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- 1.マンションの電力供給の概要
- 2.引込み、受変電設備
- 3.配電盤、分電盤、制御盤、引込開閉器盤
- 4.動力設備、制御盤
- 5.電灯分電盤
- 6.幹線、分岐回路設備、配線
- 7.電線、ケーブルの種類
- 8.配電盤類の改修
- 9.幹線設備の改修
マンションの電力供給の概要
引込み、受変電設備
配電盤、分電盤、制御盤、引込開閉器盤
1)配電盤
・電気系統の中枢部分で、電気量の配分、開閉、系統区分などの機能に対処できる装置。
・電力会社から高圧電気を受け取り、低圧に変圧し、分電盤に配電する。
・配電盤から各所必要な場所に幹線が敷設され、幹線の先に分電盤を設置し、照明やコンセント、電動機などに電源を供給する。
・監視制御機器(計器、開閉器、継電器など)及び主回路機器(遮断器、断路器、負荷開閉器、変成器など)を組み合わせ、盤に取付けあるいは収納し、用途に応じた電気回路の配線や機器の監視、制御、保護を容易にできる形にまとめている。
・低圧引込みの場合は、配電盤はなく、分電盤のみとなる。
〇高圧、低圧配電盤
・高圧・低圧配電盤に分かれる。
・高圧配電盤は電気室に設けられる。
〇変圧器
・100Vや200Vに変換。
〇メーター、ブレーカ
・変圧器の温度監視
・漏れ電流の監視
・給水設備等に設置されている電気を自動制御
●幹線分岐盤
・大規模集合住宅(マンションなど)で借室に変圧器を設け、その付近に設置される低圧配電盤
2)引込開閉器盤
・引込開閉基盤とは、電力会社から低圧で受電する場合に、引込点の最初に設置する盤のこと。マンションなどの集合住宅の各戸へ電源を供給するための共用分電盤のこと。
・低圧電力契約の場合、電力会社との取引用電力量計(WHM)と引込開閉器としての遮断器を取り付けたもの。
・一般的に引込開閉器盤からがマンションの管理すべき部分になる。それよりも外側は電力会社の管理すべき領域。
・使用目的から、屋外の雨線内の壁面施工が一般的。
3)分電盤
・電気を各所に配るための盤。
・低圧配電盤または引込開閉器盤の幹線より電力供給を受けて、回路目的別に低容量で各回路の電力供給と負荷までの電路保護のための遮断器を集合させたもの。
・電灯やコンセント類,他設備へ分配するための開閉器(スイッチ),配線用遮断器(サーキットブレーカー)等の機器をキャビネットに収納又は取付けられている。
●動力盤、動力分電盤
・機械を動かすための電気を供給する盤
・動力幹線が接続された分電盤
・動力負荷に電源を供給する分電盤は、ファンやポンプなどを自動制御するための機器が収容されるため、動力分電盤という呼び方ではなく、動力制御盤と呼ぶこともある。
●電灯盤、電灯分電盤
・照明(電灯)やコンセントへ電気を供給する盤
・電灯幹線が接続された分電盤
・電気系統の中枢部分で、電気量の配分、開閉、系統区分などの機能に対処できる装置。
・電力会社から高圧電気を受け取り、低圧に変圧し、分電盤に配電する。
・配電盤から各所必要な場所に幹線が敷設され、幹線の先に分電盤を設置し、照明やコンセント、電動機などに電源を供給する。
・監視制御機器(計器、開閉器、継電器など)及び主回路機器(遮断器、断路器、負荷開閉器、変成器など)を組み合わせ、盤に取付けあるいは収納し、用途に応じた電気回路の配線や機器の監視、制御、保護を容易にできる形にまとめている。
・低圧引込みの場合は、配電盤はなく、分電盤のみとなる。
〇高圧、低圧配電盤
・高圧・低圧配電盤に分かれる。
・高圧配電盤は電気室に設けられる。
〇変圧器
・100Vや200Vに変換。
〇メーター、ブレーカ
・変圧器の温度監視
・漏れ電流の監視
・給水設備等に設置されている電気を自動制御
●幹線分岐盤
・大規模集合住宅(マンションなど)で借室に変圧器を設け、その付近に設置される低圧配電盤
2)引込開閉器盤
・引込開閉基盤とは、電力会社から低圧で受電する場合に、引込点の最初に設置する盤のこと。マンションなどの集合住宅の各戸へ電源を供給するための共用分電盤のこと。
・低圧電力契約の場合、電力会社との取引用電力量計(WHM)と引込開閉器としての遮断器を取り付けたもの。
・一般的に引込開閉器盤からがマンションの管理すべき部分になる。それよりも外側は電力会社の管理すべき領域。
・使用目的から、屋外の雨線内の壁面施工が一般的。
3)分電盤
・電気を各所に配るための盤。
・低圧配電盤または引込開閉器盤の幹線より電力供給を受けて、回路目的別に低容量で各回路の電力供給と負荷までの電路保護のための遮断器を集合させたもの。
