建築材料 建築用シーリング材

〇過去問
・管理業務主任者 
・マンション管理士 
 
 
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建築用シーリング材の概要
〇施工対象
・コンクリートの打継部や目地部、各種基材の接合部
 
〇目的
・接合部の目地に不定形の状態で充てんし,硬化後に部材に接着して水密性及び気密性を確保する。
弾性復元性による区分
〇弾性シーリング材
・硬化後,弾性的な性質をもつシーリング材。
・目地のムーブメントによって生じた応力がひずみにほぼ比例するシーリング材。
 
〇塑性シーリング材
・硬化後,塑性的な性質をもつシーリング材。
・目地のムーブメントによって生じた応力が早く緩和するシーリング材。
製品形態による区分
〇1成分形
・あらかじめ施工に供する状態に調製したもの。
 
〇2成分形
・施工直前に基剤,硬化剤の2成分を,着色剤などとともに練り混ぜて使用するように調製したシーリング材。
主成分による区分とその特徴
1)シリコーン系(SR)
 
〇主成分
・オルガノポリシロキサン
〇1or2成分
・湿気硬化する1成分形、基材と硬化剤の反応により硬化する2成分形がある。
〇性能
・ポリウレタン系など、他のシーリング材よりも、高性能で、紫外線に強く、耐水性・耐熱性・耐久性にも優れている。
・表面に塗装などの仕上げ材が付着しにくい、周辺部が汚れやすい、表面にホコリが付着しやすいという短所がある。
 周辺部の汚れは、シーリング材中の微量な未反応シリコーンが、雨水によって目地周辺部に移行し、これにホコリなどが堆積し、黒ずんでくるもの。
〇使用箇所
・アルミサッシ回り、金属、金物回り、大理石、モルタル、コンクリート、ガラス回りなど多くの箇所で使えるが、目地の周辺の壁面などを汚染させる傾向があるため、使用箇所が限定される。
 
2)変成シリコーン系(MS)
 
〇主成分
・オルガノポリシロキサンをもつ有機ポリマー
〇1or2成分
・湿気硬化する1成分形、基材と硬化剤の反応により硬化する2成分形がある。
〇性能
・接着性がよいが、耐候性はシリコーン系に劣る。
・ポリサルファイド系と同程度の性能を有する。
〇使用箇所
・表面に塗装されても、表面塗装の剥がれや変色等の問題がないため、使用箇所が制限されず、汎用的シーリング材として使用されている。
 
3)ポリイソブチレン系(IB)
 
・シリコーン系に近い性能をもち目地周辺を汚染させることが少ない。
 
4)ポリサルファイド系(PS)
 
〇主成分
・ポリサルファイド
〇1or2成分
・湿気硬化する1成分形、基材と硬化剤の反応により硬化する2成分形がある。
〇性能
・ウレタン系より耐候性、伸縮性の性能に優れている。
・塗装可能
〇使用箇所
・主に塗装をせず、露出して仕上げる箇所に使われる。
・タイルの伸縮目地や金属間の目地等に使用される。
・シーリング面に塗装と露出を混在させる部位に使用。
 
5)ポリウレタン系(PU)
 
〇主成分
・ポリウレタン
〇1or2成分
・湿気硬化する1成分形、基材と硬化剤の反応により硬化する2成分形がある。
〇性能
・固まるとゴムのような弾力性を持ち、標準的な性能も有しているので、価格面からも多く使用されている。
・コンクリート、スレートなどに対し汚染がない。
・ホコリを吸い付けてしまう性質があるので、使用する際は、上から塗装する必要がある。
〇使用箇所
・紫外線に弱く劣化が速いので、基本的には、外壁塗装と一緒に表面塗装できる箇所に使用する。
・ガラスを透過した紫外線により接着性が低下しやすいので、接着面にガラス越しの紫外線を受けるガラス面には用いない。
・屋外の金属と金属の接合部の目地に適したシーリング材ではない。
・伸縮性は大きくはないので、コンクリートの目地やサッシ枠回り、パイプ貫通回り等に使用される。
・コンクリートのひび割れ補修のUカットシーリング材としても使用される。
 
6)アクリルウレタン系(UA)
 
〇主成分
・アクリルウレタン(アクリルオリゴマーとイソシアヌレートの反応により生成するポリマー)
〇1or2成分
・基材と硬化剤の反応により硬化する2成分形がある。
 
7)アクリル系(AC)
 
〇主成分
・アクリル樹脂
〇1or2成分
・乾燥硬化する1成分系。エマルションタイプ。
補助材料
〇マスキングテープ
・シーリング材の施工に用いられるマスキングテープは、シール部周囲が汚損することを防止するための養生材。
・シーリング材が硬化すると剥がしにくくなるので、シーリング材が十分硬化する”前”に除去する必要がある。
 
〇プライマー
・接着性を確保するために,シーリング材を充てんする前に目地の被着面に塗布する材料。
 
〇バックアップ材
・シーリング材の充てん深さと裏面の形状を確保するために,目地に装てんする材料。

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