石膏ボードの概要
1)石膏ボードとは?
・石膏をしん材とし、両面を石膏ボード用原紙で被覆成型した建築用内装材料。
・石膏を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料。
・防火性、遮音性、寸法安定性、工事の容易性等の特徴をもち、経済性にも優れている。
・安価であるが非常に丈夫であり、断熱・遮音性が高い。
・壁や天井を造る際には広く使われ、用途に合わせた種類がある。
2)石膏ボードの特徴
〇防・耐火性
・石膏ボードの芯材は無機質の石膏なので、燃えることがない。
・石膏は硫酸カルシウム2水和物のため多量の結晶水を含んでおり炎や熱に晒されると、この水が蒸気として徐々に放出され、温度の上昇を遅らせる働きをする。石膏ボードにはこの結晶水が約21%相当含まれており、耐火性に大きく寄与している。
・石膏そのものが、伝熱を防止するバリアの役割を果たす。
・石膏ボードは、こうした石膏の特性によって、防火材料に認められていて、壁の防・耐火構造の材料として、あるいは柱や梁の耐火被覆材として多用され、火災の延焼防止に効果を発揮している。
〇遮音性
・石膏ボードには音を通しにくい性質がある。
・石膏ボードを1枚で用いるほか、厚手品の使用や複数枚の重ね張り、さらには吸音材との併用により、たいへん優れた遮音性能を得ることができる。
・アパートの住戸間の界壁や、ホテル・病院の壁など、プライバシーや静けさが要求される場所でもよく使われている。
〇施工性
・切断、釘打ち、ビス留め、クリップ留め、接着工法とも簡単で、切断は特殊な道具を必要とせず、文具用のカッターで容易に切断できる。
・仕上げもペイント塗装、壁紙、クロス張りなど広い応用範囲を持っている。
〇水分や湿気には要注意
・石膏ボードは、石膏と紙とで造られていて、水や湿気には強くないので、常時水濡れの恐れのある所や高湿度の部位への施工は出来ない。
・キッチンや浴室の脱衣室などの下地用としては防水性を向上させたシージング石膏ボードを使用する。
・石膏をしん材とし、両面を石膏ボード用原紙で被覆成型した建築用内装材料。
・石膏を主成分とした素材を板状にして、特殊な板紙で包んだ建築材料。
・防火性、遮音性、寸法安定性、工事の容易性等の特徴をもち、経済性にも優れている。
・安価であるが非常に丈夫であり、断熱・遮音性が高い。
・壁や天井を造る際には広く使われ、用途に合わせた種類がある。
2)石膏ボードの特徴
〇防・耐火性
・石膏ボードの芯材は無機質の石膏なので、燃えることがない。
・石膏は硫酸カルシウム2水和物のため多量の結晶水を含んでおり炎や熱に晒されると、この水が蒸気として徐々に放出され、温度の上昇を遅らせる働きをする。石膏ボードにはこの結晶水が約21%相当含まれており、耐火性に大きく寄与している。
・石膏そのものが、伝熱を防止するバリアの役割を果たす。
・石膏ボードは、こうした石膏の特性によって、防火材料に認められていて、壁の防・耐火構造の材料として、あるいは柱や梁の耐火被覆材として多用され、火災の延焼防止に効果を発揮している。
〇遮音性
・石膏ボードには音を通しにくい性質がある。
・石膏ボードを1枚で用いるほか、厚手品の使用や複数枚の重ね張り、さらには吸音材との併用により、たいへん優れた遮音性能を得ることができる。
・アパートの住戸間の界壁や、ホテル・病院の壁など、プライバシーや静けさが要求される場所でもよく使われている。
〇施工性
・切断、釘打ち、ビス留め、クリップ留め、接着工法とも簡単で、切断は特殊な道具を必要とせず、文具用のカッターで容易に切断できる。
・仕上げもペイント塗装、壁紙、クロス張りなど広い応用範囲を持っている。
〇水分や湿気には要注意