・電灯やコンセント類,他設備へ分配するための開閉器(スイッチ),配線用遮断器(サーキットブレーカー)等の機器をキャビネットに収納又は取付けられている。
●動力盤、動力分電盤
・機械を動かすための電気を供給する盤
・動力幹線が接続された分電盤
・動力負荷に電源を供給する分電盤は、ファンやポンプなどを自動制御するための機器が収容されるため、動力分電盤という呼び方ではなく、動力制御盤と呼ぶこともある。
●電灯盤、電灯分電盤
・照明(電灯)やコンセントへ電気を供給する盤
・電灯幹線が接続された分電盤
動力設備、制御盤
1)動力設備の概要
・機械設備として設置される各種動力機器を制御する動力制御盤と、制御盤から各種機器への配管、配線で構成される。
・動力機器には、必要とする電力の大きさに応じた電源を供給する必要があり、モーターの過負荷や過電流による過熱、焼損などのトラブルを防止したり、トラブルの際の被害を抑制するために、機器の用途やモーターの容量に合った保護装置を設ける必要がある。
・省エネ、メンテナンスや利便性、安全性などを考慮して、動力機器をグループ化して機械室などのエリアに配置し、機器の近くに動力盤を設置する。
・変電室の配電盤→動力幹線→動力盤・動力制御盤→各電動機器
〇動力盤
・工場などの工作用電動機器には、作業者が手元で運転のON/OFFをする場合、配線用遮断器と言われる開閉器を組み込んだ動力盤を設置する。
〇動力制御盤
・事務所ビルなどの空調設備や給排水設備などの機器はスケジュール運転や自動運転などのプログラムを組み込んで、管理・監視する動力制御盤を設置する。
2)動力制御盤
・電動機の操作や制御を行う盤。
・動力制御盤は、動力機器を各種センサーとの組合せで制御するために、電源供給部分(主回路電源NFB)と監視表示部分及びセンサー制御部分を一体として鉄箱に収納したもの。
・各回路の動力負荷までの電路保護のための分岐遮断器と負荷の自動運転及び保護のための電磁開閉器(Mctt)、サーマルリレー(Th-Ry)、その他操作機器表示機器、制御機器などを負荷運転目的別に有機的に集合させたいる。
・各動力設備に異常が発生した場合は、自動的に電気の供給を断ち、各動力設備を制御・監視する。
・空調機械室やポンプ室、屋外や屋上の設備ヤードなどに置かれる。
●動力制御盤の構成
・動力制御盤は、配線用遮断器(ブレーカー)や保護装置、電磁開閉器、補助リレー、タイマー、電圧計、電流計、などから構成される。
・制御盤には、回路開閉器、制御開閉器、電力設備のon-offボタンなどが組み込まれており、自動または手動で制御される。
・個々の機器が制御盤を持っている場合、電気設備側では、各機器の制御盤に電源を供給するだけで、機器のON-OFF制御や保護は機器側の制御盤が受け持つ。
この場合、動力制御盤側には開閉器や制御回路は不要となり、配線用遮断器をを介して電源配線するだけになるが、制御盤を持っている機器から運転、停止、故障などの状態信号を受け取って、ほかの機器を制御したり、故障警報を発したりする必要があるため、電源配線と合わせて制御や警報の配線も敷設される。
〇配線用遮断器(MCCB)
・過電流やショートの際に電源を遮断する。
・配線用で、配線を過熱・焼損から保護するのが主目的で、電流が一定値を超えて、一定時間が経過したら遮断するような特性を持っている。
・通常の配線用遮断機の特性では、モーターの過負荷や欠相(三相電流のうちの1つが外れた状態)による過電流を検出できない部分がある。
〇電磁接触器
・制御回路の信号を受けてON/OFFする。
・熱動継電器
・過負荷による過熱を検出して電磁接触器を開く。
3)動力制御盤による制御
・センサー制御部分には水槽水位、給水圧力、交互運転、起動(ON-OFF)制御などのほか、監視表示、運転・停止表示、異常表示、警報装置などがある。
〇制御方法の種類
・自動運転:タイマーやレベルスイッチなどにより人の操作なしで運転
・連動運転:給気ファン、排気ファンなどをペアとして一緒に運転。
・交互運転:給水ポンプなど2台のポンプを交互に運転。
・遠方運転:離れたところから操作して機器を運転。
・保護装置:電動機の過負荷運転時などに電気を遮断。
・警報装置:運転状態や故障時の表示、警報ブザーなどを表示
●電動機の保護
・屋内に設置する電動機には、電動機が損傷する恐れがある過電流が生じた場合に自動的にこれを阻止し、またはこれを警報する装置を設ける。
・電動機の用途、容量、運転特性、運転状況などの条件で、電動機保護装置の構成を選ぶ。
イ)電動機保護兼用配線用遮断器(モーターブレーカー)
・モーター保護機能を兼ねた配線用遮断器。
