孤独死発生時の対応・対策、孤独死保険

自分が所有している部屋に限っては大丈夫だろうと思っていても、万が一起きてしまった場合には、以下のような大きな損失が発生する可能性もあり注意が必要です。
・特殊清掃・原状回復費用、長期の空室期間による未収入
・賃貸借契約の解除、残置物の撤去
・次の賃貸募集への影響
 
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孤独死の現状
※参考資料
孤独死対策委員会(2024年1月)『第8回 孤独死の現状 レポート』一般社団法人日本少額短期保険協会(PDF)
 
(1)年齢・男女比~思ったより若い方も・・・
 
・孤独死する方は、思ったより若くして亡くなっている。(平均61~62歳)
・孤独死の割合は男性83.3%、女性16.7%となっており、賃貸住宅の男女居住比率6:4を勘案しても、男性の発生が多いと云える。
 
●調査結果
〇男女別孤独死発生数と死亡時の平均年齢(n=8,695)
     データ数(割合) 死亡時の年齢の平均
男性   7,241(83.2%)   61.9歳
女性   1,454(16.7%)   47.6歳
 
〇男女別死亡年齢の男女別構成(n=8,695)
   ~29 ~39  ~49 ~59  ~69  ~79  80歳~
男性 4.1% 7.1% 9.8% 16.9%  30.6% 22.5%  9.0%
女性 7.5% 7.4% 11.1% 14.8% 19.9%  22.5% 16.8%
 
(2)死亡原因
 
・病死に続いて自殺が多く、男女別の自殺割合は、女性の割合が高い。
・令和4年(2022年)の全国民の死者数のうち、自殺者が占める割合の1.4%と比較すると、孤独死に占める自殺の割合(9.4%)が突出して高いことが分かる。
→賃貸住宅において、同居人がいない場合に、孤独感が増し、自殺に至る確率が高くなっている可能性が考えられる。
 
●調査結果
〇男女別死因構成(n=8,695)
    病死   自殺  事故死
男性  64.3%   8.7%  0.9%
女性  60.4%  13.5%  2.0%
 
(3)発見までの日数、発見者、状況
 
〇発見までの日数
・3日以内の発見に着目すると、女性の場合は47%で、男性の場合(38.9%)より早期に発見される割合が高いことが判る。
・男性は、15日以上経過して発見される割合は3割を超えており、長期化する傾向がみられる。
 
〇発見者
・親族や友人が発見するケースは4割に満たず、近親者が発見にいたるケースは、女性の方が男性より10ポイント以上高い。女性の方が家族や友人と密に連絡している傾向が高いことが影響している可能性がある。
 
●調査結果
〇第1発見者の構成比(n=6,045)
    近親者 職業上の関係者 他人
男性  35.8%  52.1%     12.1%
女性  46.1%  44.1%      9.8%
 
“職業上の関係者”:管理会社、大家、警察、福祉サービス・自治体・配達業者等
“他人”:近隣住民、同建物内の入居者等
 
〇発見原因別の人数(n=270)※2016年第1回レポートより
訪問 連絡 異臭  郵便物滞留 家賃滞納
112人 79人 50人  10人    19人
 
〇発見日数の割合と発見までの平均日数(n=6,646)
   ~3日 ~14日 ~29日 ~89日 90日以上
男性 38.9% 28.9% 15.2%  14.9%  2.1%
女性 47.0% 26.4% 12.9%  11.3%  2.6%
 
(4)損害額と支払い保険金
 
●調査結果
〇残置物処理費用:死亡者が居室内に置いていた遺品を整理する費用
           平均   最小  最大
損害額        23.7万  0.1万 178.2万
支払保険金      23.6万  0.1万 99万
 
〇原状回復費用
           平均   最小  最大
損害額        39.7万  0.5万  454.7万
支払保険金      31.2万  0.5万  300万
 
※損害額と支払保険金の差額について
・支払事由により、限度額が設定されている商品があるため、損害額と支払保険金は一致しない。
・損害額に計上されているものでも、商品によっては支払要件に該当しないものがあり、平均額差が生じる。
 
〇家賃保証
平均損害額:32.9万
支払保険金(n=17):34.5万
原状回復費用や未収家賃等の精算
※参考資料
第3回不動産取引における心理的瑕疵に関する検討会 ちんたい協会(全国賃貸住宅経営者協会連合会)からのプレゼン資料(PDF)
 
1)入居者が亡くなった場合、原状回復費用や未収家賃等は誰が負担?
 