・石膏ボードは、石膏と紙とで造られていて、水や湿気には強くないので、常時水濡れの恐れのある所や高湿度の部位への施工は出来ない。
・キッチンや浴室の脱衣室などの下地用としては防水性を向上させたシージング石膏ボードを使用する。
石膏ボードの種類
1)石膏ボード(GB-R)
・石膏を芯として、その両面及び長さ方向の側面をボード用原紙で被覆成型したもの。
・石膏ボード製品の標準的なもので、普通ボードとも呼ばれている
〇主な用途
・壁及び天井の下地材
・準耐火・遮音構造の構成材
2)普通硬質石膏ボード(GB-R-H)
・石膏ボード(GB-R)の性能を保持向上したもので耐衝撃性が強化石膏ボード(GB-F)の約1.2倍以上、曲げ破壊荷重が石膏ボード(GB-R)の約1.3倍以上硬質な石膏ボード。
〇主な用途
・間仕切、通路、廊下などの壁、腰壁及び防・耐火・遮音各種構造体の下地材。
3)シージング石膏ボード(GB-S)
・両面のボード用原紙及び芯の石膏に防水処理を施したもので、GB-Rに比べて吸水時の強度低下が生じにくいもの。
・一般には防水ボードあるいは耐水ボードと呼ばれている。
〇主な用途
・台所、洗面所など屋内の壁、天井及び外壁の下地材。
4)強化石膏ボード(GB-F)
・石膏ボード(GB-R)の芯に無機質繊維などを混入し、耐火性、耐衝撃性の向上を図ったもの。
・普通石膏ボードより耐火性能を有することから、耐火構造、準耐火構造、防火構造材料として使用されている。
〇主な用途
・壁及び天井の下地材、準耐火・耐火・遮音性構造の構成材。
5)構造用石膏ボード(GB-St-A・B)
・強化石膏ボード(GB-F)の性能を保持したまま、釘側面抵抗を高めたもの。
・くぎ側面抵抗を石膏ボード(GB-R)の2倍に強化したものが構造用石膏ボードB種(GB-St-B)、約3倍に強化したものが構造用石膏ボードA種(GB-St-A)。
〇主な用途
・耐力壁用の面材
6)石膏ラスボード(GB-L)
・石膏ボード用プラスターの塗下地として使いやすいように加工した製品。
・GB-Rの表面に長方形のくぼみをつけたもの。
〇主な用途
・石膏プラスター塗装の下地材
7)化粧石膏ボード(GB-D)
・GB-Rの表面を化粧加工したもの。
・石膏ボードの表紙面にあらかじめ化粧加工した紙を用いたものや、化粧加工した紙やプラスチックシートを張り合わせたもの、塗装、型押し凹凸などで加工したもので、これらを総称して、化粧石膏ボードと呼ばれている。
〇主な用途
・壁及び天井の仕上材
・化粧石膏ボードは、それぞれ和洋室の壁,天井に合うように製造されているが、色彩、寸法などにそれぞれ特徴があり、使用に当たっては、特徴を生かして使用するよう選択することが大切。
8)不燃積層石膏ボード(GB-NC)
・GB-Rの表面紙を不燃性ボード用原紙にしたもの。
・石膏ボードの表紙に不燃性の原紙を用いたもので、9.5mmで不燃材料に適合する。
〇主な用途
・化粧なし:壁及び天井の下地材
・化粧あり:壁及び天井の仕上材
・内装制限で不燃を要求される壁・天井の下地材として、また、型押し塗装加工した不燃化粧ボードは仕上材としても使用されている。
9)吸放湿石膏ボード(-Hc)
・GB-R、GB-Dの性能を保持したまま、吸放湿性能を約3倍に高めたもので、記号の末尾に「-Hc」を付ける。
〇主な用途
・吸放湿性能によって室内湿度を一定範囲内に保つのに適した壁、天井の下地材及び仕上げ材。
10)吸音用あなあき石膏ボード(GB-P)
・石膏ボードに吸音用のあなをあけたもの。
・JIS A 6301に規定する石膏ボード製品中の石膏ボード(GB-R)に貫通したあなあけ加工をしたもので、裏打ち材料を張り付けることもある。
〇主な用途
・天井の仕上材
・石膏を芯として、その両面及び長さ方向の側面をボード用原紙で被覆成型したもの。