・モーターの定格に合わせて定格電流が設定されており、モーターの定格に合うブレーカーを選択する必要がある。
ロ)電動機保護兼用配線用遮断器と電磁接触器(マグネットスイッチ)
ハ)配線用遮断器と電磁開閉器(電磁接触器+熱動継電器(サーマルリレー))
・配線用遮断器によって過電流やショートから配線を保護し、開閉器によって過負荷や欠相からモーターを保護する。
・電動機の過負荷運転時には、電動機配線用遮断機が働きマグネットスイッチを遮断して電動機を保護する。
・これらの保護装置は電動機、および回路の保護と、他の負荷回路への影響も排除する。
・機械設備として設置される各種動力機器を制御する動力制御盤と、制御盤から各種機器への配管、配線で構成される。
・動力機器には、必要とする電力の大きさに応じた電源を供給する必要があり、モーターの過負荷や過電流による過熱、焼損などのトラブルを防止したり、トラブルの際の被害を抑制するために、機器の用途やモーターの容量に合った保護装置を設ける必要がある。
・省エネ、メンテナンスや利便性、安全性などを考慮して、動力機器をグループ化して機械室などのエリアに配置し、機器の近くに動力盤を設置する。
・変電室の配電盤→動力幹線→動力盤・動力制御盤→各電動機器
〇動力盤
・工場などの工作用電動機器には、作業者が手元で運転のON/OFFをする場合、配線用遮断器と言われる開閉器を組み込んだ動力盤を設置する。
〇動力制御盤
・事務所ビルなどの空調設備や給排水設備などの機器はスケジュール運転や自動運転などのプログラムを組み込んで、管理・監視する動力制御盤を設置する。
2)動力制御盤
・電動機の操作や制御を行う盤。
・動力制御盤は、動力機器を各種センサーとの組合せで制御するために、電源供給部分(主回路電源NFB)と監視表示部分及びセンサー制御部分を一体として鉄箱に収納したもの。
・各回路の動力負荷までの電路保護のための分岐遮断器と負荷の自動運転及び保護のための電磁開閉器(Mctt)、サーマルリレー(Th-Ry)、その他操作機器表示機器、制御機器などを負荷運転目的別に有機的に集合させたいる。
・各動力設備に異常が発生した場合は、自動的に電気の供給を断ち、各動力設備を制御・監視する。
・空調機械室やポンプ室、屋外や屋上の設備ヤードなどに置かれる。
●動力制御盤の構成
・動力制御盤は、配線用遮断器(ブレーカー)や保護装置、電磁開閉器、補助リレー、タイマー、電圧計、電流計、などから構成される。
・制御盤には、回路開閉器、制御開閉器、電力設備のon-offボタンなどが組み込まれており、自動または手動で制御される。
・個々の機器が制御盤を持っている場合、電気設備側では、各機器の制御盤に電源を供給するだけで、機器のON-OFF制御や保護は機器側の制御盤が受け持つ。
この場合、動力制御盤側には開閉器や制御回路は不要となり、配線用遮断器をを介して電源配線するだけになるが、制御盤を持っている機器から運転、停止、故障などの状態信号を受け取って、ほかの機器を制御したり、故障警報を発したりする必要があるため、電源配線と合わせて制御や警報の配線も敷設される。
〇配線用遮断器(MCCB)
・過電流やショートの際に電源を遮断する。
・配線用で、配線を過熱・焼損から保護するのが主目的で、電流が一定値を超えて、一定時間が経過したら遮断するような特性を持っている。
・通常の配線用遮断機の特性では、モーターの過負荷や欠相(三相電流のうちの1つが外れた状態)による過電流を検出できない部分がある。
〇電磁接触器
・制御回路の信号を受けてON/OFFする。
・熱動継電器
・過負荷による過熱を検出して電磁接触器を開く。
3)動力制御盤による制御
・センサー制御部分には水槽水位、給水圧力、交互運転、起動(ON-OFF)制御などのほか、監視表示、運転・停止表示、異常表示、警報装置などがある。
〇制御方法の種類
・自動運転:タイマーやレベルスイッチなどにより人の操作なしで運転
・連動運転:給気ファン、排気ファンなどをペアとして一緒に運転。
・交互運転:給水ポンプなど2台のポンプを交互に運転。
・遠方運転:離れたところから操作して機器を運転。
・保護装置:電動機の過負荷運転時などに電気を遮断。
・警報装置:運転状態や故障時の表示、警報ブザーなどを表示
●電動機の保護
・屋内に設置する電動機には、電動機が損傷する恐れがある過電流が生じた場合に自動的にこれを阻止し、またはこれを警報する装置を設ける。
・電動機の用途、容量、運転特性、運転状況などの条件で、電動機保護装置の構成を選ぶ。
イ)電動機保護兼用配線用遮断器(モーターブレーカー)
・モーター保護機能を兼ねた配線用遮断器。