〇原則
・連帯保証人
 
〇身寄りのない入居者の場合
・入居者が加入した家財保険や家賃債務保証で精算
・家主加入の損害保険も利用されている。
 
2)法定相続人が存在する場合の事例
 
〇状況
・60歳男性の孤独死の場合
・賃料:8万円
・発見までの期間:死後1ヵ月経過
 
〇損害額
・現状回復費用:654万
・工事期間等:約1年間。臭気発生元を調べるためにスケルトンにする必要があった。
・空室による家賃収入損失:8万×12か月=96万
・原状回復後の家賃減額による損失:2年間は8万から6.3万に家賃減額
 (8万-6.3万)×24ヵ月=40.8万
・合計:791万が法定相続人に請求
 
3)法定相続人が存在しない場合の事例(上記と同じ状況の場合)
 
・家賃債務保証を利用:本来入るべき家賃分(8万×12か月=96万)
・家主加入の損保を利用:減額分の損失家賃(40.8万)
・家財保険のオプション(上限100万):原状回復費用654万円のうちの100万
・残った損失:原状回復費用の残った分の554万は家主が負担。
賃貸借契約の解除、残置物撤去の対応
(1)孤独死等、入居者死亡後の残置物の処理等における問題点
 
・居室内にある残置物と賃貸借契約は相続の対象になるので、独断で処分してしまうと、後に現れた相続人との間でトラブルとなる可能性がある。
 
・相続人の有無や所在が分からなかったり,相続人との連絡が付かなかったりすると,賃貸借契約を終了させ,また,物件内に残された動産(残置物)を処理することが困難になってしまう。
 
〇孤独死発生時の対応例
・孤独死発生→相続人への説明→原状回復
・孤独死が発生しても勝手に部屋を片づけられないため、時間を要する
 
〇残置物・遺留品
・費用がかかる
・勝手に物を捨てられない
・相続人への確認は?
 
〇賃貸借契約
・契約の解除がすぐにできない
・相続人への確認は?
 
〇手続き(権利)関係
・オーナーの手間がかかる
 
(2)残置物の処理等に関するモデル契約条項
 
・上記問題点への対応として、国土交通省と法務省が、入居者が亡くなってしまった場合の円滑な賃貸借契約の解除と残置物の処分を可能とするモデル契約条項(死後事務委任契約)を公開した。
 
・モデル契約条項の対象の契約は、賃借人と受任者との間で締結する賃貸借契約の解除と残置物の処理を内容とした死後事務委任契約等となる。
 
・モデル契約条項は、その使用が法令で義務づけられているものではないが、モデル契約条項を利用することにより、合理的な死後事務委任契約等が締結され、残置物を円滑に処理することができるようになる。
 
詳細は以下を参照。
7.残置物の処理等に関するモデル契約条項
 
(3)リーガルスムーズ社のスムージングサービス
 
エンディングサービス|株式会社リーガルスムーズ
 
賃借人とリーガルスムーズ社との間でスムービング契約を結んでおく(委任契約)ことで、非常時に、法的手続きや諸業務を早期解決する。
・賃貸借契約等(電気、ガス、水道、固定電話等)の解除(弁護士等による内容証明書通知)
・遺留品・残置物等の撤去
・原状回復・特殊清掃等
事故物件となった場合の対応
(1)人の死の告知が必要な場合、不要な場合
 
