標準管理規約 敷地および共用部分等の管理

〇標準管理規約:21~23条
〇過去問
・管理業務主任者 H19問31、H21問29、H22問33、H25問35,37、H26問29、H28問29,35、H29問33
・マンション管理士 H13問30、H17問28、H18問25、H20問29、H21問30、H22問25,26、H23問26、H24問27,28、H26問27,28、H28問4,28,29、H29問25,31
 
 
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敷地及び共用部分等の管理(21条)
●バルコニー
〇通常の使用に伴うもの
・専用使用権を有する者がその責任と負担において保存行為を行わなければならない。
※”通常の使用に伴う保存行為”とは、バルコニーの清掃や窓ガラスが割れた時の入替え等。
 
〇経年劣化への対応
・管理組合がその責任と負担において、計画修繕として行う。
・長期修繕計画作成ガイドラインの修繕等の周期と比べ短い期間で発生したものであり、かつ、他のバルコニー等と比較して劣化の程度が顕著である場合には、特段の事情がない限りは、”通常の使用に伴うもの”と考えられる。
 
〇通常の使用に伴わないもの
・バルコニー等の破損が第三者による犯罪行為等によることが明らかである場合。
※同居人や賃借人等による破損については、”通常の使用に伴うもの”。
 
〇災害等の緊急対応
・理事長は、災害等の緊急時においては、総会又は理事会の決議によらずに、敷地及び共用部分等の必要な保存行為を行うことができる。
・専有部分の使用に支障が生じている場合に、緊急を要するものであるときは、この限りでない。(台風等で住戸の窓ガラスが割れた場合に、専有部分への雨の吹き込みを防ぐため、割れたものと同様の仕様の窓ガラスに張り替えるというようなケース)。
共用部分と構造上一体となった部分の専有部分
1)専有部の配管の清掃等に要する費用
 
・”共用設備の保守維持費”として管理費を充当することが可能。
 
2)共用配管+専有部配管(枝管)の取替え費用
 
・専有部分に係るものについては、各区分所有者が実費に応じて負担すべき。
 
〇専有部配管の取替費用も含めて修繕積立金から拠出するには
①あらかじめ長期修繕計画において専有部分の配管の取替えについて記載する。
②上記の工事費用を修繕積立金から拠出することについて規約に規定する
③先行して工事を行った区分所有者への補償の有無等についても十分留意することが必要
窓ガラス等の改良(22条)
●各区分所有者において改良が実施できる状況
・計画修繕により”ただちに開口部の改良を行うことが困難な場合。
・治安上の問題を踏まえた防犯性能の向上や、結露から発生したカビやダニによるいわゆるシックハウス問題を改善するための断熱性の向上等、一棟全戸ではなく一部の住戸において緊急かつ重大な必要性が生じる場合もあり得ることを考慮し、専有部分の修繕等における手続と同様の手続により、各区分所有者の責任と負担”において工事を行うことができるようにしている。
 
●主な工事範囲
・窓枠、窓ガラス、玄関扉の改良工事
 
〇工事例
・防犯・防音・断熱性等により優れた複層ガラスやサッシ等への交換
・既設のサッシへの内窓又は外窓の増設等。
必要箇所への立入り(23条)
●立入りの請求
・管理を行うために必要な範囲内において立入りを請求できる。
 
〇専有部への立入
・敷地及び共用部分等の管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、専有部分又は専用使用部分への立入りを請求することができる。
※犬の飼育状況の確認は、敷地及び共用部分等の管理とはいえず、立入りを請求することはできない。
 
〇立入りを請求された者の対応
・正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
・拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。
 
●緊急時の立入り
・理事長は、災害、事故等が発生した場合であって、緊急に立ち入らないと共用部分等又は他の専有部分に対して物理的に又は機能上重大な影響を与えるおそれがあるときは、専有部分又は専用使用部分に自ら立ち入り、又は委任した者に立ち入らせることができる。

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