・モーターの定格に合わせて定格電流が設定されており、モーターの定格に合うブレーカーを選択する必要がある。
ロ)電動機保護兼用配線用遮断器と電磁接触器(マグネットスイッチ)
ハ)配線用遮断器と電磁開閉器(電磁接触器+熱動継電器(サーマルリレー))
・配線用遮断器によって過電流やショートから配線を保護し、開閉器によって過負荷や欠相からモーターを保護する。
・電動機の過負荷運転時には、電動機配線用遮断機が働きマグネットスイッチを遮断して電動機を保護する。
・これらの保護装置は電動機、および回路の保護と、他の負荷回路への影響も排除する。
電灯分電盤
●電灯設備
・照明の電源には単相100Vや単相200Vが使われることから、電気設備では、単相100Vや単相200Vを指して電灯と呼んでいる。
●電灯分電盤
・電気を必要とする場所や用途別に電気を分ける目的で設ける設備。
・分電盤に組み込まれた配線用遮断器から、各所の照明、コンセント、そのほかの電灯機器に電源配線が敷設される。
〇共用部分電灯分電盤
・共用部分の照明とコンセント等に配電するため、電圧降下の許容値の範囲内で建物内に分散して配置される。階ごと、エリアごとに分電盤を設置。
・分電盤の負荷は、共用階段・廊下、集会室・機械室のほか共用部分の照明、コンセント、外灯、エレベーター照明、各種受信機、発信機、監視装置等に配電している。
〇分電盤に設置される機器
・分電盤が受け持つ範囲をまかなう容量のメインブレーカー
・複数の分岐回路用の配線用遮断器(分岐用ブレーカー)
・屋外や水気のあるエリアの分岐回路には漏電遮断器を設置する。
●電灯分電盤と制御
・動力設備の場合は動力制御盤で電源をON/OFFするが、電灯設備では、照明はそれぞれの部屋にスイッチを設け、コンセントから電源を取る機器はそれぞれの機器にスイッチがついている。そのため、動力制御盤のような制御機能を電灯分電盤が持つことはほとんどなく、単に電源の供給元となるだけ。
〇電灯分電盤で制御を行う場合
・屋外の照明を自動的にON/OFFしたいような場合は、電灯分電盤の中にタイマーや開閉器を組み込んで制御する。
●分岐回路
・動力設備では、通常、個々の機器ごとに配線用遮断器や開閉器、保護継装置などを設けるが、電灯コンセント設備では、小容量の負荷をまとめて1つの配線用遮断器で電源供給する。具体的には、20Aの配線用遮断器を電源供給元にして一つの分岐回路を構成する。
・一つの分岐回路でまかなう負荷の負荷の範囲は、電源供給場所や負荷種別などを考慮して決められる。
・室内の照明と屋外のコンセントを同じ分岐回路にすると、屋外のコンセントの漏電やショートで室内側が停電してしまうので、別の分岐回路にする。
・1000~1500W程度の比較的大きな機器の場合は、ほかの機器と同じ分岐回路にせず、1つの機器だけで分岐回路を構成する。
・照明の電源には単相100Vや単相200Vが使われることから、電気設備では、単相100Vや単相200Vを指して電灯と呼んでいる。
●電灯分電盤
・電気を必要とする場所や用途別に電気を分ける目的で設ける設備。
・分電盤に組み込まれた配線用遮断器から、各所の照明、コンセント、そのほかの電灯機器に電源配線が敷設される。
〇共用部分電灯分電盤
・共用部分の照明とコンセント等に配電するため、電圧降下の許容値の範囲内で建物内に分散して配置される。階ごと、エリアごとに分電盤を設置。
・分電盤の負荷は、共用階段・廊下、集会室・機械室のほか共用部分の照明、コンセント、外灯、エレベーター照明、各種受信機、発信機、監視装置等に配電している。
〇分電盤に設置される機器
・分電盤が受け持つ範囲をまかなう容量のメインブレーカー
・複数の分岐回路用の配線用遮断器(分岐用ブレーカー)
・屋外や水気のあるエリアの分岐回路には漏電遮断器を設置する。
●電灯分電盤と制御
・動力設備の場合は動力制御盤で電源をON/OFFするが、電灯設備では、照明はそれぞれの部屋にスイッチを設け、コンセントから電源を取る機器はそれぞれの機器にスイッチがついている。そのため、動力制御盤のような制御機能を電灯分電盤が持つことはほとんどなく、単に電源の供給元となるだけ。
〇電灯分電盤で制御を行う場合
・屋外の照明を自動的にON/OFFしたいような場合は、電灯分電盤の中にタイマーや開閉器を組み込んで制御する。
●分岐回路
・動力設備では、通常、個々の機器ごとに配線用遮断器や開閉器、保護継装置などを設けるが、電灯コンセント設備では、小容量の負荷をまとめて1つの配線用遮断器で電源供給する。具体的には、20Aの配線用遮断器を電源供給元にして一つの分岐回路を構成する。
・一つの分岐回路でまかなう負荷の負荷の範囲は、電源供給場所や負荷種別などを考慮して決められる。
