マンションの管理計画認定制度、マンション管理適正化推進計画、

基本方針(マンション管理適正化法3条)
・国土交通大臣が作成
・マンション管理適正化推進計画の策定に関する基本的な事項を定めている。
マンション管理適正化推進計画(マンション管理適正化法3条の2)
・都道府県(市の区域内にあっては当該市)が作成できる。
マンションの管理計画認定制度(マンション管理適正化法5条の3)
・対象区域:マンション管理適正化推進計画を作成した都道府県等
・管理組合の管理者は、管理計画を作成し、認定を申請できる。
 
〇過去問
・管理業務主任者
・マンション管理士
 
 
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マンション管理適正化推進計画
●概要
・基本方針(マンション管理適正化法3条)に基づき、当該都道府県等の区域内におけるマンションの管理の適正化の推進を図るための計画(「マンション管理適正化推進計画」)を作成することができる。
 
●作成者
・都道府県
・市の区域内にあっては当該市
 
●マンション管理適正化推進計画に定める事項
 
①マンションの管理の適正化に関する目標
・区域内のマンションの状況に応じ、25年以上の長期修繕計画に基づく修繕積立金額を設定している管理組合の割合等、明確な目標を設定し、その進捗を踏まえ、施策に反映させていくことが望ましい。
 
②マンションの管理の状況を把握するために講じる措置に関する事項
・区域内のマンションストックの状況を把握した上で、マンションの管理の実態について把握することが重要であり、登記情報等に基づくマンションの所在地の把握、管理組合へのアンケート調査等の実態調査、条例による届出制度の実施等、地域の状況に応じた措置を位置づけることが考えられる。
 
③マンションの管理の適正化の推進を図るための施策に関する事項
・地域の実情に応じてニーズを踏まえつつ、適切な施策を行っていくことが重要であり、管理組合向けのセミナーの開催、相談窓口の設置、マンション管理士等の専門家の派遣、長期修繕計画の作成等に必要な取組に対する財政支援等を位置づけることが考えられる。
 
④管理組合によるマンションの管理の適正化に関する指針(都道府県等マンション管理適正化指針)に関する事項
・マンション管理適正化指針と同様のものとすることも差し支えないが、必要に応じ、例えば、浸水が想定される区域においては適切な防災対策を講じていることなど地域の実情を踏まえたマンションの管理に求められる観点や水準を定めることが望ましい。
 
⑤マンションの管理の適正化に関する啓発及び知識の普及に関する事項 ・マンション管理適正化推進センターやマンション管理士会、NPO法人等と連携したセミナーの開催、相談窓口の設置、専門家の派遣や、これらの取組を広く周知することを位置づけることなどが考えられる
 
⑥計画期間
・地域のマンションの築年数の推移や、人口動態等の将来予測を踏まえて、適切な計画期間を設定することが望ましいが、例えば、住生活基本計画(都道府県計画)が、計画期間を10年とし、5年毎に見直しを行っている場合にはこれと整合を図ることなどが考えられる。
マンションの管理計画認定制度の概要
1)管理計画の認定(法5条の3)
 
管理組合の管理者等は、国土交通省令で定めるところにより、当該管理組合によるマンションの管理に関する計画(「管理計画」)を作成し、マンション管理適正化推進計画を作成した都道府県等の長(「計画作成都道府県知事等」)の認定を申請することができる。
 
●管理計画の記載事項
・修繕その他の管理の方法
・修繕その他の管理に係る資金計画
・管理組合の運営の状況
・マンション管理適正化指針に照らして適切なものであることを確認するために必要な事項
 
2)認定の更新(法5条の6)
 
・認定は、5年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
 
3)報告の徴収、改善命令
 
●報告の徴収(法5条の8)
・計画作成都道府県知事等は、認定管理者等に対し、管理計画認定マンションの管理の状況について報告を求めることができる。
 
●改善命令(法5条の9)
・計画作成都道府県知事等は、認定管理者等が認定管理計画に従って管理計画認定マンションの管理を行っていないと認めるときは、当該認定管理者等に対し、相当の期限を定めて、その改善に必要な措置を命ずることができる。
管理計画の認定の基準
1)認定基準の概要(法5条の4)
 
①マンションの修繕その他の管理の方法が国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
②資金計画がマンションの修繕その他の管理を確実に遂行するため適切なものであること。
③管理組合の運営の状況が国土交通省令で定める基準に適合するものであること。
④その他マンション管理適正化指針及び都道府県等マンション管理適正化指針に照らして適切なものであること。
 
2)認定基準
 
※マンションの管理の適正化の推進を図るための基本的な方針(令和3年9月28日国土交通省告示第1286号)別紙2
 
①管理組合の運営
・管理者等が定められていること
・監事が選任されていること
・集会が年1回以上開催されていること
 
②管理規約
・管理規約が作成されていること
・マンションの適切な管理のため、管理規約において災害等の緊急時や管理上必要なときの専有部の立ち入り、修繕等の履歴情報の管理等について定められていること
・マンションの管理状況に係る情報取得の円滑化のため、管理規約において、管理組合の財務・管理に関する情報の書面の交付(または電磁的方法による提供)について定められていること
 
③管理組合の経理
・管理費及び修繕積立金等について明確に区分して経理が行われていること
・修繕積立金会計から他の会計への充当がされていないこと
・直前の事業年度の終了の日時点における修繕積立金の3ヶ月以上の滞納額が全体の1割以内であること
 
④長期修繕計画の作成及び見直し
・長期修繕計画が「長期修繕計画標準様式」に準拠し作成され、長期修繕計画の内容及びこれに基づき算定された修繕積立金額について集会にて決議されていること
・長期修繕計画の作成または見直しが7年以内に行われていること
・長期修繕計画の実効性を確保するため、計画期間が30年以上で、かつ、残存期間内に大規模修繕工事が2回以上含まれるように設定されていること
・長期修繕計画において将来の一時的な修繕積立金の徴収を予定していないこと
・長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の総額から算定された修繕積立金の平均額が著しく低額でないこと
・長期修繕計画の計画期間の最終年度において、借入金の残高のない長期修繕計画となっていること
 
⑤その他
・管理組合がマンションの区分所有者等への平常時における連絡に加え、災害等の緊急時に迅速な対応を行うため、組合員名簿、居住者名簿を備えているとともに、1年に回以上は内容の確認を行っていること
・都道府県等マンション管理適正化指針に照らして適切なものであること

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