・石膏ボード製品の標準的なもので、普通ボードとも呼ばれている
〇主な用途
・壁及び天井の下地材
・準耐火・遮音構造の構成材
2)普通硬質石膏ボード(GB-R-H)
・石膏ボード(GB-R)の性能を保持向上したもので耐衝撃性が強化石膏ボード(GB-F)の約1.2倍以上、曲げ破壊荷重が石膏ボード(GB-R)の約1.3倍以上硬質な石膏ボード。
〇主な用途
・間仕切、通路、廊下などの壁、腰壁及び防・耐火・遮音各種構造体の下地材。
3)シージング石膏ボード(GB-S)
・両面のボード用原紙及び芯の石膏に防水処理を施したもので、GB-Rに比べて吸水時の強度低下が生じにくいもの。
・一般には防水ボードあるいは耐水ボードと呼ばれている。
〇主な用途
・台所、洗面所など屋内の壁、天井及び外壁の下地材。
4)強化石膏ボード(GB-F)
・石膏ボード(GB-R)の芯に無機質繊維などを混入し、耐火性、耐衝撃性の向上を図ったもの。
・普通石膏ボードより耐火性能を有することから、耐火構造、準耐火構造、防火構造材料として使用されている。
〇主な用途
・壁及び天井の下地材、準耐火・耐火・遮音性構造の構成材。
5)構造用石膏ボード(GB-St-A・B)
・強化石膏ボード(GB-F)の性能を保持したまま、釘側面抵抗を高めたもの。
・くぎ側面抵抗を石膏ボード(GB-R)の2倍に強化したものが構造用石膏ボードB種(GB-St-B)、約3倍に強化したものが構造用石膏ボードA種(GB-St-A)。
〇主な用途
・耐力壁用の面材
6)石膏ラスボード(GB-L)
・石膏ボード用プラスターの塗下地として使いやすいように加工した製品。
・GB-Rの表面に長方形のくぼみをつけたもの。
〇主な用途
・石膏プラスター塗装の下地材
7)化粧石膏ボード(GB-D)
・GB-Rの表面を化粧加工したもの。
・石膏ボードの表紙面にあらかじめ化粧加工した紙を用いたものや、化粧加工した紙やプラスチックシートを張り合わせたもの、塗装、型押し凹凸などで加工したもので、これらを総称して、化粧石膏ボードと呼ばれている。
〇主な用途
・壁及び天井の仕上材
・化粧石膏ボードは、それぞれ和洋室の壁,天井に合うように製造されているが、色彩、寸法などにそれぞれ特徴があり、使用に当たっては、特徴を生かして使用するよう選択することが大切。
8)不燃積層石膏ボード(GB-NC)
・GB-Rの表面紙を不燃性ボード用原紙にしたもの。
・石膏ボードの表紙に不燃性の原紙を用いたもので、9.5mmで不燃材料に適合する。
〇主な用途
・化粧なし:壁及び天井の下地材
・化粧あり:壁及び天井の仕上材
・内装制限で不燃を要求される壁・天井の下地材として、また、型押し塗装加工した不燃化粧ボードは仕上材としても使用されている。
9)吸放湿石膏ボード(-Hc)
・GB-R、GB-Dの性能を保持したまま、吸放湿性能を約3倍に高めたもので、記号の末尾に「-Hc」を付ける。
〇主な用途
・吸放湿性能によって室内湿度を一定範囲内に保つのに適した壁、天井の下地材及び仕上げ材。
10)吸音用あなあき石膏ボード(GB-P)
・石膏ボードに吸音用のあなをあけたもの。
・JIS A 6301に規定する石膏ボード製品中の石膏ボード(GB-R)に貫通したあなあけ加工をしたもので、裏打ち材料を張り付けることもある。
〇主な用途
・天井の仕上材
施工方法の種類
1)接着材とくぎまたはドリリングタッピンねじを併用した施工法
・一般に壁・天井、柱型・梁型を構成する際に、接着材を用いて下地または、下張り石膏ボードに接着し、上張り石膏ボードをくぎまたはドリリングタッピンねじで堅固に下地に留め付ける工法。
2)接着材とステープルの施工法
・石膏ボードを下張りした後、上張り石膏ボードの裏面に接着材を塗布し、接着材が硬化するまでステープルで仮留めする。