・室内の照明と屋外のコンセントを同じ分岐回路にすると、屋外のコンセントの漏電やショートで室内側が停電してしまうので、別の分岐回路にする。
・1000~1500W程度の比較的大きな機器の場合は、ほかの機器と同じ分岐回路にせず、1つの機器だけで分岐回路を構成する。
幹線、分岐回路設備、配線
1)幹線設備
●幹線とは
・受変電設備で必要な電圧にした電力を各使用エリアの分電盤に送る配線を幹線という。
・引込開閉器盤や低圧配電盤から分電盤までの配線。
●分岐幹線
・必要なエリアごとに単独で専用の幹線を施設することは非効率。
→エリアで必要とする電力を集合させて、そのエリアごとに枝分かれさせる配線を、その幹線の分岐幹線という。
●幹線設備の種類
〇動力用幹線
・機械設備として設置される各種動力機器(エレベータ、給水ポンプ、排水ポンプなど)用の配線。
・低圧引込の場合は引込点から、高圧引込の場合は借室または地上用変圧器(パットマウント)から、それぞれ動力制御盤に至る配線で構成される。
〇電灯用幹線
・各住戸へ電力をプレハブ分岐ケーブルを用いて供給している。
●幹線の配線方式
〇垂直方式
・各住戸のシャフトに幹線を敷設し各住戸に分岐。
〇水平方式
・メインのシャフトで幹線を集中して敷設し、各階平面で各住戸に分岐。
〇放射状方式
2)幹線の配線
●電線管による配管配線
・鋼製電線管または合成樹脂製電線管を配管し、電線管内にビニル絶縁電線を引き入れて配線する方法。
・幹線を分岐する部分には、電線を接続するためにプルボックスと呼ばれる金属製ボックスを設ける。
〇合成樹脂製電線管
・硬質塩化ビニル電線管(EP)
〇防火区画貫通処理
イ)鋼製電線管
・金属管周囲にコンクリートなどによる埋戻しを行う。
ロ)合成樹脂製電線管
・防火区画の両端1m以内の配管を不燃材とする。
●ケーブルによる配線
〇ケーブルラックによる敷設
・ビニル外装ケーブルをはしご状のケーブルラックに緊縛して敷設する。
〇吊り下げケーブルによる敷設
・ケーブルの頂部を電気シャフトの造営材(構造材)などに支持して垂直に吊り下げて敷設する。
〇防火区画貫通処理
・防火区画部のケーブル周囲を延焼防止剤などにより防火区画貫通処理を施すことが必要。
●バスダクトによる配線
・大規模の建築物で、大容量の電力移送の幹線には、バスダクトと言われる資材が用いられる。
〇バスダクト
・導体に銅帯またはアルミニウム帯を使い、導体の周囲に絶縁空間を確保した外装(ハウジング)を施したもの。
〇防火区画貫通処理
・防火区画部のバスダクトは防火区画貫通処理(延焼防止対策)を施した部材を配置する。
3)分岐回線の配線
・分電盤以降、負荷側への配線方法は、電線管による配管配線、ケーブルによる配線の2つの方法がある。
●電線管による配管配線
・鋼製電線管または合成樹脂製電線管を配管し、電線管内にビニル絶縁電線またはビニル絶縁ビニルシースケーブルを引き入れて配線する方法。
・電線を接続するためにジョイントボックスと呼ばれるボックスを設ける。
〇合成樹脂製電線管
・硬質塩化ビニル電線管(EP)
・CD管(合成樹脂可とう電線管、コンクリート埋設専用)
・PF管(合成樹脂可とう電線管、露出・埋設両用、自己消火性)
〇金属製可とう電線管
・動力モーターなど振動する負荷に配管配線する場合に使用する。
●ケーブルによる配線
・電灯設備での分岐回線では多く採用されている。
〇コンクリート床、コンクリート壁内
・合成樹脂可とう電線管などの配管内にケーブルを引き入れて配線。
〇露出配線、二重天井内隠ぺい配線
・ケーブルをそのまま配線。
〇軽量鉄骨下地壁(LGS壁内)
・PF管(合成樹脂可とう電線管)
●幹線とは
・受変電設備で必要な電圧にした電力を各使用エリアの分電盤に送る配線を幹線という。
・引込開閉器盤や低圧配電盤から分電盤までの配線。
●分岐幹線
・必要なエリアごとに単独で専用の幹線を施設することは非効率。
→エリアで必要とする電力を集合させて、そのエリアごとに枝分かれさせる配線を、その幹線の分岐幹線という。
●幹線設備の種類
〇動力用幹線
・機械設備として設置される各種動力機器(エレベータ、給水ポンプ、排水ポンプなど)用の配線。
・低圧引込の場合は引込点から、高圧引込の場合は借室または地上用変圧器(パットマウント)から、それぞれ動力制御盤に至る配線で構成される。
〇電灯用幹線
・各住戸へ電力をプレハブ分岐ケーブルを用いて供給している。
●幹線の配線方式
〇垂直方式
・各住戸のシャフトに幹線を敷設し各住戸に分岐。
〇水平方式
・メインのシャフトで幹線を集中して敷設し、各階平面で各住戸に分岐。
〇放射状方式
2)幹線の配線
●電線管による配管配線