報道発表資料:「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました – 国土交通省
 
・自然死・日常生活の中での不慮の死(転倒事故、誤嚥など)については、特殊清掃等が行われなければ原則として告知しなくてよい。
・特殊清掃が行われた場合や上記以外の死については告知の必要があるが、事案発生から概ね3年経過した後は告知は不要。
 
(2)事故物件になった場合の対処例
 
①賃料値下げ
・この対処法が多くみられる
 
②告知しても拒否されない方に借りてもらう
・仕事上、人の死と接する機会の多い医療機関・介護施設、葬儀関係者や宗教観の違う外国人など。
 
③一定期間、従業員や知人等を住まわせ、次の入居者には告知しない
・告知義務逃れとも捉えられる
 
④一定期間、貸し倉庫や貸しスタジオにする
・破損が大規模な場合は住宅を解体して、駐車場にする
・住宅でないため告知義務は不要
 
(3)取引価格への影響事例
 
1)公益社団法人全日本不動産協会の資料
 
不動産取引における心理的瑕疵について(2020/2/5公益社団法人全日本不動産協会)PDF
 
●賃貸借における価格への影響
〇殺人
・一次賃貸人が居住する限り、継続して賃料は50%
・二次賃借人に対して、5年程度は賃料を30%程度減額
〇自殺
・30%程度減額
〇孤独死
・原則として減額も借主への説明も行わないが、発見までに日数を要した場合は、10%程度減額
 
●中古マンションの売買
〇殺人など深刻な事件
・事件・事故の態様や発見時の状態にもよるが、50%程度減額
〇自殺
・30%程度減額し、発見までに日数を要した場合は50%程度の減額
〇自然死
・発見されるまでに日数を要した場合、10%程度減額
 
2)公益財団法人日本賃貸住宅管理協会 日管協総合研究所の資料
 
第23回 賃貸住宅市場景況感調査『日管協短観』2019年10月~2020年3月(PDF)
 
●事故前と比較して、成約賃料が減額になった概ねの割合(平均1戸につき)
・約5~19%減額:14%
・約20~39%減額:42%
・約40~59%減額:23%
孤独死保険の概要、タイプ
(1)孤独死保険の概要
 
・家賃の損失や居室の原状回復費用など、孤独死によって生じる金銭的損失を補償する保険。
 
●孤独死保険のタイプ
イ)入居者型
・入居者が入居時に加入する家財保険(火災保険)の特約。
 
ロ)家主型
・大家が契約者となり保険料を負担。
・単独保険、火災保険の特約
・家賃損失も補償内容に含まれている。
 
ハ)家賃保証会社の保証に付帯プラン
・Casa(家主ダイレクト)
・エルズサポート
 
(2)入居者型の孤独死保険の注意点
 
・入居者が保険契約者となるため、原則として原状回復後の保険請求は、入居者(死去)の相続人が行うことになる。
→相続人がいない場合には、保険金が支払われない。
・入居者の代わりに大家や管理会社が保険金の請求を行える特約があるかどうか要チェック
 
(3)家主が火災保険の特約として契約
 
●東京海上の火災保険の特約の例
〇家賃収入補償保険
・保険の対象である建物が火災等の主契約の事故により損害を受けた場合に、復旧までの期間に家賃収入の損失を保険金支払対象期間を限度に補償。
・保険金支払対象期間は契約時に3ケ月・6ケ月・12ケ月と選択可能。
 
〇家主費用補償特約
・賃貸住宅内で孤独死・自殺・犯罪死の特定事由事故が発生した際に、家主が負担する家賃収入の損失及び特定事由対応費用(原状回復費用、遺品整理等の費用)を補償。
・1回の事故につき、支払限度期間:12ケ月
・原状回復費用・遺品整理等の費用は1回の事故につき、100万円を限度
 
※家賃収入補償特約と家主費用補償特約をセットで加入必要
 
(4)家主型の保険:大家の味方(あそしあ少額短期保険の家賃補償保険)
 