・施工が簡便であるため作業性に優れている。
3)直張用接着材による直張り工法
・コンクリートまたはALCなどの壁面に木造または鋼製の下地組を用いず、下地組に相当する部分に、石膏系直張用接着材をダンゴ状に塗り付け、石膏ボードを張り付ける。
・特殊な塗装合板や剥離剤を用いたコンクリート面、PC板を含む全てのコンクリート面に対してはプライマーで処理を行う。
4)自立壁工法
・天井と床に固定した鋼製ランナーへ、厚手石膏ボード(主に21mm厚以上の強化石膏ボードを使用)を3枚重ね張りし、壁をつくる工法。
・一般に壁・天井、柱型・梁型を構成する際に、接着材を用いて下地または、下張り石膏ボードに接着し、上張り石膏ボードをくぎまたはドリリングタッピンねじで堅固に下地に留め付ける工法。
2)接着材とステープルの施工法
・石膏ボードを下張りした後、上張り石膏ボードの裏面に接着材を塗布し、接着材が硬化するまでステープルで仮留めする。
・施工が簡便であるため作業性に優れている。
3)直張用接着材による直張り工法
・コンクリートまたはALCなどの壁面に木造または鋼製の下地組を用いず、下地組に相当する部分に、石膏系直張用接着材をダンゴ状に塗り付け、石膏ボードを張り付ける。
・特殊な塗装合板や剥離剤を用いたコンクリート面、PC板を含む全てのコンクリート面に対してはプライマーで処理を行う。
4)自立壁工法
・天井と床に固定した鋼製ランナーへ、厚手石膏ボード(主に21mm厚以上の強化石膏ボードを使用)を3枚重ね張りし、壁をつくる工法。
施工方法、施工における注意点
●割付け
・壁のボード類で上張りの場合は,縦張りとし,原則として,水平方向には継手を設けない。
・重ね張りの場合、上張り下張りともに縦割りの場合には、上張りと下張りの継目が重ならないように割り付ける。
また、下張りが横張りで上張りが縦張りという重ね張りも多く用いられている。
●くぎまたはドリリングタッピンねじ
・石膏ボードをくぎまたはドリリングタッピンねじを用いて下地に留め付ける場合、石膏ボード周辺部の端部から10mmくらい内側に留め付ける。この理由は、より端部に近いところを留め付けると縁が破損してしまうからである。特に側面が石膏ボード用原紙で覆われていない切口部は、注意が必要である。
・縁の強度を損なわないように、石膏ボード用ハンマーによる取付け材の頭のくぼみ加減に留意する。
●接着剤
〇下地が石膏ボード(重ね張り)の場合
・酢酸ビニル(片面塗布):エマルション形、溶剤形(釘、ねじ併用)
・合成ゴム(両面塗布):溶剤形(釘、ねじ併用)
〇プレキャストコンクリート
・プレキャストコンクリートは、表面が非常に滑らかなので、石膏系接着材は、接着強度が得られにくい。したがって、プライマーを用いる必要がある。
・石膏系接着材を用いない場合は、ゴム系の接着材を使用する。
〇注意
・壁の場合で、湿気の恐れのある場合は、シージング石膏ボードを用いる。
・石膏ボードを重ね張りするときは、石膏ボードメーカーが指定する防耐火性能に優れる無機質系接着材を使用する場合がある。
①酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着材
・石膏ボードの取付けに用いる接着材は、大半がこの種のもので、一般に白ボンド、木工ボンド、白糊とも呼ばれている。
・取扱いが容易で、作業時の安全性が得られるという特徴を持っているために多用されている。
・乾燥、硬化が遅いために、仮押えの目的で、くぎ、小ねじ、仮押えピン、ステープルの併用が必要となってくる。
特に低温時、多湿時には、必ずこの「糊くぎ併用」の取付けを行う必要がある。
・水分の多い箇所では、接着強度が発現しにくいので、使用には適さない。
②酢酸ビニル樹脂系溶剤形接着材