・鋼製電線管または合成樹脂製電線管を配管し、電線管内にビニル絶縁電線を引き入れて配線する方法。
・幹線を分岐する部分には、電線を接続するためにプルボックスと呼ばれる金属製ボックスを設ける。
〇合成樹脂製電線管
・硬質塩化ビニル電線管(EP)
〇防火区画貫通処理
イ)鋼製電線管
・金属管周囲にコンクリートなどによる埋戻しを行う。
ロ)合成樹脂製電線管
・防火区画の両端1m以内の配管を不燃材とする。
●ケーブルによる配線
〇ケーブルラックによる敷設
・ビニル外装ケーブルをはしご状のケーブルラックに緊縛して敷設する。
〇吊り下げケーブルによる敷設
・ケーブルの頂部を電気シャフトの造営材(構造材)などに支持して垂直に吊り下げて敷設する。
〇防火区画貫通処理
・防火区画部のケーブル周囲を延焼防止剤などにより防火区画貫通処理を施すことが必要。
●バスダクトによる配線
・大規模の建築物で、大容量の電力移送の幹線には、バスダクトと言われる資材が用いられる。
〇バスダクト
・導体に銅帯またはアルミニウム帯を使い、導体の周囲に絶縁空間を確保した外装(ハウジング)を施したもの。
〇防火区画貫通処理
・防火区画部のバスダクトは防火区画貫通処理(延焼防止対策)を施した部材を配置する。
3)分岐回線の配線
・分電盤以降、負荷側への配線方法は、電線管による配管配線、ケーブルによる配線の2つの方法がある。
●電線管による配管配線
・鋼製電線管または合成樹脂製電線管を配管し、電線管内にビニル絶縁電線またはビニル絶縁ビニルシースケーブルを引き入れて配線する方法。
・電線を接続するためにジョイントボックスと呼ばれるボックスを設ける。
〇合成樹脂製電線管
・硬質塩化ビニル電線管(EP)
・CD管(合成樹脂可とう電線管、コンクリート埋設専用)
・PF管(合成樹脂可とう電線管、露出・埋設両用、自己消火性)
〇金属製可とう電線管
・動力モーターなど振動する負荷に配管配線する場合に使用する。
●ケーブルによる配線
・電灯設備での分岐回線では多く採用されている。
〇コンクリート床、コンクリート壁内
・合成樹脂可とう電線管などの配管内にケーブルを引き入れて配線。
〇露出配線、二重天井内隠ぺい配線
・ケーブルをそのまま配線。
〇軽量鉄骨下地壁(LGS壁内)
・PF管(合成樹脂可とう電線管)
電線、ケーブルの種類
●電線・ケーブルの材質
・一般建築物の屋内配線に用いられる配線の導体として、電線やケーブルの芯線に伝導率が優れている軟銅線が用いられ、その周囲に絶縁体の被覆を施している。
・電線:単心
・ケーブル:単心や多心
・アルミニウム導体:幹線のバスダクトの導体として使用
●配線用電線
〇ビニル絶縁電線(IV)
・導体(軟銅線)に絶縁体のポリ塩化ビニルの被覆。
・電線管などの保護管の中に通線して屋内で使用。
・単線のものと、大きな電流を流す場合は複数の軟銅線をより合わせたより線がある。
●配線用ケーブル
〇ケーブルとは
・電線の外側に電線を保護するための外装(シース)を施したもの。
・外装は機械的な強度のある被覆なので、多少の力がかかっても傷がついたり、穴があいたりせず、感電の心配がない。
・ケーブルは電線と違い、人の手が直接触れるような場所でも使うことができる。
〇ビニル絶縁ビニルシースケーブル平型(VVF)
・軟導体にポリ塩化ビニルの被覆を施したものにさらにシース(外装)に塩化ビニルを使用。
・屋内や屋外での露出、地中管路での使用が可能。
・電灯・コンセント(天井内ころがし配線など)
・単相100Vや単相200Vの20Aの分岐回路量配線として使われる。
〇架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
・より線に絶縁体の架橋ポリエチレンの被覆を施したものにさらにシース(外装)に塩化ビニルを使用。
・屋内や屋外での露出、地中管路での使用が可能。
・建物内では、高圧の電力引込、低圧幹線、動力幹線などでよく使われる。
●熱環境に強い電線・ケーブル
〇二種ビニル絶縁電線(HIV)
〇架橋ポリエチレン絶縁電線(IE/F)
〇ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル(EE/F)
〇架橋ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル(E/F)
〇耐火ケーブル(FPケーブル)
〇耐熱ケーブル(HPケーブル)
●低圧で屋外で使う電線・ケーブル
〇屋外低圧引込用ビニル絶縁電線(DV):低圧下級引込用
〇SVケーブル:低圧引込線取付点から電力計用(WHM)までの配線
〇屋外用ビニル絶縁電線(OW):低圧屋外配線用
