建築材料 構造材料(コンクリート、鋼)

〇過去問
・管理業務主任者 
・マンション管理士 
 
 
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コンクリートの特徴
・コンクリートとは、セメントと水を練ったセメントペーストによって、砂、砂利等の骨材を固めたもの。
・製法は容易であり、また型枠に入れて作るので成形が容易である。また、圧縮強度及び耐久性に優れている。
 
〇養生
・コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2℃を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない。(建築基準法施行令75条)
コンクリートの組成、混和材(剤)
●コンクリートの組成
・コンクリートの組成は、一般に、セメント、水、骨材(砂・砂利)、混和材量及び空隙からなっている。
・コンクリートの容積の約70%は骨材が占めており、コンクリートの諸性質に大きな影響を及ぼす。
・現場で打込み作業をする一般的なもの(多種類あり)と、工場生産されたプレキャスト板等のコンクリート製品も多数ある。
 
〇セメント
・種類として、ポルトランドセメント、混合セメント、特殊セメント等があるが、最も生産量が多いのは、普通ポルトランドセメント。
・ポルトランドセメントの主原料:石灰石、粘土、けい石、鉄原料
・セメントは、コンクリートの容積の約30%であるが、コンクリートの強度、耐久性、水密性等の諸性質に極めて大きな影響を及ぼす。
 
〇骨材
・粒径により、骨材のふるい分け試験で、一般的に粒径5mmを基準にして、砂(細骨材)と砂利(粗骨材)に分類している。
・比重によって普通骨材、軽量骨材、重量骨材に分類される。
・骨材の性質として問題視されるのは、石質、粒計、粒度等。
 
〇空隙
・コンクリート中の空隙は、練り混ぜの際に含まれるものと、コンクリートの硬化後に混練水の一部が乾燥により失われた後に残ったものとからなる。
・空隙は、コンクリートの実質が欠如している現象であり、できるだけ少ない方が望ましい。
 
●混和材(剤)の種類
 
〇混和材(剤)とは?
・コンクリートの品質改善を目的として混入するものをいう。
・混和材は比較的多量に混入するもので、混和剤は少量混入するものである。
 
〇AE剤(混和剤)
・空気連行剤とも言われ、コンクリートのワーカビリチー及び耐久性を向上させるために混入させるもの。
・コンクリート中に微細気泡を生じさせ、流動性を高める。
 
〇減水剤(混和剤)
・セメントの粒子を分散作用させることによって使用水量を減少させ、コンクリートの均質性及び作業性を改善するとともに、強度及び水密性を増進させる。
・過量に用いるとコンクリートの強度を著しく低下させるので注意が必要。
 
〇フライアッシュ(混和材)
・フライアッシュとは石炭の排煙から出る粉じんで、水酸化カルシウムの流失を防ぐ、ワーカビリチーが改善される、乾燥収縮を少なくする等の効果がある。
コンクリートの強度
・コンクリートは、圧縮力に強いが、引張力には弱く、圧縮力の1/10程度しか期待できない。
・建築物の設計において基準となる設計基準強度は、一般的に圧縮強度によって示される。
・水セメント比が大きくなるとコンクリート強度は小さくなるという反比例の関係にある。
・水を多くするほどワーカビリチーと経済性は高まるが、乾燥収縮による亀裂が生じやすく、耐久性も低下する。
 
〇水セメント比
・水セメント比=水の質量÷セメントの質量
・フレッシュコンクリート(生コン)に含まれるセメントペースト中のセメントに対する水の”重量比”のことをいう。
 
〇コンクリートの四週圧縮強度
・コンクリートの四週圧縮強度の基準は、軽量骨材を使用する場合の方が普通骨材を使用する場合より小さな数値となっている。(建築基準法施行令74条1項1号)
 
〇空気量
・”硬化後”ではなく、生コンクリートに含まれる空気(骨材内部の空気は含まない)の容積のコンクリート容積に対する百分率をいう。
・コンクリートは、セメント、水、細骨材(砂)、粗骨材(砂利)および適切な混和材(剤)を適当な割合で混合し、練り混ぜたものだが、全容積の3%~6%程度の微細気泡(空気)が混入していて、コンクリート中の空気量が多くなるほど強度は低下する。
・主にコンクリートを調合する際に計られる。
 
