消防用設備等 共同住宅用スプリンクラー設備

〇消防法:
〇消防法施行令:29条の4
〇消防法施行規則:
〇過去問
・管理業務主任者 H30問23
・マンション管理士 
 
 
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共同住宅用スプリンクラー設備の概要
●共同住宅用スプリンクラー設備
・火災時に火災の拡大を初期に抑制するための設備であって、スプリンクラーヘッド(小区画型ヘッド)、制御弁、自動警報装置、加圧送水装置、送水口等で構成され、かつ、住戸、共用室or管理人室ごとに自動警報装置の発信部が設けられているものをいう。
設置基準
※特定共同住宅等における共同住宅用スプリンクラー設備の設置基準(平成17年総務省令40号、3条)
 
1)設置対象(平成17年総務省令40号、3条3項2号)
・特定共同住宅等の11階以上の階に設置すること。
・スプリンクラーヘッドは、住戸、共用室及び管理人室の居室及び収納室(室の面積が4m2以上のものをいう)の天井の室内に面する部分に設けること。
 
2)設置免除(平成17年総務省令40号、3条4項)
 
●二方向避難・開放型
〇設置免除
・11階以上の階で、内装制限かつ共用室の開口部に防火戸が設けられている場合は設置免除
〇設置
・11階以上の階で上記以外の住戸、共用室及び管理人室は設置
 
●開放型
〇設置免除
・11~14の階で、内装制限かつ共用室の開口部に防火戸が設けられている場合は設置免除。
〇設置
・11~14の階で上記以外
・15階以上の住戸、共用室及び管理人室は設置
 
●二方向避難型
〇設置
・11階以上の住戸、共用室及び管理人室に設置
 
●非二方向避難・非開放型
〇設置
・11階以上の住戸、共用室及び管理人室に設置
 
※内装制限とは
・壁等の仕上げを不燃材料or準不燃材料で施してあるもの。
設置及び維持に関する技術上の基準
※特定共同住宅等における必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等に関する省令(平成17年総務省令第40号)
※平成18年消防庁告示17号”共同住宅用スプリンクラー設備の設置及び維持に関する技術上の基準を定める件”
 
1)スプリンクラーヘッド
 
●性能
・小区画型ヘッドのうち、感度種別が1種であるものに限ること。
・4個のスプリンクラーヘッドを同時に使用した場合に、それぞれの先端において、放水圧力が0.1MPa以上で、かつ、放水量が50L/min以上で放水する性能があること。
 
●設置基準
・スプリンクラーヘッドのデフレクターから下方0.45m以内で、かつ、水平方向の壁面までの間の範囲には、著しい散水障害とならないように何も設けられ又は置かれていないこと。
・スプリンクラーヘッドは、天井の各部分から一のスプリンクラーヘッドまでの水平距離が2.6m以下で、かつ、-のスプリンクラーヘッドにより防護される部分の面積が13m2以下となるように設けること。
 
●同時開放個数
・4個
 
2)制御弁
 
●設置場所
・住戸、共用室or管理人室ごとに、床面からの高さが0.8m~1.5mの箇所に設けること。
・パイプシャフト、パイプダクトその他これらに類するものの中に設けるとともに、その外部から容易に操作でき、かつ、みだりに閉止できない措置が講じられていること。
 
●表示灯
・直近の見やすい箇所に共同住宅用スプリンクラー設備の制御弁である旨を表示すること。
・住戸、共用室又は管理人室のものであるかを識別できる標識を設けること。
 
3)自動警報装置
 
・スプリンクラーヘッドの開放により音声警報を発するものとすること。
・発信部は、住戸、共用室or管理人室ごとに設けるものとし、当該発信部には、流水検知装置or圧力検知装置を用いること。
・受信部は、表示装置、総合操作盤or住棟受信機とすること。
・2以上の受信部が設けられているときは、相互間で同時に通話することができる設備を設けること。
 
●表示装置
・スプリンクラーヘッドが開放した階or放水区域を覚知できるものであること。
・防災センター等を有する場合はその場所に、それ以外の場合は管理人室に設けること。ただし、常時人がいない場合は、スプリンクラーヘッドが開放した旨の表示を容易に確認できる場所に設置すること。
 
●音声警報装置
・共同住宅用自動火災報知設備により音声警報が発せられる場合は、音声警報装置を設けないことができる。
・住戸、共用室or管理人室ごとに、音声警報を停止できる機能を設けることができること。
・住戸、共用室及び管理人室に設ける音声警報装置の音圧は、取り付けられた音声警報装置から1m離れた位置で70デシベル以上あること。  
〇音声警報装置とは
・流水検知装置or圧力検知装置から発せられたスプリンクラーヘッドが開放した旨の信号を受信し、音声により火災の発生を報知するものをいう。
 
4)起動装置(規則14条1項8号イ(ロ))
 
・閉鎖型スプリンクラーヘッドを用いるスプリンクラー設備にあっては、スプリンクラーヘッドの開放による流水検知装置or起動用水圧開閉装置の作動と連動して加圧送水装置を起動することができるものとすること。
 
5)表示器
 
・スプリンクラーヘッドが開放した場合に当該スプリンクラーヘッドが開放した住戸、共用室及び管理人室の作動表示灯が点滅すること。
・制御弁を閉止した場合に当該制御弁に係る住戸、共用室及び管理人室の制御弁表示灯が点滅すること。
 
6)水源の水量
 
・水源の水量は、4m3以上となるように設けること。

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