・酢酸ビニル樹脂に有機溶材を添加したもので、銘柄によって、その他の樹脂、可塑剤、充填材などを配合している。
・エマルジョン形の硬化時間の長さや、接着強度が温度や水分に影響されるなどの課題を改善したタイプの接着材といえる。
・溶剤が使用されているので、作業場の換気には常に気を配る必要がある。
③合成ゴム系溶剤形接着材
・クロロブレンゴムなどの合成ゴムを主成分として有機溶剤を添加したもので、銘柄によって、その他の樹脂、軟化剤、充填材などを配合している。
・比較的短時間で接着強度が発現するため、適正なタイミングを把握すれば、壁では仮押えを必要とせずに施工することが可能である。
・酢酸ビニル系樹脂エマルジョン形に比べて耐水性に富む。
・取付け位置のアジャストがしにくく、取扱いには慣れがいる。
④直張用接着材
・せっこうを主成分とし、骨材、粉末樹脂などの充填材を加えたプレミックスの製品に水を加えて練ったものを用いるもので、コンクリートなどの下地で、通常の接着材で直張りするには下地表面精度が不十分な場合に用いる接着材である。
・建物外壁の内側にせっこうボードを直張りするときに用いられるケースが多いが、外壁の内側の結露に伴う水分の影響でカビが発生する可能性があるので、施工時に現場発泡ウレタンなどの断熱材を用いる。
・コンクリート下地や現場発泡ウレタン下地などにせっこうボードを直張りするときには、接着強度を確保するため、下地表面にプライマーを必ず塗布することが必要である。
●張付け一般
・ボード類の張付けは,目地通りよく,不陸,目違い等のないように行う。
●直張り工法
・コンクリート等の下地は,せっこう系直張り用接着材の製造所が指定するプライマーで処理し,乾燥させたものとし,表面を接着に支障がないよう清掃する。
・下張り石膏ボードに上張り石膏ボードを取付ける場合の接着材・ステープル留付け方法は、接着材を100~300mm間隔で点付けする。接着材が乾くまでステープルで仮留めしておく必要がある。
・直張り用接着材の盛上げ高さは,仕上げ厚さの2倍以上とする。
・断熱材下地の場合は,せっこう系直張り用接着材の製造所が指定するプライマーを,処理後,直張り用接着材を下地に下こすりをして,こて圧をかけたのち,直ちに所定の高さに直張り用接着材を塗り付ける。
なお,吹付け硬質ウレタンフォーム下地に直張り用接着材を施工する場合は,施工に先立ち,吹付け硬質ウレタンフォーム下地とプライマーの接着力を確認する。
・張付けは,せっこうボードの表面を定規でたたきながら,上下左右の調整をして行う。
・直張り工法による継目処理は、テーパボードを用い、ジョイントテープとジョイントコンパウンドで補強処理する工法が推奨される。
・せっこうボード表面に仕上げを行う場合は,せっこうボード張付け後,仕上材に通気性のある場合で7日以上,通気性のない場合で20日以上放置し,直張り用接着材が乾燥し,仕上げに支障のないことを確認してから,仕上げを行う。
●目地以外の部分の処理
・留め付けた釘や小ねじ等の頭のくぼみは,ジョイントコンパウンドをせっこうボード面と平らになるように塗り付け,平滑に仕上げる。
・せっこうボード張りの四周部,設備器具との取り合い部等の隙間には,適切な充填材を充填する。
●寒冷期に接着剤を用いて施工する場合
・張付け時の室温が5℃以下又は接着剤の硬化前に5℃以下になるおそれのある場合は,施工を中止する。やむを得ず施工する場合は,採暖等の養生を行う。
・壁のボード類で上張りの場合は,縦張りとし,原則として,水平方向には継手を設けない。
・重ね張りの場合、上張り下張りともに縦割りの場合には、上張りと下張りの継目が重ならないように割り付ける。
また、下張りが横張りで上張りが縦張りという重ね張りも多く用いられている。
●くぎまたはドリリングタッピンねじ
