高齢者住まい法

〇高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法、高齢者居住法、高齢者居住安定確保法、高齢者居住安定法)
〇過去問
・管理業務主任者 
・マンション管理士 H22問41
 
 
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高齢者住まい法の概要
※高齢者の居住の安定確保に関する法律
(高齢者住まい法、高齢者居住法、高齢者居住安定確保法、高齢者居住安定法)
 
・高齢者の居住の安定の確保を図り、もってその福祉の増進に寄与することを目的とする法律。
・2011年に全面的に改正され、この改正により”高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)”、”高齢者専用賃貸住宅(高専賃)”、”高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)”の概念自体がなくなった。
 
第1章 総則
第2章 基本方針及び高齢者居住安定確保計画
第3章 サービス付き高齢者向け住宅事業
第4章 地方公共団体等による高齢者向けの優良な賃貸住宅の供給の促進等
第5章 終身建物賃貸借
第6章 住宅の加齢対応改良に対する支援措置

高齢者の居住の安定の確保のための基本的な方針
高齢者の居住の安定の確保に関する基本的な方針
平成21年8月19日 厚生労働省・国土交通省告示第1号
 
1)高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の目標の設定に関する事項
2)高齢者に対する賃貸住宅及び老人ホームの供給の促進に関する基本的な事項
3)高齢者が入居する賃貸住宅等の管理の適正化に関する基本的な事項
4)高齢者に適した良好な環境を有する住宅の整備の促進に関する基本的な事項
 
〇2箇所以上の手すりの設置又は段差の解消
・国は、介助のしやすさ、移動の容易性等の観点から、高齢者に配慮した住宅ストック形成のため、平成37年度までに、高齢者の居住する住宅のバリアフリー化率について、2箇所以上の手すりの設置又は段差の解消のいずれかがなされた一定のバリアフリー化の率を41%(平成25年)から75%(平成32年)に引き上げることとした住生活基本計画(全国計画)の目標達成のために、また、地方公共団体においても住生活基本計画(都道府県計画)等の住民の住生活の安定及び向上に向けて策定した計画の達成のために必要な措置を講ずるものとする。
 
〇高齢者居住住宅の整備時の設計の指針
・高齢者が居住する住宅を整備しようとする者は、高齢者が安心して居住できるよう、当該住宅の整備に当たっては、当該住宅に居住する者の加齢に伴う身体機能の低下等に対応するため、国土交通大臣が別に定める高齢者が居住する住宅の設計に係る指針に従って当該住宅を設計するとともに、高齢者に特有の身体機能の低下が認められる場合には、その状況に応じ、適切な住宅改修及び身体機能を補い得る設備又は機器の設置を図ることが望ましい。また、当該整備に当たっては、住宅性能表示制度を活用することが望ましい。
 
5)高齢者がその居宅において日常生活を営むために必要な保健医療サービス及び福祉サービスを提供する体制の確保に関する基本的な事項
6)都道府県高齢者居住安定確保計画及び市町村高齢者居住安定確保計画の策定に関する基本的な事項
7)その他高齢者の居住の安定の確保に関する重要事項
高齢者が居住する住宅の設計に係る指針
高齢者が居住する住宅の設計に係る指針
(平成13年国土交通省告示第1301号)
 
●住宅の専用部分に係る指針
 
①建具等
〇基本レベル
・建具が開閉しやすく、かつ安全性に配慮したものであること。また、建具の把手、引き手および錠が使いやすい形状のものであり、適切な位置に取り付けられていること。
〇推奨レベル
・上記に加え、建具等に用いられるガラスのうち身体に接触する可能性のあるものが、安全ガラスであること。
 
②出入口の幅員
〇基本レベル
・(バルコニーおよび勝手口などの出入口を除いた)日常空間内の出入口の幅員が750mm以上であること。(浴室の出入口にあっては600mm以上)
〇推奨レベル
・(バルコニーおよび勝手口などの出入口を除いた)日常空間内の出入口の幅員が800mm以上であること。
 
③段差
〇基本レベル
・日常生活空間内の床が、段差のない構造(5mm以下の段差)であること。
〇推奨レベル
・同上
長寿社会対応住宅設計指針
長寿社会対応住宅設計指針
(平成7年6月23日付け建設省住備発第63号 住宅局長通達)
 
〇傾斜路
・傾斜路は、できる限り1/12以下の勾配とし、高低差75㎝毎に1.5m以上の踊り場を設けるとされている。
・傾斜路の手すりの設置高さは、床面から75cmを標準とし、端部はできる限り壁側又は下側に曲げることとされている。
・階段及び傾斜路には、少なくとも片側に手すりを設けるとともに、その端部は、できる限り20cm以上水平に延ばすこととされている。
・スロープの勾配は、屋内で1/12を超えないこと、屋外で1/15を超えない。
 
〇視覚面での配慮
・壁と床を床材と同じ色調で統一するのではなく、周囲の床面との色の明度、色相又は彩度の差が大きいことにより容易に識別できる方がよい。
・踏面に影ができないよう複数の照明を設けることは適切。
 
●”高齢者が居住する住宅の設計に係る指針”との関係
(国土交通省の考え方)
・高齢者が居住する住宅の設計に係る指針(以下「設計指針」)は、高齢者の居住の安定の確保を図り、もってその福祉の増進に寄与することを目的として制定された高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく基本方針の定めにより策定され、高齢者の居住に適した住宅の基本レベル及び推奨レベルを示すもの。
 これまで高齢者向けの住宅の設計に当たっての望ましい指針としての役割を果たしてきた「長寿社会対応住宅設計指針」については、設計指針にその内容が引き継がれることとなるため、廃止することとなる。

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