〇加入条件
・原則1棟単位、区分所有の場合は所有区分単位での加入が可能
〇保険料
例)「1棟3室・月額家賃が計20万円、修理特約付き」の場合
・年間保険料は1万150円、1室あたり約3383円
〇補償期間
・事故発生日から最長12か月間
〇対象
・部屋で入居者が亡くなった場合、病気死亡、不慮の事故、自殺、殺人事件など全てが対象となる。
・修理費用担保特約を付けることで、孤独死によって部屋に損害が発生した場合の修理費用や、修理費用以外の臨時に発生する費用も補償される。
〇支払限度額
・修理費用保険金は1回の事故につき300万円まで補償。
〇家賃損失
・原状回復のためのリフォーム完了日までの空室期間の家賃損失を補償
・入居者の死亡など、様々な事故により賃貸物件に損害が生じ、リフォームや特殊清掃が必要となった場合、その期間中の家賃収入の損失が最大6カ月間補償
 
(5)家主型の保険:無縁社会のお守り;アイアル少額短期保険
 
〇加入条件
・保有物件が4戸以上あることが加入の最低条件
〇保険料
・1戸あたり月額300円
〇補償期間
・事故発生日(死亡事故の場合は発見日)から最長6カ月
〇対象
・遺品整理費用、特殊な清掃・消臭費用、事故による汚損箇所の修復費用を補償
〇支払限度額
・遺品整理・現状回復費用:最大100万
〇家賃損失
・最長12ヵ月、最大200万
・原状回復後、家賃を値下げした損失に対しても補償
 
(6)家主型の保険:家主費用・利益保険(賃貸経営サポートプラン)公益財団法人日本賃貸住宅管理協会
 
・賃貸住宅において孤独死・自殺・犯罪死が発生した場合に被保険者が負担する家賃損失や原状回復費用等を補償。
・入居者が行方不明となった場合に負担した費用も補償。
 
1)「家主費用・利益保険」のポイント
 
〇孤独死対策に必要な費用を補償
・孤独死・自殺・犯罪死の発生に伴う家賃損失・費用を補償。
 
〇居住者が行方不明となった場合に負担した費用を補償
・「居住者所在不明時費用補償特約条項」により、建物明渡請求訴訟費用、残置物整理費用等を補償。
*本特約条項に規定する「所在不明」の定義に該当し、所定の裁判手続きを行った場合に限る。
 
〇日管協会員独自の補償内容で、安心の保険料
・日管協会員独自の補償内容で、建物の火災保険とは別に単独で加入できる。
 
2)補償の概要
 
●家主費用・利益補償特約条項
①家賃損失
・空室期間中の家賃減少による損失。
・重要事項説明義務が生じ、空室期間を短縮するために必要となった家賃値引きによる損失
②原状回復費用
③遺品整理等費用
・相続財産管理人選任申立諸費用(弁護士等への報酬を含む)
・お祓いまたは追善供養に要する費用
④空室期間短縮費用
・空室期間の短縮を目的として支出した、賃貸戸室の内装を構造、質、用途、規模、型、能力等が同一の物に改装するための費用
⑤建物明渡請求訴訟費用
〇支払限度
・上記①~⑤の損失と費用を合計して、1回の事故につき、加入時に選択する支払限度額(100万、200万、300万)
 
●居住者不在不明時費用補償特約条項(自動付帯)
①残置物整理費用
②不在者財産管理人選任申立諸費用
③建物明渡請求訴訟費用
〇支払限度
・上記①~③の費用を合計して、1回の事故につき、100万
 
3)保険料例
 
・支払限度額100万:240円/月
・支払限度額200万:400円/月
・支払限度額300万:550円/月
見守りサービス
(1)見守りサービスの概要
 
・自然死及び事故死の中でも特殊清掃や大規模リフォーム等が伴わなかった場合は、原則的に告知は不要
→特殊清掃が必要か否かの分かれ目の目安は、発見まで72時間と言われている。
→孤独死の早期発見が重要
→見守りサービス
 
●見守りサービスの種類
〇接触型
・通報型
・会話(電話)型
〇非接触型
・センサー型
・カメラ型
〇対面型
・訪問・宅配型
〇複合型、その他
・ホームセキュリティ
・その他家電を使ったもの
 