・石膏ボードをくぎまたはドリリングタッピンねじを用いて下地に留め付ける場合、石膏ボード周辺部の端部から10mmくらい内側に留め付ける。この理由は、より端部に近いところを留め付けると縁が破損してしまうからである。特に側面が石膏ボード用原紙で覆われていない切口部は、注意が必要である。
・縁の強度を損なわないように、石膏ボード用ハンマーによる取付け材の頭のくぼみ加減に留意する。
●接着剤
〇下地が石膏ボード(重ね張り)の場合
・酢酸ビニル(片面塗布):エマルション形、溶剤形(釘、ねじ併用)
・合成ゴム(両面塗布):溶剤形(釘、ねじ併用)
〇プレキャストコンクリート
・プレキャストコンクリートは、表面が非常に滑らかなので、石膏系接着材は、接着強度が得られにくい。したがって、プライマーを用いる必要がある。
・石膏系接着材を用いない場合は、ゴム系の接着材を使用する。
〇注意
・壁の場合で、湿気の恐れのある場合は、シージング石膏ボードを用いる。
・石膏ボードを重ね張りするときは、石膏ボードメーカーが指定する防耐火性能に優れる無機質系接着材を使用する場合がある。
①酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着材
・石膏ボードの取付けに用いる接着材は、大半がこの種のもので、一般に白ボンド、木工ボンド、白糊とも呼ばれている。
・取扱いが容易で、作業時の安全性が得られるという特徴を持っているために多用されている。
・乾燥、硬化が遅いために、仮押えの目的で、くぎ、小ねじ、仮押えピン、ステープルの併用が必要となってくる。
特に低温時、多湿時には、必ずこの「糊くぎ併用」の取付けを行う必要がある。
・水分の多い箇所では、接着強度が発現しにくいので、使用には適さない。
②酢酸ビニル樹脂系溶剤形接着材
・酢酸ビニル樹脂に有機溶材を添加したもので、銘柄によって、その他の樹脂、可塑剤、充填材などを配合している。
・エマルジョン形の硬化時間の長さや、接着強度が温度や水分に影響されるなどの課題を改善したタイプの接着材といえる。
・溶剤が使用されているので、作業場の換気には常に気を配る必要がある。
③合成ゴム系溶剤形接着材
・クロロブレンゴムなどの合成ゴムを主成分として有機溶剤を添加したもので、銘柄によって、その他の樹脂、軟化剤、充填材などを配合している。
・比較的短時間で接着強度が発現するため、適正なタイミングを把握すれば、壁では仮押えを必要とせずに施工することが可能である。
・酢酸ビニル系樹脂エマルジョン形に比べて耐水性に富む。
・取付け位置のアジャストがしにくく、取扱いには慣れがいる。
④直張用接着材
・せっこうを主成分とし、骨材、粉末樹脂などの充填材を加えたプレミックスの製品に水を加えて練ったものを用いるもので、コンクリートなどの下地で、通常の接着材で直張りするには下地表面精度が不十分な場合に用いる接着材である。
・建物外壁の内側にせっこうボードを直張りするときに用いられるケースが多いが、外壁の内側の結露に伴う水分の影響でカビが発生する可能性があるので、施工時に現場発泡ウレタンなどの断熱材を用いる。
・コンクリート下地や現場発泡ウレタン下地などにせっこうボードを直張りするときには、接着強度を確保するため、下地表面にプライマーを必ず塗布することが必要である。
●張付け一般
・ボード類の張付けは,目地通りよく,不陸,目違い等のないように行う。
●直張り工法
・コンクリート等の下地は,せっこう系直張り用接着材の製造所が指定するプライマーで処理し,乾燥させたものとし,表面を接着に支障がないよう清掃する。
・下張り石膏ボードに上張り石膏ボードを取付ける場合の接着材・ステープル留付け方法は、接着材を100~300mm間隔で点付けする。接着材が乾くまでステープルで仮留めしておく必要がある。
