借入れを増やしレバレッジ上げた場合のキャッシュフローシミュレーション

各種リスクを考慮したキャッシュフローシミュレーションを作成しています。借入金を増やし、レバレッジを上げるとキャッシュフローの絶対額は増えますが、金利上昇時には利息の上昇金額もレバレッジされるので注意が必要です。実際にシミュレーションしてみました。
 
シミュレーションはこちら⇒税金、各種リスクを考慮したキャッシュフローシミュレーション
 
●各種経費、リスクを考慮したキャッシュフローシミュレーション
 
(1)シミュレーションの条件
 
ここでは、以下の2パターンでシミュレーションしました。
 
①自己資金:70万、借入金:630万、合計:700万
②自己資金:70万、借入金:6,930万、合計:7,000万、その他の経費:①の10倍
 
○基本条件
 
・借入期間:30年、金利:3%
・家賃:①6万、②60万
・賃貸管理手数料:5%
・管理費・修繕積立金:①1万、②10万
・減価償却費:①7万、②70万
・残り耐用年数:40年
・固定資産税:①2万、②20万
・雑費:①1万、②10万
・税率:10%
・入居期間サイクル:4年
・空室期間:2ヶ月
・家賃減少率:4%
・リフォーム代:①5万、②50万
 
(2)シミュレーション結果
 
1)金利上昇なしの場合
 
経過年数月額CF年間CF通年収支
①の1年目2.04万16万16万
①の30年目0.63万-1万170万
②の1年目17.78万132万132万
②の30年目3.62万-44万808万
・借入金を①の11倍にしてレバレッジをかけた場合、1年目の段階でキャッシュフローが約8倍となっています。
 
・30年ローンの最終年の段階での通年の収支は、差が縮まって約5倍となっています。31年目以降はローンが終わっているので当然また差が広がっていくことになりますが、ローンが終了するまでは差が縮まっています。なぜそうなるのかは別途分析したいと思います。
 
2)5年目に金利3→4%、10年目に4→5%にアップする場合
 
日銀が2%のインフレ目標を掲げているますが、日銀の予想よりインフレの進み方が遅れている事を考慮し、10年後に+2%としています。
 
経過年数月額CF年間CF通年収支
①の1年目2.04万16万16万
①の30年目0.04万-8万37万
②の1年目17.78万132万132万
②の30年目-2.84万-120万-659万
・①のレバレッジ小の場合は1)の金利上昇なしの場合と比べて通年収支が-130万となっているのに対し、②のレバレッジ11倍の場合は-1,450万と11倍近くになっています。金利上昇による損失もレバレッジされてしまう事が分かります。
 
3)5年目に金利3→5%、10年目に5→7%にアップする場合
 
5年後に日銀のインフレ目標に達し、さらに5年後に再度2%アップするという、かなり厳しい金利アップを想定した場合です。
 
経過年数月額CF年間CF通年収支
①の1年目2.04万16万16万
①の30年目-0.61万-16万-114万
②の1年目17.78万132万132万
②の30年目-10.02万-205万-2,340万
・①のレバレッジ小の場合は1)の金利上昇なしの場合と比べて通年収支が-280万となっているのに対し、②のレバレッジ11倍の場合は-3,150万と2)の場合と同様11倍近くになっています。
 
 
実際にはこのような金利上昇時には繰上げ返済を行う事になるかと思いますが、レバレッジをかけた場合は繰上げ返済の額もレバレッジした分多く必要になるかと思います。その場合のシミュレーションも別途行う予定です。

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