(2)接触型
 
1)概要
 
・緊急通報装置付きペンダントや押しボタン式通報装置など、見守り対象者が機器を直接操作するもの。
・自動音声による発信に対して指定されたボタンをプッシュする安否確認などサービスもある。
・セキュリティ会社などから多く出ており、異常を確認すると駆けつけてくれるサービスをセットにしているものが多い。
・大手セキュリティ会社から監視カメラなどもセットになったパックで提供されている。
 
〇注意点
・何か異常があったときに高齢者が自分で操作をしないといけない。
・加速度センサー付きで転倒などを検出するものもあるが、それ以外は操作をしなければ通報されない。そのため、。
 
2)「オート電話・オートメール型」見守りサービス
 
・定期的に電話やメールで高齢者の状況を知ることができるサービス。
・決まった曜日や時間帯に自動音声で安否確認の電話を受けて、家族はメールで応対の内容を受け取ることができる。
・料金が比較的リーズナブルで、電話があれば導入しやすいのがメリット。
 
〇グランフーズ「らいふコール」
料金例:初期費用0円 月額150円+選択曜日数×50円(固定電話の場合)
 
〇一般社団法人在宅生活支援パートナー協会「見守りにーよんコール」
・週に3回の自動音声による安否確認コールを行い、入居者はダイヤルをプッシュして応答。対応状況が事前に登録した5カ所へとメールで送信される。
・万が一応答がない場合には、センターから利用者へ連絡、結果をキーパーソンに報告。応答がなければスタッフが在宅確認に駆けつける(有料サービス)。
 
(2)非接触型
 
1)概要
 
・監視カメラやセンサー、ガスや電気のスマートメーターなど、見守り対象者が直接機器に触れることのないもの。
・スマートメーターは、通常生活パターンに照らし合わせていつもと違う状態が発生すると異常とみなす。
・異常を検知すると、事前に設定された人へメールや電話で連絡が行くようになっている。
・24時間監視ができることで、異常を見逃さずに検知することが期待できる。
 
〇注意点
・機器を設置するための工事が必要なものが多く、初期費用が数万円かかるようなものもある。
・月額利用料は数百円のものから数千円のものまで様々。
 
2)電気使用量を自動解析
 
〇アイキューフォーメーション「見守り電気」
・1時間前の電力使用データを30分ごとに受信し、このデータを活用。
・受信データをAIが分析し、日頃の電気使用量と違う状況が10時間から12時間程度続くと、事前に設定された5カ所の連絡先に通知が行くようになっている。
・通知方法は、メール、ライン、アプリの3つ。
・見守り電気の利用料は、電気代を除けば300円のみ。
・スマートメーターの取り付けはアイキューフォーメーションが負担するため初期費用はかからない。
 
〇アイキューフォーメーション「見守り電気」
 
3)「カメラ型」見守りサービス
 
・自宅にカメラを設置して見守ることができるサービス。
・高齢者の様子を目視できるため、緊急時もどのような異変が起きたのかが分かる。
・カメラを通して家族との会話を楽しんだり、コミュニケーションが取れたりするタイプもある。
 
〇注意点
・プライバシーの面で抵抗感のある方も多く、緊急時の応答や駆けつけには別途オプションを申し込む必要があり、費用も高くなりがち。
 
〇ラムロック「みまもりCUBE」
料金例)1年プラン月額5,940円 短期プラン月額7,920円
 
4)Good Service「もし活」
 
・アプリを入居者に入れてもらうことで、設定した時間(24時間・36時間・48時間)内で全くスマホが動かなければ管理元の会社に通知が入り、安否確認を行う
・利用料は年間500円。
 
