2㎝程度のステップを設ける。ただし、中間ますについては、ステップを設けずに、条例で定められた管こう配としてよい。
・小型雨水ますの泥だめ部には土砂を容易に取り除けるよう、泥だめバケット(取手付き)を設ける。
6)基礎
・ますの基礎は、コンクリート製ますの場合はクラッシャラン砕石、プラスチック製ますの場合は砂を仕上がり厚5㎝とする。
7)ドロップます及び底部有孔ます
・排水管の上流と下流との落差が大きい場合は、ますの構造を十分に検討し、ドロップます及び底部有孔ますを使用する。
・なお、地形等の関係で施工上やむを得ない場合、ドロップ部を一部露出させた露出ドロップますとすることができる。
・また、地形等の理由で、ドロップます及び底部有孔ますを使用できない場合には掃除口ドロップを使用する。
8)トラップます
●設置場所
・トラップますは臭気防止のためのものであり、次に該当するますは、トラップますとする。また、Uトラップを用いる場合は、点検が容易で、掃除しやすい位置に掃除口を設ける。
①器具トラップのない衛生器具からの排水先に設置するます。
②合流区域において、雨水排水本管と汚水排水本管または汚水排水枝管が会合する場合の最下流雨水ます。
③合流区域における雨水排水系統の最終ますで、かつ、公共ますに接続するます。
●構造と取付け場所
・トラップますのトラップ側には大便器の排水を取付けてはならない。
・従来2L形トラップますを設置していた場所には阻集器を設置することとする。
●トラップますの種類と構造
①T形トラップます
〇設置場所
・浴場、流し場、その他床排水の流出箇所
・起点又は会合部
〇占用規模等 特徴、その他
・トラップますと汚水ますの兼用型
・トラップはます内に設置
・ますの中にトラップと掃除口を設置してあるため、他のトラップますより大きめであるが、維持管理が容易である
②J形トラップます
〇設置場所
・浴場、流し場、その他床排水の流出箇所
・起点又は会合部
〇占用規模等 特徴、その他
・掃除口とますの間隔はできるだけ短くする
・トラップの管口は、インバートのり面に合わせてカットする
③1L形トラップます
〇設置場所
・上流管が雨水排水のみで下流管に汚水が流入する場合の最下流雨水ます
・雨水排水系統の最終ますで、かつ、公共ますに接続する箇所
(いずれも合流区域内)
〇占用規模等 特徴、その他
・泥だめは15㎝以上とする。
・地表面の雨水を排除する場合は、格子ふた等の有孔ふたとする
・90°エルボ部分がますの中心まで飛び出すと、掃除の支障となり、エルボ部分が破損しやすいので、エルボ部分はできるだけますの下流近くに設置する
●トラップますの設置上の注意事項
・トラップの内径は75㎜以上、封水深は5㎝以上10㎝以下とする。
・トラップの材質は、硬質塩化ビニル製等の堅固なものとし、肉厚は管類の規格に適合するものとする。
・二重トラップとしてはならない。
・トラップます(1L、V形)の下流側の排水管の線路延長は、管の内径又は排水きょ内のりの60倍以内とする。
9)その他注意事項
・排水管を小型ますに接続する場合、立ち上がり管部に取付けてはならない。
(2)掃除口
1)設置箇所
次のような場合は、ます又は小型ますの代わりに維持管理上支障のない範囲内で、掃除口を設置することができる。
・排水本管のひとつの路線内に排水枝管が数多く会合し、それぞれの会合点にます又は小型ますを設置することが困難な場合、本管掃除口を設置できる。(ただし、排水本管の内径又は内のり幅の60倍以内)
・本管掃除口が設置できない場合は、排水枝管側に枝管掃除口を設置する。
・排水本管の埋設箇所が、狭隘であったり障害物(他の埋設物)がある等、地形上、技術上、ます又は小型ますを設置することが困難な場合は、本管掃除口を設置することができる。この場合の路線延長は、排水本管の内径又は内のり幅の60倍以内を限度とする。
2)構造
・枝管掃除口は、排水管の流下方向と反対方向又は直角方向に開口するよう立ち上げる。
管内の臭気が漏れないようふたは密閉し、掃除用具が無理なく使用できる形状寸法とする。
・掃除口の大きさは、排水本管又は枝管の管径が100㎜以下の場合は排水管と同一の口径、また、100㎜を超える場合は100㎜より小さくしてはならない。
・枝管掃除口は排水本管よりできるだけ離した位置とし、排水本管と排水枝管の取付けは45度Yと45度エルボを組み合わせて接合することを原則とする。
また、排水本管が深い場合は、排水枝管の枝管掃除口箇所で立て管として接続する。なお、2階以上も同様とする。
・排水器具にトラップがない場合で、臭気を防止する必要がある場合には、排水本管よりできるだけ離れた位置の、排水枝管上に枝管掃除口付きの管トラップを設置する。(排水本管には本管掃除口付きの管トラップを使用してはならない)
・雨どいからの臭気を防止する必要がある場合は、枝管掃除口付きの管トラップを維持管理上適切な箇所に設置する。
・排水枝管の管底よりトラップウェアまでの距離は60㎝以下とする。また排水本管と排水枝管は45度以内の角度で合流させる。