・直張り用接着材の盛上げ高さは,仕上げ厚さの2倍以上とする。
・断熱材下地の場合は,せっこう系直張り用接着材の製造所が指定するプライマーを,処理後,直張り用接着材を下地に下こすりをして,こて圧をかけたのち,直ちに所定の高さに直張り用接着材を塗り付ける。
なお,吹付け硬質ウレタンフォーム下地に直張り用接着材を施工する場合は,施工に先立ち,吹付け硬質ウレタンフォーム下地とプライマーの接着力を確認する。
・張付けは,せっこうボードの表面を定規でたたきながら,上下左右の調整をして行う。
・直張り工法による継目処理は、テーパボードを用い、ジョイントテープとジョイントコンパウンドで補強処理する工法が推奨される。
・せっこうボード表面に仕上げを行う場合は,せっこうボード張付け後,仕上材に通気性のある場合で7日以上,通気性のない場合で20日以上放置し,直張り用接着材が乾燥し,仕上げに支障のないことを確認してから,仕上げを行う。
●目地以外の部分の処理
・留め付けた釘や小ねじ等の頭のくぼみは,ジョイントコンパウンドをせっこうボード面と平らになるように塗り付け,平滑に仕上げる。
・せっこうボード張りの四周部,設備器具との取り合い部等の隙間には,適切な充填材を充填する。
●寒冷期に接着剤を用いて施工する場合
・張付け時の室温が5℃以下又は接着剤の硬化前に5℃以下になるおそれのある場合は,施工を中止する。やむを得ず施工する場合は,採暖等の養生を行う。
石膏ボードの目地工法等
1)目地工法の目的
・石膏ボードを突き付けた面を処理する目地工法等の目的は、単に石膏ボード突き付け部の継目の溝や目違いをなくして、仕上面を平滑にするだけでなく、継目等を補強して、この部分のひび割れの発生を防止し、防・耐火性、遮音性、遮煙性を確保したシームレスな大壁を造ることである。
2)目地工法の種類
〇目地処理あり
・継目処理工法:テーパーエッジ
〇目地処理なし
・突付け工法:ベベルエッジ,スクェアエッジ
・目透し工法:ベベルエッジ,スクェアエッジ
3)継目処理工法
・石膏ボードのテーパエッジ、ベベルエッジ又はスクェアエッジボードを使用して継目処理を行い、目地なしの面を作る工法である。
・テーパエッジボードは、継目処理用として製造され、平滑な目地なしの面を作るのに適している。
・ベベルエッジ及びスクェアエッジボードの継目処理は、テーパエッジよりも簡単であるので、施工場所により、よく行われている。
●ボードへり折り面どうしの継目の処理
①下塗り及びテープ張り
・継目部分の溝(テーパー部分)にジョイントコンパウンドをむらなく塗り付けた上に,直ちにジョイントテープを張り,ジョイントテープの端や小穴からはみ出た余分のジョイントコンパウンドは,しごき押さえる。
なお,グラスメッシュテープを使用する場合は,ジョイントコンパウンドの下塗りを省略とすることができる。
②中塗り
・下塗りが乾燥したのち,ジョイントテープが完全に覆われるように,また,ボード面と平らになるように,幅150mm程度に薄くジョイントコンパウンドを塗り広げる。
③上塗り
・中塗りの乾燥を確認後,むらを直すように薄くジョイントコンパウンドを塗り,幅200~250mm程度に塗り広げて平滑にし,乾燥後,軽く研磨紙ずりをして,更に平滑に仕上げる。
●切断面どうしの継目の処理
・切断面のボード用原紙表面を軽く面取りのうえ突き付けとし,上記と同様に行う。 ・ジョイントコンパウンドはできるだけ薄く,中塗りは幅400~500mm程度,上塗りは幅500~600mm程度に塗り広げる。
●出・入隅部の処理
・出隅部には,コーナー保護金物等を使用し,また,入隅部には,ジョイントテープを2つに折ってL形にコーナーに当て,上記①及び②に準じて行う。
4)突付け工法
・ボードへり折り面どうしを突き合わせて張る。