5)電球のON/OFFで異常を検知
 
〇ヤマト運輸「クロネコ見守りサービス」
・電球のON/OFFで異常を検知し、依頼に応じて宅配スタッフが代理で訪問してくれる。
・初期費用0円、月額1,078円。
 
〇HNハローライト
 
5)KDDI「かんたん見守りプラグ」
 
(3)対面型
 
1)概要
 
・定期的な訪問や電話での安否確認を行うもの。
・介護事業所や郵便局、電気、ガスなど日々地域を巡回する人員がいる企業が行っているケースが多い。
・電話での安否確認であってもテレビ電話の活用などで、表情などを確認できるような体制を整えているものもある。
 
〇注意点
・人が直接動くため費用が高くなりやすいことや、訪問・電話回数が週に1回、月に1回と少ないものもある。
 
2)郵便局「郵便局のみまもりサービス」
 
3)「宅配型」見守りサービス
 
・食事を宅配するときに安否や健康状態などを確認するサービス。
・見守りだけでなく、栄養や塩分に配慮したメニューで高齢者の健康をサポートできるというメリットもある。
・ただし、指定の時間のみの配達になるため緊急時の対応には向いておらず、介護や医療に関する細かいサービスは期待できない。
 
〇ワタミ「ワタミの宅食 みまもりサービス」
残置物の処理等に関するモデル契約条項
残置物の処理等に関するモデル契約条項
 
(1)モデル契約条項を利用した契約等の手続きの概要
 
1)モデル契約条項を利用する際の注意点
 
・単身の高齢者(60歳以上の者)が賃貸物件を借りる場合を想定。
  ・入居者の財産の管理に一定の負担をかける面があるため、家主の契約関係や残置物の処理への不安感が生じにくい場面で利用した際には、民法や消費者契約法に違反して無効となる可能性がある。
※モデル契約条項が無効となる可能性がある入居者の例:若年層、60歳以上の二人世帯、遠方でも保証人が確保できる場合(保証人に残置物の処理を期待することもできるため)
 
・入居者と受任者がモデル契約条項の内容を十分に理解したうえで同意していることが必要。
 
2)契約方法
 
・賃貸借契約の締結前に入居者と受任者との間で、①賃貸借契約の解除と②残置物の処理に関する死後事務委任契約を締結し家主と入居者の間の賃貸借契約に①②に関連する条項を盛り込む。
 
①賃貸借契約の解除事務の委任に関する契約
・家主との合意によって入居者の死亡時に賃貸借契約を解除する代理権を受任者に与える。
 
②残置物の処理事務の委任に関する契約
・入居者の死亡時における残置物の廃棄や指定先への送付等の事務を受任者に委託する。
・入居者は、『廃棄しない残置物』(相続人等に渡す家財等)を指定するとともに、その送付先を明らかにする。
・受任者は、入居者の死亡から一定期間が経過し、かつ、賃貸借契約が終了した後に、『廃棄しない残置物』以外のものを廃棄します。
 ただし、換価することができる残置物については、換価するように努める必要がある。
 
3)受任者のなり手
 
・入居者の推定相続人
・居住支援法人
・管理会社等の第三者
※推定相続人が判明している場合は、推定相続人のいずれかが受任者の第一候補となることが望ましい。
※家主は入居者と利益相反の関係にあたるため受任者となることができない。
 
4)委任者(入居者)が行うこと
 
・自分の死後、廃棄する家財と”指定残置物”として廃棄しない家財を入居中に整理。
・廃棄しない家財については『リストの作成』『目印となるシールを貼る』『受任者に示した一定の場所(金庫等)に保管』など、廃棄しない家財であることを受任者が認識できるようにする必要がある。
・家財を渡す相手の住所等の送付先についても受任者が分かるように準備。
※廃棄しない家財として指定されていないものは、原則として廃棄される。
 
5)受任者が行うこと
 
●賃貸借契約の解除
・把握できている相続人が、引き続き居住することを希望するかどうか等の事情を確認したうえで、賃貸借契約を継続する必要がなければ、家主と合意のうえ、賃貸借契約を解除することができる。
 
