地震の基礎知識、地震保険

〇建築物の耐震改修の促進に関する法律
〇過去問
・管理業務主任者 H29問43、R1問41
・マンション管理士 
 
 
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地震の基礎知識
〇マグニチュードとは
・地震が発するエネルギーの大きさを対数で表した指標値で、マグニチュードが1増えると地震のエネルギーは「約31.6倍」になる。
 
〇震度階級
・日本では、気象庁の震度階級である「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」の「10階級」が使われている。
 
〇震度の判定
・以前は体感による観測によっていたが、現在は震度計による計器観測に移行している。
 
〇P波、S波
・地震波にはP波(Primary wave)とS波(Secondary wave)があり、初期微動を起こすP波の方がS波より速く伝わる性質がある。
地震保険に関する法律
1)地震保険の概要
 
●対象の損害
・地震or噴火orこれらによる津波を直接又は間接の原因とする火災、損壊、埋没又は流失による損害(政令で定めるものに限る)。
※火災保険では、地震を原因とする火災による損害や、地震により延焼・ 拡大した損害は補償されない。
 
●保険の対象
・居住の用に供する建物又は生活用動産(居住用の建物と家財)
・生活用動産とは、国税庁では、家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産としている。
 
●契約の形式
・「地震保険契約」は、特定の損害保険契約に附帯して締結されることが必要。
 
●地震保険の保険料
・地震保険の保険料は、保険対象である居住用建物および家財を収容する建物の構造、所在地により算出される。
 
●保険期間
・短期、1年および長期(2年~5年)。
 
2)政府による再保険
 
・地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任を政府が再保険し、再保険料の受入れ、管理・運用のほか、民間のみでは対応できない巨大地震発生の際には、再保険金の支払いを行うために地震再保険特別会計において区分経理している。
・一回の地震等により政府が支払うべき再保険金の総額は、毎年度、国会の議決を経た金額をこえない範囲内のものでなければならない。
 
3)地震保険の補償内容
 
〇居住の用に供する建物および家財(生活用動産)
※以下のものは対象外
・工場、事務所専用の建物など住居として使用されない建物
・1個または1組の価額が30万円を超える貴金属・宝石・骨とう、通貨、有価証券(小切手、株券、商品券等)、預貯金証書、印紙、切手、自動車等。
 
〇保険金額
・地震保険を付帯する家計火災保険金額の30%~50%の範囲。
・ただし建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度。
 
4)損害の区分による保険金の支払い
 
・地震保険では、保険の対象である居住用建物または家財が全損、大半損、小半損、または一部損となったときに保険金が支払われる。
・地震等により損害を受けた場合に支払われる保険金額は、損害の区分によって異なる。
①全損:地震保険の保険金額の100%(時価額が限度)
②大半損:地震保険の保険金額の60%(時価額の60%が限度)
③小半損:地震保険の保険金額の30%(時価額の30%が限度)
④一部損:地震保険の保険金額の5%(時価額の5%が限度)
 
●損害の区分の基準(令1条)
 
損害程度:主要構造部の損害額   焼失、流失した床面積   家財の損害額
①全損: 建物の時価の50%以上  建物の延床面積の70%以上  家財の時価の80%以上
②大半損:建物の時価の40~50  建物の延床面積の50~70   家財の時価の60~80
③小半損:建物の時価の20~40  建物の延床面積の20~50   家財の時価の30~60
④一部損:建物の時価の3~20   略            家財の時価の10~30
 
●保険金支払い不可の主な場合
・故意もしくは重大な過失または法令違反による損害
・地震の発生日から10日以上経過後に生じた損害
・戦争、内乱などによる損害
・地震等の際の紛失・盗難の場合

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