ワンルームマンションの修繕積立金、築30年でも5,000円程度?

ワンルームマンションの修繕積立金というと売りやすくするために1,000~2,000円程度に低く抑えられていますが、いずれ値上げされる可能性が高いということはよく知られていると思います。それでは、どのくらいまで値上げされるのでしょうか?
 
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当サイトの独自調査
中古マンション購入サイトで公開されている東京23区内のワンルームマンションの物件情報を収集し、修繕積立金がいくらぐらいなのか調べてみました。(東京23区ワンルームマンションの修繕積立金調査
 
1)築年数による違い
 
全体の平均を見ると、下記集計結果となりました。
 
築年2014年調査2024年調査
2004年~130円/m2210円/m2
1994年~220円/m2300円/m2
1984年~260円/m2320円/m2
1974年~250円/m2310円/m2
1973年以前260円/m2270円/m2
 
20m2のワンルームマンションだと築20年以上でも4,000円~6,000円程度となっています。
 
上記結果を見ると築年数が経てば経つほど上昇するというわけではないようです。
 
もちろん実際は上げる必要があるのに組合員の反対で上げることが出来なかったり、一時金を徴収して対応しているかもしれないので、本当にこの額だけで十分かどうかは分かりません。
 
 
2)戸数による違い
 
全体の平均を見ると、下記集計結果となりました。
 
戸数2014年調査2024年調査
~25戸250円/m2330円/m2
~50戸210円/m2290円/m2
~75戸200円/m2250円/m2
~100戸160円/m2220円/m2
100戸~190円/m2230円/m2
 
やはり戸数が少ないと高くなっていることが分かります。ただ、管理費の場合もそうでしたが50戸以上になると戸数による額の違いは少なくなっています。
 
 
●建物管理会社による違い
 
一番件数が多い26~50戸の調査結果で比較してみます。
管理会社2014年調査2024年調査
A社150円/m2260円/m2
B社100円/m2270円/m2
C社180円/m2250円/m2
D社290円/m2390円/m2
E社230円/m2300円/m2
F社160円/m2170円/m2
・A社:投資用マンション大手、新築時の家賃がリーズナブル
・B社:投資用マンション大手、管理費・修繕積立金が低く抑えている
・C社:投資用マンション大手、100戸以上の大規模物件や高級感のある物件も手掛ける
・D社:デベロッパー系管理会社大手、管理費が高め
・E社:独立系管理会社大手。管理戸数が多い、大規模修繕工事も手掛ける
・F社:独立系管理会社大手。セミナー等で積極的にリプレース
 
 
・修繕積立金が安いと知られているB社、2014年調査では評判通りの結果となっていましたが、2024年調査では他の投資用マンションの会社と同程度となっています。それまで積立金徴収額を低く抑えていたので、築年数経過による値上げの幅が大きくなっているのかもしれません。
 
・B社からE社は70~80円/m2の値上で上昇幅は似たような傾向となっています。
 
・F社については10年前と比べてあまり上昇していません。必要最小限の工事のみ実施するなど工夫して運営しているのか、それとも、必要な工事が実施されていないのか、気になるところです。
国土交通省の修繕積立金ガイドライン
国土交通省がマンションの修繕積立金に関するガイドラインを出しています。
マンションの修繕積立金に関するガイドライン(PDF)
 
修繕積立金の額の目安を知る上で参考になりますが、このガイドラインを利用する上でいくつか注意点があります。算出方法の概要や利用時の注意点についてまとめました。
 
●”修繕積立金の額の目安”の算出方法
 
いろいろ前提条件がありますが、下記点に注意する必要があります。
 
・区分所有者が自ら居住する住居専用型の単棟型のマンションが主な対象。
→投資用のマンションは主な対象となっていないので、投資用マンションと比較する際は注意が必要です。
・機械式駐車場がある場合は、多額な費用ががかかるため別途加算して目安を算出。
→投資用マンションでも大規模だと機械式駐車場があり別途加算する必要がある。
 
●修繕金の額の目安
 
投資用ワンルームマンションは、延床面積が5,000m2未満のものが大半かと思いますので、以下の金額となります。
 
235円~430円/m2・月(平均335円)
 
●機械式駐車場の修繕工事費
 
・1台あたりの修繕工事費
方式によって、1台当りの月額が4,600円~6,500円
→東京23区の場合は1台あたりの月額駐車場代はこの額より高くなるかと思いますので、契約台数が大幅に少なくならない限りはプラス収支になりそうですね。
 
●修繕金の積立方式
 
①均等積立方式
・長期修繕計画で計画された修繕工事費の累計額を、計画期間中均等に積み立てる。
・初期段階では使用額より積立額の方が大幅に大きくなるため多額の資金を管理する状況が発生する。
 
②段階増額積立方式
・当初の積立額を抑え段階的に積立額を値上げする。
・新築マンションの場合は、段階増額積立方式を採用している場合がほとんど。
・分譲時に修繕積立基金を徴収している場合も多い。
・多額の資金の管理の必要性が均等積立方式と比べて低い。
・修繕積立金増額の際に総会決議が必要。
 
③大規模修繕時に一時金を徴収する方式
 
④金融機関からの借入を前提とした積立方式
 
●大規模修繕工事の変動要因
 
①立地、形状、規模の影響
・建物が階段状など複雑、超高層マンションでは高い傾向。
→仮設足場やゴンドラの設置費用、施工期間が長引くため。
・大規模マンションは、工事量が大きくまとまるため施工性が向上し、単価が安くなる傾向。
・屋外部分が広いと給排水管が長くなったり、アスファルト舗装や街路灯も増えるため高くなる傾向。
・海岸に近い(塩害)、寒冷地のマンションは劣化が進みやすく高くなる傾向。
 
②仕上げ材や設備の仕様
・高級な材料を使用していると修繕工事費が高くなる。ただし、高耐久性材料の場合は修繕の周期を長くできれば長期的は支出は抑制できる。
・手すりの材質が錆びにくいアルミ、ステンレス製の場合は少なくて済む傾向。
・給排水管の材質が腐食しにくいステンレス、樹脂製であると配管や継手部分の更生工事(洗浄・研磨・コーティング)が必要なくなり更新(取替え)工事の時期も遅らせる事が出来、軽減できる傾向。
 
③区分所有者の要望による機能アップ
・ディスポーザー設備やセキュリティ設備を追加すると当然高くなる。
 
④法制度の改正による追加工事
・消防法、エレベータの安全基準、耐震性、バリアフリーなど今後影響が出てくるかもしれない。

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