・突き付け工法の多くは、目地を意匠的に見せてボードの上に仕上げをする場合に適用される。
・石膏ボードの長手方向の側面どうし又は切断面どうしを突き付け、石膏ボード張りのみで仕上げを行わない場合の工法。
・切断面どうしの場合は、切断面の凹凸をカッターナイフ、やすり等で削り、平滑にして突き付ける。
5)目透し工法
・ボードへり折り面どうしを,継目に底目地をとり,隙間をあけて張る。
・目地を美しく見せるために意匠的な意味でベベルエッジ又はスクェアエッジボード接合部を突き付けとせず、多少隙間(一般に6~9mm)を開けて底目地をとり、ボードを張る工法。
・目透し工法に用いるボードは、スクェアエッジボード、ベベルエッジボードが、一般的に使われている。
・石膏ボードを突き付けた面を処理する目地工法等の目的は、単に石膏ボード突き付け部の継目の溝や目違いをなくして、仕上面を平滑にするだけでなく、継目等を補強して、この部分のひび割れの発生を防止し、防・耐火性、遮音性、遮煙性を確保したシームレスな大壁を造ることである。
2)目地工法の種類
〇目地処理あり
・継目処理工法:テーパーエッジ
〇目地処理なし
・突付け工法:ベベルエッジ,スクェアエッジ
・目透し工法:ベベルエッジ,スクェアエッジ
3)継目処理工法
・石膏ボードのテーパエッジ、ベベルエッジ又はスクェアエッジボードを使用して継目処理を行い、目地なしの面を作る工法である。
・テーパエッジボードは、継目処理用として製造され、平滑な目地なしの面を作るのに適している。
・ベベルエッジ及びスクェアエッジボードの継目処理は、テーパエッジよりも簡単であるので、施工場所により、よく行われている。
●ボードへり折り面どうしの継目の処理
①下塗り及びテープ張り
・継目部分の溝(テーパー部分)にジョイントコンパウンドをむらなく塗り付けた上に,直ちにジョイントテープを張り,ジョイントテープの端や小穴からはみ出た余分のジョイントコンパウンドは,しごき押さえる。
なお,グラスメッシュテープを使用する場合は,ジョイントコンパウンドの下塗りを省略とすることができる。
②中塗り
・下塗りが乾燥したのち,ジョイントテープが完全に覆われるように,また,ボード面と平らになるように,幅150mm程度に薄くジョイントコンパウンドを塗り広げる。
③上塗り
・中塗りの乾燥を確認後,むらを直すように薄くジョイントコンパウンドを塗り,幅200~250mm程度に塗り広げて平滑にし,乾燥後,軽く研磨紙ずりをして,更に平滑に仕上げる。
●切断面どうしの継目の処理
・切断面のボード用原紙表面を軽く面取りのうえ突き付けとし,上記と同様に行う。 ・ジョイントコンパウンドはできるだけ薄く,中塗りは幅400~500mm程度,上塗りは幅500~600mm程度に塗り広げる。
●出・入隅部の処理
・出隅部には,コーナー保護金物等を使用し,また,入隅部には,ジョイントテープを2つに折ってL形にコーナーに当て,上記①及び②に準じて行う。
4)突付け工法
・ボードへり折り面どうしを突き合わせて張る。
・突き付け工法の多くは、目地を意匠的に見せてボードの上に仕上げをする場合に適用される。
・石膏ボードの長手方向の側面どうし又は切断面どうしを突き付け、石膏ボード張りのみで仕上げを行わない場合の工法。
・切断面どうしの場合は、切断面の凹凸をカッターナイフ、やすり等で削り、平滑にして突き付ける。
5)目透し工法
・ボードへり折り面どうしを,継目に底目地をとり,隙間をあけて張る。
・目地を美しく見せるために意匠的な意味でベベルエッジ又はスクェアエッジボード接合部を突き付けとせず、多少隙間(一般に6~9mm)を開けて底目地をとり、ボードを張る工法。
・目透し工法に用いるボードは、スクェアエッジボード、ベベルエッジボードが、一般的に使われている。