〇品質基準強度
・構造体の要求性能を得るために必要とされるコンクリートの圧縮強度であり、通常、設計基準強度と耐久設計基準強度を確保するために、コンクリートの品質の基準として定める強度である。
コンクリートの種類
〇普通コンクリート
・川砂、川砂利、砕石等を骨材としたもの。
 
〇軽量コンクリート
・軽量骨材を用いた普通コンクリートより単位容積重量の小さいコンクリートで、断熱性がよく、間仕切壁等に用いられる。
・主に内部に気泡がある人工軽量骨材などを使ったコンクリートで、普通コンクリートに比べ、比重が小さく、断熱性に優れる。
 
〇重量コンクリート
・鉄粉、磁鉄鉱等の骨材を用いたもので、放射線の透過防止等の目的で使用される。
 
〇ALC
・軽量気泡コンクリート。
・コンクリート内部に多数の気泡を含ませたコンクリートで、軽量で断熱性に優れる。
・圧縮強度が小さく、吸水性が大きい。
 
〇寒中コンクリート
・コンクリートが凍結するおそれのある寒中工事や緊急工事に施工されるもので、水和熱の発生が早く、早期強度が大きい。
 
〇暑中コンクリート
・気温が高く水分の急激な蒸発等のおそれがある暑中工事に施工されるコンクリート。
 
〇マスコンクリート
・ダム工事等で大量のコンクリートを使用する場合で、セメントの水和熱による温度上昇で、有害なひびが入るのを防止するために用いる。
コンクリート関連の用語
〇ワーカビリチー
・コンクリートの作業性(流動性)の良否を表す。
・コンクリートの打込み作業の難易程度をいい、スランプ試験や落下試験などによって評価される。
 
〇スランプ値
・固まっていないコンクリートの軟らかさを表す。
・コーンと呼ばれる高さ30㎝の型に生コンを入れ、その型を引き抜いた時に最初の高さからどのくらい下がったか(スランプ)を示すもの。
 
〇プレーン・コンクリート
・混和材料を入れていないもの。
 
〇フレッシュ・コンクリート
・まだ固まらない状態にあるコンクリート。
 
〇レディーミクストコンクリート(生コン)
・荷卸時点のおける強等の品質を指定して、工場で生産され、まだ固まらない状態のまま現場にコンクリートミキサー車などで運搬されるコンクリート。
 
〇モルタル
・コンクリートから”粗骨材”を除いたものが、モルタルである。
 
〇コンクリートの計画供用期間
・建築物の計画時又は設計時に、建築主又は設計者が設定する、建築物の予定供用期間で、短期、標準、長期、超長期の4つの級が設定きれている。
 
〇運搬
・フレッシュコンクリートを”工場”から”工事現場の荷卸し地点”まで運ぶことをいう。
・フレッシュコンクリート(生コン)は、軟らかい生の状態でコンクリート工場でつくられ、運搬とは、製造工場から、工場現場での荷卸地点までのことをいう。
・出荷から荷卸までは90分以内と決められているとか。
・鋼は、鉄と炭素との合金である炭素鋼と、炭素以外の元素等を添加して鋼の性質を改善した合金鋼とがある。
 
●鋼材の種類
①一般構造用圧延鋼材(SS材)
・構造用鋼材の中で、最も需要が多い鋼材。
・建築物の鉄骨にはSS400が広く用いられている。
 
②溶接構造用圧延鋼材(SM材)
・溶接性に優れた鋼材で、溶接接合の鉄骨造に用いられている。
・建築においては、SM490が一般的に使用されている。
 
③建築構造用圧延鋼材(SN材)
・SS材やSM材と同等以上の品質を有する。
 
●鉄筋
〇鉄筋コンクリート用棒鋼:丸鋼(SR)、異形棒鋼(SD)
〇鉄筋コンクリート用再生棒鋼:再生丸鋼(SRR)、再生異形棒鋼(SDR)

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