●高圧以上に使う電線・ケーブル
〇高圧機器内配線用EP(エチレンプロピレン)ゴム絶縁電線(KIP)
・受変電設備用
〇高圧引下用架橋ポリエチレン絶縁電線(PDC)
・受変電設備用
〇架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
・建物への引込用
・一般建築物の屋内配線に用いられる配線の導体として、電線やケーブルの芯線に伝導率が優れている軟銅線が用いられ、その周囲に絶縁体の被覆を施している。
・電線:単心
・ケーブル:単心や多心
・アルミニウム導体:幹線のバスダクトの導体として使用
●配線用電線
〇ビニル絶縁電線(IV)
・導体(軟銅線)に絶縁体のポリ塩化ビニルの被覆。
・電線管などの保護管の中に通線して屋内で使用。
・単線のものと、大きな電流を流す場合は複数の軟銅線をより合わせたより線がある。
●配線用ケーブル
〇ケーブルとは
・電線の外側に電線を保護するための外装(シース)を施したもの。
・外装は機械的な強度のある被覆なので、多少の力がかかっても傷がついたり、穴があいたりせず、感電の心配がない。
・ケーブルは電線と違い、人の手が直接触れるような場所でも使うことができる。
〇ビニル絶縁ビニルシースケーブル平型(VVF)
・軟導体にポリ塩化ビニルの被覆を施したものにさらにシース(外装)に塩化ビニルを使用。
・屋内や屋外での露出、地中管路での使用が可能。
・電灯・コンセント(天井内ころがし配線など)
・単相100Vや単相200Vの20Aの分岐回路量配線として使われる。
〇架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル(CV)
・より線に絶縁体の架橋ポリエチレンの被覆を施したものにさらにシース(外装)に塩化ビニルを使用。
・屋内や屋外での露出、地中管路での使用が可能。
・建物内では、高圧の電力引込、低圧幹線、動力幹線などでよく使われる。
●熱環境に強い電線・ケーブル
〇二種ビニル絶縁電線(HIV)
〇架橋ポリエチレン絶縁電線(IE/F)
〇ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル(EE/F)
〇架橋ポリエチレン絶縁耐熱性ポリエチレンシースケーブル(E/F)
〇耐火ケーブル(FPケーブル)
〇耐熱ケーブル(HPケーブル)
●低圧で屋外で使う電線・ケーブル
〇屋外低圧引込用ビニル絶縁電線(DV):低圧下級引込用
〇SVケーブル:低圧引込線取付点から電力計用(WHM)までの配線
〇屋外用ビニル絶縁電線(OW):低圧屋外配線用
●高圧以上に使う電線・ケーブル
〇高圧機器内配線用EP(エチレンプロピレン)ゴム絶縁電線(KIP)
・受変電設備用
〇高圧引下用架橋ポリエチレン絶縁電線(PDC)
・受変電設備用
〇架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル
・建物への引込用
配電盤類の改修
・各種動力機器を制御する、動力制御盤及び各種センサーの機能低下など経年劣化に伴う改修を行う。
・共用分電盤は共用部分の照明器具や動力機器の大幅な変更がない場合は部分的修繕が主となり、経年で全取替を行う。
・動力機器の変更や幹線の増量に伴って、配電盤類改修工事が発生する。
・湿度が高い場所や屋外等では15年程度での改修もある。
・共用分電盤の概算コスト(10階建て、50戸):40~50万
〇対象部位
・動力制御盤(開閉器、リレー等)
・開閉器(NFB)、各種電磁開閉器、補助リレー
・表示灯
・各種センター(水槽電極など)
・各種電動機及び各種センサーに至る2次側配線の絶縁抵抗が不良の場合は配線の改修を行う。
・共用分電盤は共用部分の照明器具や動力機器の大幅な変更がない場合は部分的修繕が主となり、経年で全取替を行う。
・動力機器の変更や幹線の増量に伴って、配電盤類改修工事が発生する。
・湿度が高い場所や屋外等では15年程度での改修もある。
・共用分電盤の概算コスト(10階建て、50戸):40~50万
〇対象部位
・動力制御盤(開閉器、リレー等)
・開閉器(NFB)、各種電磁開閉器、補助リレー
・表示灯
・各種センター(水槽電極など)
・各種電動機及び各種センサーに至る2次側配線の絶縁抵抗が不良の場合は配線の改修を行う。
幹線設備の改修
(1)幹線設備の改修
・電灯幹線の改修は、経年劣化よりも幹線容量の増設に伴う場合が多く、幹線の劣化によって幹線を改修した例は少ない。
・幹線を保護する開閉器(ブレーカー)の劣化により改修する例は多々行われている。特に保護開閉器にナイフスイッチが使用されている高経年のマンションでヒューズの調達ができなくなり改修する場合が多い。