●残置物の処理
イ)廃棄する家財
・入居者の死亡から一定期間(少なくとも3か月)が経過しかつ、賃貸借契約が終了した後に廃棄することができる。
 
ロ)廃棄しない家財
・入居者から指定された相手に送付。
 
ハ)換価した又は居室内に残された金銭
・入居者の相続人に返還。
・相続人が明らかでない場合には供託する。
 
※指定されているかどうかにかかわらず、残置物を廃棄、送付、換価し又は別の場所に保管するための搬出は、入居者が事前に指定した通知先に通知後2週間が経過したら行うことができる。
 
6)家主が行うこと
 
・入居者が亡くなったことを知ったときは、死後事務委任契約の受任者に通知する。
・受任者が物件内に立ち入るために、開錠などの協力を求められることがある。
・受任者が残置物を廃棄、送付、換価し又は別の場所に保管するために搬出する際は、受任者以外の第三者の立会いが必要であり、家主(管理会社)が立会いを求められることもあり得る。
 
(2)モデル契約条項の概要
 
1)全体の概要
 
以下の3つのまとまりからなる。
 
①解除関係事務委任契約
・賃借人が賃貸借契約の存続中に死亡した場合に,賃貸借契約を終了させるための代理権を受任者に授与する委任契約の条項
 
②残置物関係事務委託契約
・賃貸借契約の終了後に残置物を物件から搬出して廃棄する等の事務を委託する準委任契約の条項。
 
③賃貸借契約に上記(準)委任契約に関連する条項を設けるもの
・賃貸借契約の一部であるから,賃貸人と賃借人との間で締結される。
 
※解除関係事務委任契約と残置物関係事務委託契約は委託される事務の内容が異なることから異なるまとまりとして条項案を示しているが,同一の受任者との間で締結する場合には,その形式も1通の契約書として差し支えない。
 
2)解除関係事務委任契約のモデル契約条項
 
〇解除関係事務委任契約とは
・賃貸借契約の存続中に賃借人が死亡した場合に,合意解除の代理権,賃貸人からの解除の意思表示を受ける代理権を受任者に授与するもの。
 
〇受任者
・賃借人が死亡すると賃貸借契約上の賃借人としての地位は相続人に相続されるため,これが解除されると相続人がその地位を失うこととなる。
→この契約に基づく代理権の行使は相続人の利害に影響するため,受任者はまずは賃借人の推定相続人のいずれかとするのが望ましく。
→推定相続人の所在が明らかでない,又は推定相続人に受任する意思がないなど推定相続人を受任者とすることが困難な場合には,居住支援法人や居住支援を行う社会福祉法人のような第三者を受任者とするのが望ましいと考えられる。  
〇第3条(本契約の終了)
以下の各号に掲げる場合には,本契約は終了する。
② 受任者が委任者の死亡を知った時から【6か月】が経過した場合
 
・②は,例えば委任者の相続人が委任者の賃貸借契約上の地位を承継することを希望しているため,受任者が賃貸借契約の終了に関する代理権を行使しないこととした場合を想定した規定である。
 このような場合には終了に関する代理権を存続させる意味はないが,解除関係事務委任契約が当然に終了するわけではないため,一定の期間の経過により契約を終了させることとしたものである。
 
・すみ付き括弧内には,受任者が委任者の死亡を知ってから解除関係事務委任契約や残置物関係事務委託契約に基づく委任事務を処理するまでに要するであろう期間を参考に,ある程度余裕を持った期間を記載することを想定している。
 
3)残置物関係事務委託契約のモデル契約条項
 
〇第4条(指定残置物の指定)
3 本物件内に委任者以外の者が所有する物が存するに至ったときは,委任者は,第1項及び第2項の規定に従い,遅滞なく,これを指定残置物として指定しなければならない。
 
4 委任者が,本物件又はその敷地内に存する動産を遺贈し,特定財産承継遺言をし,又は委任者の死亡によって効力を生ずる贈与をしたときは,委任者は,第1項及び第2項の規定に従い,遅滞なく,その目的である動産を指定残置物として指定しなければならない。この場合において,委任者は,指定残置物の遺贈又は特定財産承継遺言について遺言執行者を指定し,又はその指定を第三者に委託したときは,その遺言執行者又は第三者をその指定残置物の送付先としなければならない。
 
