単体規定 居室

〇建築基準法:28、29、30条、建築基準法施行令:19~20条の3、21~2条の3
〇過去問
・管理業務主任者 2002問22、2003問24、2004問18,20、2005問17、2007問24、2011問18、2013問20、2013問18、2017問18
・マンション管理士 2002問20、2003問20,21、2004問20、2006問21、2010問20、2015問20、2017問21,41、2018問21、2020問41
 
 
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居室の定義(法1条4号)
・居住などの目的のために”継続的に使用”する室をいうと定義。
・”継続的に使用”というのは、特定の者が継続的に使用する場合だけでなく、不特定の者が特定の室を継続的に使用する場合も含む。
・住宅の居間、寝室、事務所の事務室、会議室、守衛室、商店の売場、店員休憩室、工場の作業場、集会室、ホテルのロビー、映画館の客席ホール、喫茶店の客席、厨房、公衆浴場の脱衣室、浴室などが、これに該当する。
 
●既存不適格と居室ごとの規制
・2004年6月、既存不適格建築物に関する規制の合理化
・既存不適格建築物の増改築をする場合、採光、換気、シックハウス対策等の居室単位の規制については、増改築を行う居室について最新基準が適用され、それ以外の居室については適用されない。
居室の採光(法28条)
1)採光のための窓等の設置義務
 
・法28条1項に基づき、居室に採光のための窓等を設置することを義務付けている。
・採光に有効な窓等の面積は、住宅の場合は各居室の床面積の1/7以上、その他の建築物の場合は居室の床面積の1/10~1/5の政令で定める割合以上としなければならない。
・敷地境界に隣接した窓の場合、採光上不利なため、敷地等の状況を踏まえ、有効となる割合を補正。
 
2)窓の採光面積(令20条)
 
・居室の窓その他の開口部で採光に有効な部分の面積は、当該居室の開口部ごとの面積に、それぞれ採光補正係数を乗じて得た面積を合計して算定するものとする。
 各居室の採光面積=窓の開口面積×採光補正係数
 
●採光補正係数の値
・地域・区域により計算の方法が異なっている。
・”隣地に建つ建物の高さ”ではなく、”当該建築物の開口部の直上にある建築物の各部分からその部分の面する隣地境界線までの水平距離を、その部分から開口部の中心までの垂直距離で除した数値(採光関係比率)を用いて算定する。
 
●採光補正係数の計算式
 
〇基準点
・開口部の直上にある建物の部分(開口直上部分)
〇d
・開口直上部分等から隣地境界線等までの水平距離
・開口部が「道路」に面する場合は「道路の反対側の境界線」を「隣地境界線」とみなす。
〇h
・開口直上部分等から開口部の中心までの垂直距離
〇採光関係比率 d/h
・採光補正係数 = 採光関係比率 × 定数 – 定数
・上記式より、水平距離dが長いほど、開口部までの垂直距離が短いほど(開口部が上にあるほど)採光補正係数が大きくなる
 
①住居系用途地域:d/h × 6 – 1.4
②工業系用途地域:d/h × 8 – 1
③商業系用途地域:d/h × 10 – 1
 
3)採光に有効な窓の確認
 
①採光補正係数
イ)開口直上部分からの隣地境界線までの水平距離d、開口部中心までの垂直距離hを求める。
ロ)採光関係比率d/hを計算
ハ)採光関係比率を用途地域別の計算式に代入して計算。
二)道路までの水平距離等を基に必要に応じて上記計算値を補正し、採光補正係数を求める。
 
②採光に必要な開口部の面積を計算
・居室の床面積 × 1/7を計算(住宅の場合)
 
③採光に有効な部分の面積を計算し、上記②より大きいことを確認
・採光に有効な部分の面積 = 採光補正係数 × 居室の開口部面積
 
●計算例
①NGの場合
・住居系の用途地域
・隣地境界線までの水平距離d:1.1m
・開口部直上部分から開口部中心までの垂直距離h:5m
・居室の床面積:7m2
・居室の開口部:4m2
〇採光補正係数:d/h × 6 – 1.4 = 1.1 / 5 × 6 – 1.4 = -0.08
→開口部が道に面しない場合であつて、水平距離が7m未満であり、かつ、当該算定値が負数なので、採光補正係数は0
 ↓
採光補正係数は0なので、この条件では採光に有効な部分の面積は0で、規定を満たさない。
 
②開口部の位置を上方に変更
・住居系の用途地域
・隣地境界線までの水平距離d:1.1m
・開口部直上部分から開口部中心までの垂直距離h:4m
・居室の床面積:7m2
・居室の開口部:4m2
 
〇採光補正係数:d/h × 6 – 1.4 = 1.1 / 4 × 6 – 1.4 = 0.25
〇採光に有効な部分の面積 = 0.25 × 4m2 = 1m2
〇採光に必要な開口部の面積 = 居室の床面積 × 1/7 = 7m2 × 1/7 = 1m2
採光に有効な部分の面積が、採光に必要な開口部の面積以上なので規定を満たす。
居室の換気(法28条2項)
・居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、1/20以上としなければならない。
・1/20未満の場合は換気設備を取り付けなければならない。
 
〇ふすまなどの例外
・ふすま、障子その他随時開放することができるもので仕切られた2室は、前3項の規定の適用については、一室とみなす。
 
〇換気設備
・劇場、映画館等の特殊建築物の居室又は建築物の調理室、浴室その他の室でかまど、こんろその他火を使用する設備若しくは器具を設けたもの(政令で定めるものを除く。)には、政令で定める技術的基準に従つて、換気設備を設けなければならない。
居室の天井の高さ(令21条)
・2.1m以上で、この天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その”平均”の高さによるものとされている。
地階における住宅等の居室(法29条)
・壁及び床の防湿の措置その他の事項について衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。
 
〇地階
・床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの1/3以上のものをいう。
 
〇地階を居室とする場合の基準(施行令22条の2)
・からぼりその他の空地に面する開口部が設けられていること
・換気設備が設けられていること。
・居室内の湿度を調節する設備が設けられていること。
・直接土に接する外壁、床及び屋根又はこれらの部分に水の浸透を防止するための防水層を設けること
長屋又は共同住宅の各戸の界壁(法30条)
・小屋裏又は天井裏に達するものとするほか、その構造を遮音性能に関して政令で定める技術的基準に適合するもので、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
 
〇遮音性能(施行令22条の3)の技術的基準
振動数 透過損失
125Hz   25db
500Hz   40db
2,000Hz  50db
※人の話し声の振動数は、100~800Hzなので、上記表では40db。
界壁に求められるのは、隣戸の人の話し声をさえぎる程度でいいということ。
 
〇透過損失とは
・壁などの材料層への入射音と、それによる材料層からの音圧レベルの差のことで、単位記号にdBを使う。
・入射音に対して透過音が1/10のときは、透過損失は10dB、1/100のときは、透過損失は20dB、1/1000のときは、透過損失は30dBとなる。
 
〇遮音材料について
①単位面積あたりの重量が大きい
・重く面密度の高い材料ほど、より多くの音を反射し、音の透過を防ぐことができる。
また、重く硬い材料は、振動させるのに多くのエネルギーを必要とし、振動することでエネルギーを消費するために、伝わる音エネルギーが少なくなる。
②隙間や通気性がない
・木材やコンクリートブロックなどの多孔質の材料は、表面にモルタルやプラスターを塗って孔を埋めないかぎり、遮音壁としては機能しない。

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