・動力設備の改修は、機器の改修に伴う配線の改修が多い傾向にある。
・各種電動機及び各種センサーに至る2次側配線の絶縁抵抗が不良の場合は、配線の改修を行う。
〇対象部位
・引込開閉器、幹線ケーブル・電線
(2)電灯幹線のサイズ増量の改修
・高経年マンションでは、各住戸で使用できる電気容量は30Aまでの場合が多く(近ごろの新築マンションでは50A以上が一般的)、電灯幹線の容量増量により、各住戸で使用できる電気容量をアップさせる。
1)低圧引込みのまま引込み数を増やす方法
・低圧引込の場合、1棟あたり電灯、動力各々1引込が原則だが、建物の形状等により技術的にやむを得ないと判断される場合は、電灯幹線を2引込とすることができる(電力会社との事前協議が必要)。
・この場合、引込開閉器の取替や引込開閉器からの幹線ケーブルのサイズの取替等を行う。
2)低圧引込みを高圧引込に変更する方法
・以下のいずれかの措置が必要となる。
建物内に変圧器室を設置(借室方式)
敷地内に変圧器室を別棟で設置(借棟方式)
敷地内に金属製変圧器を設置(集合住宅用変圧器方式)
電柱上に変圧器を設置(借柱方式)
3)トランスの増設または入替えによる方法
・借室電気室を備えている場合は、幹線の引込経路を変更することなく、借室内のトランス容量を大きくすることで対応できる。
・変圧器の容量増量は電力会社負担。
4)注意点
・幹線サイズのアップとともに、幹線保護ブレーカーも取替の対象となる。
・系統分岐保護開閉器が設けられていない場合は設置することが望ましい。
※1階部分に縦幹線用の保護開閉器を設けることにより、事故の時には縦幹線のみが自動的に遮断されるようになり、その系統のみを停電させて工事をすることができる。
〇専有部分工事
・各住戸で使用できる電気容量をアップさせるためには、各住戸積算電力計の取替(電気会社による工事)、積算電力系から各住戸内の分電盤までの配線ケーブルの取替、住戸分電盤の取替、住戸分電盤からの室内電気コンセントの配線の引替え・増設工事が必要となる。
・上記工事は専有部分工事となるため一般的には各住戸の負担で対応する。
・電灯幹線の改修は、経年劣化よりも幹線容量の増設に伴う場合が多く、幹線の劣化によって幹線を改修した例は少ない。
・幹線を保護する開閉器(ブレーカー)の劣化により改修する例は多々行われている。特に保護開閉器にナイフスイッチが使用されている高経年のマンションでヒューズの調達ができなくなり改修する場合が多い。
・動力設備の改修は、機器の改修に伴う配線の改修が多い傾向にある。
・各種電動機及び各種センサーに至る2次側配線の絶縁抵抗が不良の場合は、配線の改修を行う。
〇対象部位
・引込開閉器、幹線ケーブル・電線
(2)電灯幹線のサイズ増量の改修
・高経年マンションでは、各住戸で使用できる電気容量は30Aまでの場合が多く(近ごろの新築マンションでは50A以上が一般的)、電灯幹線の容量増量により、各住戸で使用できる電気容量をアップさせる。
1)低圧引込みのまま引込み数を増やす方法
・低圧引込の場合、1棟あたり電灯、動力各々1引込が原則だが、建物の形状等により技術的にやむを得ないと判断される場合は、電灯幹線を2引込とすることができる(電力会社との事前協議が必要)。
・この場合、引込開閉器の取替や引込開閉器からの幹線ケーブルのサイズの取替等を行う。
2)低圧引込みを高圧引込に変更する方法
・以下のいずれかの措置が必要となる。
建物内に変圧器室を設置(借室方式)
敷地内に変圧器室を別棟で設置(借棟方式)
敷地内に金属製変圧器を設置(集合住宅用変圧器方式)
電柱上に変圧器を設置(借柱方式)
3)トランスの増設または入替えによる方法
・借室電気室を備えている場合は、幹線の引込経路を変更することなく、借室内のトランス容量を大きくすることで対応できる。
・変圧器の容量増量は電力会社負担。
4)注意点
・幹線サイズのアップとともに、幹線保護ブレーカーも取替の対象となる。
・系統分岐保護開閉器が設けられていない場合は設置することが望ましい。
※1階部分に縦幹線用の保護開閉器を設けることにより、事故の時には縦幹線のみが自動的に遮断されるようになり、その系統のみを停電させて工事をすることができる。
〇専有部分工事
・各住戸で使用できる電気容量をアップさせるためには、各住戸積算電力計の取替(電気会社による工事)、積算電力系から各住戸内の分電盤までの配線ケーブルの取替、住戸分電盤の取替、住戸分電盤からの室内電気コンセントの配線の引替え・増設工事が必要となる。
・上記工事は専有部分工事となるため一般的には各住戸の負担で対応する。