・第3項及び第4項前段は,他人物が本物件内に存するに至った場合や特定財産承継遺言,遺贈,死因贈与をした場合には,その目的物である動産を指定残置物として指定しなければならないこととした。
 
・遺贈の履行は,遺言執行者がある場合には遺言執行者のみが行うことができることとされている(民法第1012条第2項)ため,第4項後段は,委任者が指定残置物の遺贈について遺言執行者又は遺言執行者の指定を第三者に委託したときは,その者をその指定残置物の送付先にしなければならないこととした。
 
〇第6条(非指定残置物の取扱い)
1 受任者は,委任者の死亡から【3か月】が経過し,かつ,本賃貸借契約が終了したときは,非指定残置物(保管に適しないものを除く。)を廃棄するものとする。ただし,受任者は,換価することができる非指定残置物については,できるだけ,換価するように努めるものとする。
 
2 受任者は,委任者が死亡したときは,非指定残置物(保管に適しないものに限る。)を廃棄するものとする。
 
3 受任者は,廃棄若しくは換価のため又は第9条第3項に基づき非指定残置物を本物件から搬出する場合は,搬出するに当たって,第三者(賃貸人,本物件に係る管理会社又は本物件に係る仲介業者等を含む。)の立会いの下,非指定残置物の状況を確認・記録しなければならない。
 
・残置物の処理に関して事後的に紛争が生ずる可能性があることも否定することができないことから,これを可及的に防止するため,委任者の死亡から非指定残置物を廃棄等するまでに一定の期間をおくこととした。この期間は,仮に3か月としているが,具体的な契約においては実情に応じて当事者において合意によって定めることになる。もっとも,上記のような趣旨に照らし,3か月を下回る期間を定めることは避けるべきである。
 
・非指定残置物の廃棄等を行うのは,死亡から3か月が経過しているだけでなく,本賃貸借契約が終了している場合である。賃貸借契約が終了していない時点では,この賃貸借契約が相続人に承継される可能性が残っており,その場合には残置物が必要となる可能性がある(例えば家電など)からである。また,賃貸借契約が終了していなければ賃料も発生するため,残置物が存置されていても賃貸人の被る損害は小さい。
 保管すべき3か月の期間の起算点は死亡時であるから,死亡から3か月が経過していれば,本賃貸借契約終了後直ちに廃棄等に着手することができる。
 
・第2項は,非指定残置物のうち保管に適しないものの取扱いに関する規定である。食料品など3か月間保管することができないものがこれに当たる。これについては,委任者が死亡したときは,直ちに廃棄することができることとしている。
 
・第3項は,受任者が,第三者の立会いの下,搬出前の非指定残置物の状況を確認・記録すべき旨を規定している。本物件内にどのような動産があったか,その処分方法が適切であったかなどを巡ってその後紛争が生ずることもあり得ることから,これに備えて廃棄等・搬出前の状況を確認・記録することとしたものである。この確認・記録は,例えば,写真撮影等によることが考えられる。立ち会う第三者としては,相続人,委任者死亡時通知先などが考えられるが,上記の趣旨に照らして,括弧書きのとおり,賃貸人や管理会社,仲介業者等が当該第三者となることが妨げられるわけではない。
 
4)賃貸借契約におけるモデル契約条項
 
〇第2条(賃借人の死亡等の場合の通知義務)
1 賃貸人は,賃借人が死亡したことを知ったときは,速やかに,解除関係事務委任契約の受任者(これと同内容の契約が後に締結された場合にあっては,当該契約の受任者)に対し,その旨を書面又は電磁的記録により通知しなければならない。
 
・賃借人が死亡しても,解除関係事務委任契約の受任者はこれを知るとは限らないため,賃貸人がこれを通知することとしたものである。最初に締結された委任契約が解除されるなどして新たな委任契約が締結されているときは,その受任者に対して通知を行う。

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