単体規定 構造関係の規定の概要

〇建築基準法:20,37条
〇過去問
・管理業務主任者 
・マンション管理士 
 
 
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構造関係の規定の概要
1)構造安定性に関する規定
 
①建築基準法20条(構造耐力)
・建築物が4種に区分され、それぞれの区分に応じて適用すべき構造計算基準の種類、適用すべき構造方法の基準(令36条)を定めている。
 
②構造方法基準(令第3章1節~7節の2、令80条の2に基づく大臣告示)
・建築物の架構の構成、各部の形状・寸法、使用材料の種類など。
 
③構造計算基準(令3章8節(81条~106条))
・構造安全性について検証するために行う計算方法。
 
2)建築材料の規定
 
〇建築基準法37条(建築材料の品質)
・建築物の基礎、主要構造部その他安全上、防火上or衛生上重要である政令で定める部分に使用する木材、鋼材、コンクリートその他の建築材料として国土交通大臣が定めるものは、次の各号の一に該当するものでなければならない。
一)その品質が、JISやJASに適合するもの。
二)指定建築材料ごとに国土交通大臣が定める安全上、防火上又は衛生上必要な品質に関する技術的基準に適合するものであることについて国土交通大臣の認定を受けたもの
構造安全性確保の規定の概要
1)構造安全性確保の規定の目的
 
・地震、台風、積雪などにより建築物に作用する荷重・外力に対する安全性(構造安全性)を確保すること。
 
〇極めて稀に発生する大地震など
・建築物の崩壊などによる人命の喪失などの被害を防ぐ。
〇稀に発生する中程度の地震時
・建築物への有害な損傷の発生を防ぐ。
〇日常的に作用する荷重
・変形や振動による使用上の支障を防止する
 
2)建築物区分とその区分に適用する構造計算基準の種類(法20条)
 
①超高層建築物(60m超)(法20条第1号)
・時刻歴解析(令81条1項)
②大規模な建築物(法20条第2号)
・保有水平耐力計算(令81条2項1号イ、令82条~82条の4)
・限界耐力計算(令81条2項1号ロ、令82条の5)
・許容応力度等計算(令81条2項2号イ、令82条の6)
③中規模な建築物(法20条第3号)
・許容応力度計算(令81条3項、令82条)
④小規模な建築物(法20条第4号)
・構造計算が不要
 
3)構造方法基準の概要
 
●構造方法基準(令3章)
・建築物の架構の構成、各部の形状・寸法、使用材料の種類など。
第1節:総則(36条~36条の3)
第2節:構造部材等(37条~39条)
第3節:木造(40条~50条)
第4節:組積造(51条~62条)
第4節の2:補強コンクリートブロック造(62条の2~62条の8)
第5節:鉄骨造(63条~70条)
第6節:鉄筋コンクリート造(71条~79条)
第6節の2:鉄骨鉄筋コンクリート造(79条の2~79条の4)
第7節:無筋コンクリート造(80条)
第7節の2:構造方法に関する補則(80条の2~80条の3)
 
●建築物区分とその区分に適用する構造方法基準の種類(令36条)
・令第36条において、建築物の区分とその区分に応じて適用される構造方法基準の組合せを定めている。
・構造計算を要しない小規模な建築物(2階建以下の木造建築物など)については、構造方法基準単独で構造安全性を確保するという役割を担っていることになる。
建築物の形状と安全性
1)耐震計画
 
〇平面の計画
・平面はなるべく単純でまとまりがよいものとする。
・建築物の重心(重さの中心になる位置)と剛心(水平荷重によって建築物にねじれが生じるときの回転の中心)とをできるだけ近づけるように計画する。
 
〇建築物の高さ
・建築物の高さはなるべく均等とした方が良い。
 
〇高さ方向の耐力要素の配置
・高さ方向の耐力要素の配置(各層の耐力要素の量)についても、バランスよく配置する。
・ピロティ形式のように、バランスの崩れやすい構造の場合には、耐震性について十分検討する。
 
〇基礎
・建築物自体の重みと地震の揺れによって加わる力を地盤に伝える基礎についても十分検討する。
・埋立地、軟弱地盤等に建てる場合には、特に注意を要する。
 
2)耐風計画
 
〇平面の計画
・平面的には、L字、コの字型のように、風をはらみやすい形状は避けることが望ましい。
 
〇屋根の形状
・屋根の形状は、風をはらみやすい複雑な形状を避ける。
 
〇軒先、庇
・軒先や庇の出は、少ない方が望ましい。

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